これまで、そして これから

過去・現在・未来。時は過ぎゆく。

いま、ここ、わたし

2016-08-31 | 日記
私は独りになり、「これから、一体どうしたらいいのだろうか」と心配や不安ばかりで、これからの方向性を決められないでいた。
子供の頃を振り返ると、私は、壁にぶち当たると、どうやって解決していこうか自分で考えることができず、すぐに答えを教えてもらおうとした。
そして、自分の思い通りにならない場合は、パニック状態、泣いて暴れて、思い通りにしようという太刀のワルイ子だった。
彼と出会い、結婚してからも、自分で何かを考えて行動するのでなく、いつも他者に依存するというパターンが私の中でできあがっていた。

 私は、「LIFE」という言葉の響きが好きだ。そう、「人生」。

そうなんだけど、「自分の人生」について考えたことも向き合ったこともなく、自分で自分の人生を生きようとしていなかったし、生きられるとも思っていなかったし、彼が私の人生をいい方向に導いてくれなきゃいけないとさえ考えていた。
だから、呼吸だけしていますみたいな私は、彼と一緒の生活を失い、ここに独りで残る意味はあるのか、自分は残りたいのか、残っていいのかずっと考えてきた。

ここに投稿を始めたとき、「あと半年、ここで頑張ってみよう。何か見えてくるかもしれない」、「半年の間に、決心して日本に帰ろう」そんな気持ちだった。だから、タイトルをそのまんま、「あと残り半年のロンドン_180days left in London」にした。

あれから、半年以上が過ぎた。
何か見えてきたのか?

真っ白な紙の真ん中に、自分を描く。そして真ん中にいる今の自分を軸に、夫婦関係、家族関係、人間関係、仕事、学び、趣味、生活をそれぞれつなげてみる。
現状はどうなのか?
うまくいっていること、いっていないこともある。ないものもあれば、あるものもある。
この先はどうなのか?
ここでだったら満たされるかも、満たされないかも。
その逆で、日本だった満たされるかも、満たされないかも。
また、たとえ自分がどこにいたとてしても、困難かも。
なんて、答えがない質問に対して、ああでもないこうでもないと、大正解を出そうとしている。どんなに考えたって、初めから答えなんてないのに。

私は、今、迷いに迷っている。このドアを閉めて、別のドアを開けようとする。でも、このドアの先は、「不確実」・「わからない」という私が嫌いで避けたい灰色の領域だ。だから、足がすくむ。このまま、ドアの前で、うずくまったり、立ち尽くしたり、ドアの前でウロウロすることもありだろう。
でも、私はそうしたくない。新しいドアを開けて前へ進んでみたい。自分の人生を生きたいと心から願う。でも、すっごく怖い。
自分にこう言うしかない。「私の本質はかわらないはず。自分を信じて」。

ああっ、「人生」ってタフだ~。

話しをきいてもらうことの有難さ

2016-08-24 | 日記
「もし自分が離婚することになったら」という仮定形を想像してみたことがなかった。離婚は他人事で、自分が経験するなんて考えてもみなかった。     
だから、元夫が離婚へ向けて実際に行動に出た時は、慌てふためいた。私は、ネットで「離婚_Divorce」「イギリス 離婚_UK divorce」「EU離婚_EU divorce」「国際離婚_International divorce」「離婚苦しい_divorce pains」「離婚サポートグループ_divorce support group」など頭に中に浮かんだ言葉を片っ端から検索した。

さまざまなウェブサイトに立ち寄る中で、タイトルに導かれ、それ以来、度々訪れるようになったブログサイトに出会った。
それは、グリーフカウンセラーの方が更新されているブログであり、文章や言葉が心に染入って、自分の置かれている状況と重ねながら読ませてもらっている。
「離婚に苦しむ人へ」

ネット、読書の他にも、私は、心を落ち着かせるために、ウォーキング、ヨガ、ジムでのトレーニングなどを日常に取り入れるようになった。
それでも、どうしても心がざわついて、どうしようもならない時、(私の場合は、仕事が終わった金曜の夜から週末にかけてと祝日だった)
私は、「Samaritans(サマリタンズ」)のサポートラインに電話していた。

「Samaritans」は、1953年、教区牧師であったChad Varah氏により創設された、自殺につながる孤立や無関心を防止する目的とした傾聴ボランティア活動である。
現在は、英国とアイルランド共和国に201の支部があるチャリティー団体として、その活動は、国際的に発展している。

