黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『芝浜謎噺 神田紅梅亭寄席物帳』愛川晶(原書房)

2008-05-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつて山桜亭馬春師匠の元で、元弟弟子だった寿々目家竹二郎との二人会で『野ざらし』のネタ下ろしをした寿笑亭福の助。贔屓筋・桔梗屋や周囲の人々の評判は良かったが、桔梗屋の娘婿・荻原は“女の幽霊は本当に来たのか、来ないのか”どちらなのかと詰め寄られ、返事に困る。一方、福の助の妻・亮子は、苦手な伯父・弥太郎から死体を捜索しているふりをして欲しいと頼まれて……『野ざらし死体遺棄事件』、
下ネタ落語ばかりを演じていた福の助の元弟弟子・万年亭亀吉が大物の人情噺を高座にかけたという。そんな亀吉から、難しいとされる噺『芝浜』を教えて欲しいと頼まれた福の助。故郷で独演会をすることになった彼は、異母兄からのいじわるでどうしても『芝浜』を演じなくてはならなくなったのだという。福の助は、亀吉にも演じられるように易しく改作してくれるよう頼まれたものの、その中で難物の由縁たる、『芝浜』の数々の欠陥にぶつかってしまう。そんな中、神田紅梅亭の中売りをしている“紅梅亭のマドンナ”美樹に思いを寄せているらしい男が、一方的にダイヤの指輪を置いて姿を消した。しかも当惑する紅梅亭の面々の前から指輪も消えて……『芝浜謎噺』、
いよいよ亀吉の独演会。しかし出演するはずだった師匠・万年亭亀蔵が2週間前に突然体調を崩し、出演できなくなってしまう。急遽、小福遊が出演することに。しかし釣りに出かけた彼は、出番の時間になっても戻らない。道に迷ってしまったのだという。暴れ出す客の前に現れたのは……『試酒試』の3編収録の連作短編集。

紅梅亭シリーズ・第2弾。
前作同様、うまく落語と融合していて楽しめました。
『試酒試』のラストの馬春師匠が……(笑)。

<08/5/21>


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