花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「モーツアルト 五月の歌」

2014年07月12日 12時00分00秒 | 趣味(音楽、絵画、等)
野ばら社発行の「愛唱名歌」(2013年8月20日版)に、モーツアルトの「五月の歌」が取り上げられています。 「昭和22年7月『六年生の音楽』」と説明がついていますので、小学6年の音楽の教科書(?)に載っているのでしょうか??  教科書は数年間(10年間ぐらい)、とたとえば、昭和30年代中期ごろまで使用されていた可能性がありますが、私はこの歌を習った(歌った)記憶が全くありません。単に、忘れてしまったためかもしれません。

原曲は、モーツアルトの歌曲「春へのあこがれ K.596」の「Am Mai(五月に) にChristian Adolf Overbeck(クリスチアン・オーヴァーベック)が作詞したもので、明治23年8月の『明治唱歌』(5) には「上野の岡」という歌詞がつけられていました。その後も、様々な詩がつけられたようです。たとえば、<春の曙:武島羽衣、1919年(大正8年〉>、<故郷の山川:森迫武、1931年(大正6年)>、<春光:菊池知勇、1932年(昭和7年)>、<山家の春暁:相馬御風(1933年(昭和8年)>、<須磨の秋:1939年(昭和14)>など様々な詩がつけられたようですが、青柳善吾の詩が定着し、小学校の教科書(1951年(昭和26年))にも採用されたと説明されています。([愛唱名歌]で説明の昭和22年ではなく)

「愛唱名歌」から、転載します。
五月の歌 (Sehnsucht nach dem Fruhling)
青柳 善吾 作詞 
モーツアルト作曲

(一)
楽しや五月
草木は萌え
小川の岸に
すみれにおう
やさしき花を
見つつ行けば
心もかろし
そぞろ歩き

(二)
うれしや五月
日影は映え
若葉の森に
小鳥うたう
そよ風わたる
木かげに行けば
心もすず
しそぞろ歩き  

(転載終了)


クリスチアン・オーヴァーベック Christian Adolf Overbeck の原詩
『Sehnsucht nach dem Fruhling』

Komm, lieber Mai, und mache Die Baeume wieder gruen
Und lass mir an dem Bache Die kleinen Veilchen blueh'n!
Wie moecht' ich doch so gerne Ein Veilchen wieder seh'n!
Ach, lieber Mai, wie gerne Einmal spazieren geh'n!

来て、気持ちの良い5月よ、そして木々を亦緑にして!
そして小川の畔にはスミレを咲かせて!
スミレを亦見るのが本当に好き!
ああ、気持ちの良い5月、散歩に出て行きたいな!
(by hanawa)


明治唱歌 「上野の岡」 (大和田建樹 作詞 Mozart 作曲)
(一)
春のさくら秋のもみじ
ながめたえぬ上野の岡
知るやむかしあの木陰に
ふりみだれし矢玉の雨

(二)
ゆふべ霞む忍ばず池
岸の火影(ほかげ)たかくひくし
やなぎを吹く風の外(ほか)に
いまは聞かぬときの響(ひびき)


(春へのあこがれ)
http://www.youtube.com/watch?v=XRHR1om9GnY


(2014年7月12日 花熟里)
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