kirekoの末路

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一期一会の心

2006年05月21日 12時44分14秒 | 末路話
MIXIでもいいましたが、一応ここでも書いておく@kirekoです。


昔、自分が小学生のころ
よく友人や親友があと何年生きるか?
母親や姉があと何年で死ぬのか?
という周りから見れば変な考えをしてました。


小学生で寿命の話かよ!って
突っ込まれそうですが、実はコレには裏があるんです。


実は自分、両親が自営業で忙しかったので
主に祖母に面倒見てもらってたんですよ。
「おばあちゃん子は三文安い」なんて言葉もありますが
結構過保護に育てられてました。
それこそ、食事から基本的な躾まで
祖母は行動派の人間だったので
色々楽しい事、その年齢にそぐわないおかしな事
いいこと悪いこと、たまに怒られたこと。
戦争体験者なので、よく戦争の時の思い出話とかしてました。
(空襲中の爆音で鼓膜などが破けないようにする方法など)
やっちゃいけない事、人間として大事な事。
人生の先生というと、大きく聞こえますが
生きるという基本的な部分は祖母から
色々教わりました。


「他人に嫌な思いをさせたら、その分自分に帰って来るんだよ。だから他人に好かれる人になっておくれ」

昔、祖母に言われた深い一言です。
今の自分の基本的モットーでもあります。


こんな凄い言葉を、ごく自然にスラスラと出てくる祖母を尊敬し、ずっと一緒に生きていたいと思いました。

でも人間には寿命がある。
小学2年ごろ、塾から自転車で帰りながら

「祖母が100歳まで生きるとして、自分は何歳まで生きれる?」

というのを考え始めてました。

たかだか7年くらいしか生きてない人間が
もう半世紀以上生きてる人間に対して
なんかおこがましいような考え方だと今では思いますが
実際、祖母が100歳まで生きているなら
自分は30歳くらいなので、会社に入って
仕事にも余裕が出来てるころになってるはずだから
残り少ない人生を生きる祖母に何をやってあげれるか
子供ながらに考えていたものです。








そんな祖母が亡くなったんです。小学五年生のころ。








体調が悪くなってたのは知ってたんです。
実際、自分が家に帰ってきたときには
いつも気丈な母親が血相を変えて仕事場から飛んできて
祖母が自分の部屋で血を吐いて倒れていました。
救急車に担ぎこまれていくのを見ながら
自分は不安で一杯でした。


でも生前の祖母を見たのは、それが最後でした。


自宅にいた自分は電話の前で泣きそうな気持ちを抑えながら
平然としている父親と共に母親が病院からかけて来る電話を
まっていました。

期待と不安がよぎる中、今まで祖母がやってくれた
いろんな事を思い出していました。

夕方ごろ電話がなり、父親が電話をとって
いつもとは違うトーンで自分にいいました。






「ばあちゃん、死んだって」




言葉を聞いたとき、涙が止まりませんでした。
普通なら父親のそっけない一言を怒るところですが
その時の自分には泣く以外はありませんでした。


何も出来なかった悔しさ、人の死の儚さ、無常感
やり場の無い怒り、そんな安っぽいドラマのような言葉が
自分の心を塗りつぶしていきました。

その後の葬式では祖母が好きだった百合の花が
生前の顔写真のまわりや、棺の下に詰められ
告別式で集まった人の数に少し驚きつつも
泣いていた自分でしたが、
焼場で骨になった祖母の亡骸を見て
とめどなく流れていた涙は止まっていました。


小さな骨。
こんな小さな骨が、あんな気丈で豪胆な
祖母の体を支えていたのか。
無理をさせてしまった事も多々あったでしょう
今はゆっくり天国で安らかに眠ってください。


「もし私が死んでも、男の子なら泣かないように」


そんな生前の祖母の言葉が、どこか自分の心の中で
記憶されて刷り込まれていたのでしょうかね?
どこかで、気丈な自分を演じたかったというか
悲しむことを否定したかったのかもしれません。


「他人から好かれる人になる」


祖母が亡くなったその頃から
今の自分が形成されてきた気がします。






皆さんは大切な人いますか?
ちょっとコジれて、ケンカしちゃったりした人でも
最近マンネリで、会話もまばらな人でも
電話をかけて、暇を見つけて会いに行きましょう。

そして本当に大切なら、いつもよりほんのちょっと、
少しだけ相手に優しくしてみてください。


その大切な人が、明日死んでしまっても
「優しくしてもらった」という記憶は
自分にも、相手にも残るのですから・・・。



どんなときも『一期一会』を大事にしたいですね。





∩( ・ω・)∩
MIXIからコピーしただけだ。後悔はしていない。

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