黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『智天使(ケルビム)の不思議』二階堂黎人(光文社)

2009-07-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
1953年、元男爵であった名家・二古寺家が戦後没落し、東福剛介という金貸しから家を借り、精神的に弱くなっている母・萌子と住んでいた娘・郁美。彼女は、東福を殺害するが、その後始末をし、また陰に日向に彼女たちを支え続けたのは、父の代から二古寺家に仕えていた使用人・杉森修一だった。
郁美は、疑われながらもある策略で容疑を逃れ、のちにマンガ家・天馬ルミ子となり、事件は迷宮入りした。
1987年、大学生にして多くの刑事事件の解釈に貢献した、“名探偵”水乃紗杜瑠(サトル)は、親しくなった十姉妹刑事から、退職した間宮元刑事が追っていたという、その事件について話を聞く。
そんな中、郁美の二度目の結婚相手である、評論家の溝口康生が自殺にみせかけて殺害された。彼の本名は波田圭介といい、かつての事件の折、郁美の隣室に住んでいた男であった……

倒叙ミステリ。一言でいうなら、『容疑者Xの献身』二階堂バージョンというか、『容疑者~』への挑戦というか…(笑)。
トリックに使われてるネタのマニアックぶりが、とても二階堂さんらしいかも。

<09/7/18>


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