一歩前へ

秋草誠のブログ
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いいことばっかり考えよう!!
だから一歩前へ

食育から見た大学事情

2015-09-29 16:18:41 | FMICS

平成20年7月24日にFMICSに書いたモノです。

まさに、この頃から入学してくる学生に大きな変化が起きていました。

この時には誰も変化に気づかず、毎年のように今年の学生は出来が悪いといっていました。

でしょ

加筆は赤で入れています。

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「幼稚園のお弁当にコーンフレークを持たせています」というお母さん宛に幼稚園の先生から手紙が届きました。

「ご家庭の事情もあるでしょうが、少しお弁当に配慮していただけますか」それを読んだ母親はすごくムカついたという。それでも注意を無視するわけにはいかないので、バナナやヨーグルトなどをもう一品持たせることがこの母親の「配慮」だという。なんだか不思議な母親が出てきたと思って「モンスターマザー」石川結貴さんの本を読んでいると、「小学校の運動会にピザの出前を取った母親がいるという。彼女は注文したラージサイズ10枚を自分の子供と同級生に配りはじめた。10数年前の小学校の運動会でピザの出前を取った母親がいたとしたら、おそらく周囲の母親から総スカンを食らっただろう。」

たぶん今では普通のことなんだと思います。怖くて確認する気も起きない。


こんな環境で育った子供たちは、きっと自己中心的で思いやりなし、言いたいことは本当のことなのでズバズバ発言してしまう高校生になる可能性が高いと思います。

 

そうでもなかった。引っ込みがちな子が多く。自信がない子が目立ちます。

 

一方、7月23日の日経新聞に気になるアンケート結果が載っていました。私立大学の教員の二人に一人が「学生に基礎学力がない」と悩み「学習意欲がない」と感じている教員は4割近いという実態が明らかになりました。(社団法人私立大学情報教育協会が実施したアンケート)

この時は、毎年思っていることと同じだと思っていたはずです。

ところがこの時期から大きく変化していたのですね~数値では表せませんが実感としてあります。


この結果を基に学生や生徒の問題を教員から聞くと大学は高校へ、高校は中学校へ、中学校は小学校へと簡単に原因が遡っていく感が強いです。話の先の最後は「ゆとり教育」が悪かった、原因は文部科学省だとなってしまいます。

その矛先を変える動きが今回の新学習指導要領ではないでしょうか。特徴は約60年ぶりの教育基本法改正後初めての改訂、「読み書き算だけ」と「子ども中心」、習得と探求の二元論から脱却する。知・徳・体のバランス、知識・技能、思考力・判断力・表現力等及び学習意欲の重視、発達の段階の重視、これらの基盤としての言語と体験の重視が肝になります。

これが現在のアクティブラーニングへとつながったのですね。

しかし、冒頭のような母親に育てられた子ども達が大学に入学することを考えると文部科学省の60年ぶりの対策も霞んでしまいます。

現実に子ども達の学習意欲を喚起する対策などまでは考慮していないはずです。まして、現在の家庭環境が急速に変化していることなど知る由もないことでしょう。

大学が「学生に基礎学力がない」と悩み「学習意欲がない」と嘆いている間に、学生の質がみるみる変わる現実問題をいかに理解して対応策をヒネリ出せるかがポイントです。きっと訪れるはずのその時期が、FMICS人の本来の役割を発揮できる場になるはずです。

この対策をまだしていないのが現状です。

もっと早くに対応策を考えればよかったと思うより、これから対応策を考えてもちっとも遅くありません。

だって、未だに気づいていない大学さんの多いこと。

今まで様々な場面で活躍されている諸先輩方も、これからの変化を迎える若者も互いに切磋琢磨して当初の心を忘れずに「まずは始めよう」を根幹にして、学生とともにあったかさの伝導を創るトレーニングの場がFMICSだと思っています。学生たちの可能性を拡げるために、私たちは今まで以上にトレーニングが必要です。

できていないな~

まだまだ修行が足りません!!


高校訪問

2015-09-10 17:20:03 | 大学

今日は台風の影響で雨がすごくて大変な一日でした。

多くの地域が被害に会われて散々な一日でした。

 

がぁぁ


 

こんな日に朝から高校訪問に行ってきました。

どうにかしてるでしょ

 

 

って

 

でも

こんな日に訪問するといいことがあるんですよぉ。

それは

訪問先の一言が足元が悪い中、ありがとうございます。

と先生から挨拶されます。

 

そして今日は学校が休校になったところが多いので

先生方は授業がないのです。

 

というわけで

 

いつもよりゆったりとした気分で雑談できます。

これ重要ですよね。

今まで、話したことない話題で話すことが出来ます。

 

3時から会議があるので5校訪問しました。

どの先生方もいい感じで対応してくれました。

 

こんな狙いもありでしょ。

 

内は雨の日に訪問するといいぞぉ!!

 

と以前から課員と共有しています。

 

ですから

 

雨の日は高校訪問です!!

