ハワード・ワッツ
僕の好きなベース弾きのトップは、ハワード・ワッツ。そう、この世にブルーグラスを送り出したひとり。ビル・モンローの元に天才バンジョー弾きアール・スクラッグスが、そしてビルを支えるボーカル、レスター・フラットが、この三人をサポートするばかりか、後のブルーグラスフィドル、ブルーグラスベースの礎を築いたチャビー・ワイズ、そしてハワード・ワッツが集まり、ブルーグラスを生んでしまった!
僕は、このBill Monroe with Lester Flatt and Earl Scruggs the Original Bluegrass Bandというアルバムが好きで、最初はなんだかださいジャケットだなー、と思いながら買ったんだけど、曲順がいいんだな。
Heavy Traffic Ahead! モンローブルーグラスらしい重量感のある、そしてノリノリのリズム。いきそうでいかないベース、絶品です。
Little Cabin Home on the Hill, When You Are Lonely いきがらないベースって感じ。4ビートと言うより4つの音がさりげなく聞こえる。ただただ、レスターの唄が良いのです…。この雰囲気でやってる人って少ないよねー。
I'm Going Back to Old Kentucky, Bluegrass Breakdown, Molly and Tenbrooks, ブレイクダウンのお手本。どこでアクセントを付けるか?ブルーグラスの場合、keyのコードが長かったりするよね。ここをどうするか?頭打ち?強、弱、ちょい強、弱とか?だんだん強とか?ハワードのメリハリの付け方ってお手本です。
Sweet Heart You Done Me Wrong 僕は勉強不足なんだけど、こういうのをウォーキングベースというんだろうな。レスター、ビルの唄とハワードのベースが一緒に歩いているんだ。一緒に唄っているんだ。これ、レスター、ビルの唄とベースだけで、いい曲になったと思うよ! もうひとつ、スクラッグスのバッキングのすばらしさは、なんなんだ!!
Toy Heart, Will You Be Loving Another Man なんてウキウキなんだ!歌の内容は多分ちがうと思うけど、ふたつで弾いてもよっつで弾いてもウキウキなのよねー!
My Rose of Old Kentucky これぐらいのリズムがむずかしいよね。落ち着いた感じがでています。
Summertime is Past and Gone ワルツだ。ゆっくりした曲ってリズムキープって言うけどスィングしなきゃ意味がない!(ワルツですが…)ハワードは踊っています。
ハワードのベースは忘れてはならないものがあるような気がして、時々一緒にベース弾くんだ。ブルーグラスでベースはあくまでバンドアンサンブルのひとつと思われがちだが、違うんだぞー!ライブで他の楽器はマイクをたくさんぶら下げているのにベースにはなくただの飾りになっているのをたまに見ます。さみしーねー!このサウンドを聞かせなくちゃねー!(日本で唯一のBG雑誌の封筒写真にもベースはありません。ちょっと批判?)
ビル・モンロー、アール・スクラッグス、レスター・フラット、チャビー・ワイズ、そしてハワード・ワッツ、素敵な贈り物をありがとう。
あなた方のおかげで、みんな、生きています。友達の大切さを感じながら…