灰羽鳥は暗藪に潜む

2011-06-03 19:57:52 | 鳥(Birds)


カラアカハラ(Turdus hortulorum) Grey-backed Thrush



欠航に怯えていた車の無い私は、朝一番で船着場に電話をかけた。よかった、今日はどうやら出航するみたいだ。
離島に渡る航路はいつだって長く感じるもので、船に揺られる1時間半が何倍にも思えた。
舳倉島に初めて訪れたのは今から2年前、2009年のことだった。つまり今回は私史上、2回目の舳倉島上陸となる。
島に降り立ち宿に向かって歩き出すと、目に入ってきた岩海苔が干してある風景やちょっと太った犬などが2年前の記憶を呼び覚まして、懐かしさが一気にこみ上げてきた。

畑や森が多い飛島と違って、舳倉島はとにかく藪が多い。島の内陸は背の高い笹薮に覆われていて、海岸沿いは松林か、イタドリとハマウドが密に茂っている。
そう、この「藪」は鳥にとって格好の隠れ家になるわけだ。藪の中を通る細い道を歩けば、朝夕の暗い時間帯にしか姿を見られないような鳥が姿を現すこともある。

カラアカハラは本当に暗がり好きな鳥。けれど、笹に覆われて真昼間でも暗いこのような場所ならば、この雄の行動圏内になるようだ。



【2011/05/02/石川 Hegura Island,Japan/May 2011】


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