 


高校から大学への接続

2015-09-03 08:50:55 | FMICS

平成19年9月11日にFMICSに書いたモノです。

いま読み返しても、同じ話が続いているな~と感じます。

大学が文部科学省が高大接続、入試改革を叫んでも

なかなか変われない大学の事情がわからない方々が考えることは、実行されても学生にとって重要なことなのか疑問が残ります。

赤を入れました。

 

大阪から発覚した私立高校の大学合格者水増し問題は、私学が生き残りのために「進学校に変身する」裏技として浮かびあがってきた。その背景には、高校側は「合格実績を上げたい」、大学側は「受験生を集めたい」、保護者は「少しでもいい大学を望む」と自分勝手な理論が集積されたいびつな構造が出来上がっていたということだ。こうした空間で育ってきた生徒たちは、いつの間にか東大を頂点としたブランド大学に入学することが目的だと思い込んでしまった。これを裏付けるようなデータが日本私立大学連盟(東京)の「私立大学学生生活白書」から発表された。結果は、大学生の2人に1人は「大学に進むのは学歴のため」と答えている。

これは当然でしょ。

この件を俯瞰した面白い話が東大名誉教授の養老孟司氏の「旅する脳」に書かれていた。「高校で成績バツグンの生徒がいると、周りの大人たちは、これなら東大医学部に入れるから受験しろという。これが困る。大学での教育の中身と、「東大卒」のブランドを分けて考えてもらいたい。」という。まさに「教育・研究」の中身より、ブランド力を信頼するという現実の問題を指摘する話だった。

本当にまだまだ、いるようです。

今回の一連の問題から、日頃感じていることを高校に勤務しFMICSに参加している両生類のような特殊な立場から述べさせていただく。

大学の入試選抜はそれぞれの学部によって求められる基礎学力や能力は違う、各大学の校風も求める学生像も違うはずだ。合格者水増し問題は、一方的に高校側が抱えるものではなく「いったい大学入試は何のために行われるのだろうか」という、社会から大学に投げかけられた試金石だと捉えていただきたい。大学にもっと個性を発揮し、ほしい学生を選抜できる入試を考えてもらいたいという意味である。

この時に大学が求める学生像は違うといっていましたが

本当に違うのか

今はいえません。

何処も同じような気がしています。

 

高校生に対して、大学に在籍している空間から「何」が得られるのか。そのために用意されている様々な仕掛けを大学がわかりやすく発信してくれると、生徒たちは明確な目標が立てられる。

 

 

この視点がキモです。


一般的に「社会に通用する能力」を育成して欲しいと大学に求めているが、これをもう少しわかりやすく言うと社会に出て「タフに生きる力」を発見させることだと思う。

学生が自分の価値観を持ち、コアを創ってしっかりとコミュニケーションが取れ交渉ができるような能力を身につける。失敗を恐れ穏便に口を閉じて、問題が沈静化するのを待っているのではなく、怯まず、決していこじにならず、問題について「私の考え」を言えるようにする。専門領域でなくても、疑問を感じて調べるクセを身につけておく。そのために大学には、どこで何を調べれば判断材料が手に入るか、というインデックスを作るために様々な体感ができる仕組みを創っていただきたい。そうして、仮説を立てて未知を推測し、洞察する能力を養うことのできる人財を輩出できる大学が理想である。

 

 

本気でこれが理想ですよ。

どうしたらいいのでしょう???


VIEW21 8月 座談

2015-09-02 15:13:08 | 大学

VIEW21 8月 座談

高校の先生方がこんなことを考えています。

 


変革の時代、生徒と共に
成長し続ける教師であるために

 

「ここまで」という枠を決めること自体が、生徒の可能性を狭めることにつながっているのかもしれません。(略)既存の教育の在り方とは違う、別の方法を提示すれば、生徒は際限なく伸びていくかもしれません。そろそろ、私たち教師の手にある「教育権」を、生徒に「学習権」として渡してみる時間が来ているのだと思います。

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高校の先生方が本気になり始めたというのに

 

変われない大学
変わろうとしない大学
変えられない大学

 

の多いこと

大学さん

 

 

本当に今のままでいいのでしょうか?

 

そろそろ学内だけの議論はやめて入学してくれた学生のニーズをしっかりと聴きましょうよ。

 

生き残りのシーズは学生が持っています。

 

けっして

コンサルにはありません!!


彼らの手法は、学内にある気づきをカタチに変えてくれるだけです。

 

職員はもっともっと勉強して、自大学を自ら変えるチカラを蓄えましょう。

 

これからの大学は、学生のために働ける職員が主導します。

 


「真の学力を学ぶ力」

2015-09-01 17:31:39 | 大学

文部科学大臣のメッセージ

 

「先を見通すことが難しい時代において必要とされるのは社会で自立して活動していくための「真の学ぶ力」であり、それは次の「学力3要素」であると考えます。

①    知識・技能の習得(狭義の学力)

②    知識・技能を活用して、自ら課題を発見しその解決に向けて探求し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力

③    主体性を持ち、多様な人々と共同しつつ学習する態度

 

実行プランは、この、「真の学力を学ぶ力」を育むためのお高校教育、大学教育を目指し、そうした教育へと変革を迫るキーポイントとして大学入学者選抜改革を推進していきます。」

 

素晴らしいお言葉です。

 

さて現状はどうなっているのでしょう??

 

高校・大学の教職員の中に「学力3要素」が当てはまる方が何人いるのでしょう?

 

教育だから、自分たちには出来なくてもいい!!

 

と考えるのでしょうか?

 

まずは足元からですよね。

多くは欲しがりませんが

 

3番目の「主体性を持ち、多様な人々と共同しつつ学習する態度」があればいうことなしでしょ。

 

そんな方々と一緒に仕事がしたいと願っています。

きっとみなさんも同じでしょ。(笑)