桜と山椒

サンショウクイ（Pericrocotus divaricatus divaricatus）　Ashy Minivet


夕方になり、外を出歩いている人がほとんど居なくなった頃。
渡りで体力を消耗した雄のサンショウクイがひらひらと頼りなく飛んで、桜の咲く低い枝にぎこちなくとまった。

私が鳥を始めて間もない頃、サンショウクイの名前の由来についてこう教えてくれた人がいた。
「山椒喰って、ピリリリ（と辛い）と鳴くからサンショウクイと言うんだよ」
私はナルホド、とすごく感心した記憶がある。少しダジャレっぽいけれど、それでいてわび・さびの感じられる日本人的な良い名前ではないか。

離島で宿に泊まる時にはいつも素泊まりにしている私は、食事の時間を気にすることなく日が暮れるまで外をほっつき歩いていた。







【2011/05/02/石川　Hegura Island，Japan/May.2011】