映画『TSUKIJI WONDERLAND (築地ワンダーランド)』(2016年)

この作品は、2016年11月に豊洲に移転予定だった東京都中央卸売市場築地市場の日常を、1年以上にわたり追い掛けたドキュメンタリー。
日本のみならず海外から多数の人々が訪れるこの場所で、プライドを懸けて日々仕事に精を出す人々の姿を映す。
バラク・オバマアメリカ合衆国大統領も食したすし店すきやばし次郎や、和の鉄人・道場六三郎ら築地と縁の深い面々に取材を敢行。
日本の食文化に携わる多くの人々が行き交う歴史ある市場の魔力にとりつかれる。


江戸時代の魚河岸にまでその起源をさかのぼることができる築地市場は、およそ80年の間庶民の食卓を潤してきた。そこでは仲卸と呼ばれる、卸売業者と小売業者などの仲介をする人々や、買い出しに訪れたプロの料理人たちが日々激しいやり取りを繰り返している。市場に惹かれ、日本はもとより世界中から観光客が押し寄せる。


漠然としか市場の存在や仕事を理解していなかった自分にはとても新鮮で興味深い内容で分かりやすくもあり、築地で働く人達の日常や魚に対する思い、熱意、誇りに満ち溢れたドキュメンタリー映画で見応えのある作品。