私は、初めてサマリタンズに電話をかけた時のことをよく覚えている。
私は、「夫が出て行った」「苦しい」「どうしていいかわからない」など状況を説明し、「もう生きている意味がない、もういなくなりたい」と言っていた。対応してくれた女性は「命を絶つことが、それがあなたの決心であるのならば、私達はあなたの決心を止めることはできません」と応えた。
そう言われて、反射的に、冷たいな、優しくないな、自分の意に反した返答に戸惑い、なんでそんな風にいうのかと苛立ちさえ感じていた。

後で、サマリタンズの概要を知り、その女性の返答は、サマリタンズが重んずる価値観が反映されていたものであったと、自分なりに理解した。
サマリタンズはアドバイスや判断を下すことは一切しない。ただ相手の話しや言葉に耳を傾け、相手が自分で決定するサポートをする。
それは、その人自身が、その人の人生にとっての熟練者であり、主体者であり、サマリタンズのアドバイスや意見は重要ではないと考えるからからである。
また、「人は、自分で自分自身の解決方法を見つける権利がある。サマリタンズがどうするべか伝えることは、『自分のことは自分で決める』という、その人が負う責任を奪うことであると信じる。だから、人は可能な限り自分のことは自分で決める」とある。

離婚が自分に起こったこととして、助けを求めた。そして、さまざまな形でサポートに支えられた。感謝している。
サポートを受けて感じたことがある。それは、「話しをきいてもらうことの有難さ」であり、「自分の考えや感情を出すことの大切さ」である。
一人でどうにもならないとき、話しを聞いてもらううちに、心が落ち着いてきた。

私は、夫に離婚を申し出され、慌てふためいたのだが、自分がサポートに支えられるうちに、
私は、夫の心の声に無関心で、耳を傾ける姿勢ではなかったし、相手も自分と同じ様に、心の声を聴いてくれる人が必要であり求めていたのだと思ったりしている。

自分を気遣う

2016-08-19 | 日記
前回の投稿で、Resolutionのウェブサイトをリンクしましたが、
Resolutionは、イングランドとウェールズ地方における、6,500名の家族法ソリシターとその他の専門家による組織で、
家族法にかかわる問題に対して、建設的かつ非対審的にアプローチすることを信条としているそう。
ここでは、家族法についての情報だとか、Resolutionのメンバーであるソリシターの情報を提供しているだけでなく、心のサポートの面からも情報を提供している。

この社会には多様性がある。婚姻関係を結んでいる夫婦の関係だけではない。婚姻関係を結んでいない関係だってある。
男女間、同性間、異なる人種、国籍間の夫婦・パートナー関係だってある。
多様な関係性が認められる中で、ここでは、離婚に限定するのでなく、「関係性の解消・別れ」は、子供、当事者にとり、精神的に辛いことであり、
子供を最優先に考え、子供をサポートする上で、まずは、親である自分が自分の心と体を管理しよう、以下のポイントを取り入れ、
困難な状況においても「自分を気遣う」ことをアドバイスしている。

• 食事をとる、睡眠をとる、適度な運動をする
• 自分の感情に気を配る
• サポートにアクセスする
• 変化を受動的に受け止めるより、むしろ能動的に変化をつくる

こんな風に、法律の難しいことだけでなく、きちんと、心・感情・内面的な部分にフォーカスしてくれていることは、ありがたいし、嬉しい。

他にも、別れに直面して、精神的に辛いときに、心のサポートやアドバイスを提供する次の組織が紹介されている。

Counselling Directory
Family Lives
Gingerbread
Mind
Relate
Samaritans


solicitor(ソリシター)探し

2016-08-16 | 日記
先日、ソリシターへの最後の支払いを済ませた。

支払いに関しては、ソリシターと契約を結ぶ際に、着手金を支払い、その後は、4月初旬と6月下旬に2回に分けて、請求書が届いた。
ちなみに、毎月一定の金額を、事務所の口座に振り込んで積み立てしていくということもできたけれど、私はそれをしなかった。
離婚が成立し、2回目の請求書が届いた。明細書を確認したところ、明細書と請求書の合計金額が異なることに気がついた。
その差600ポンド(約78,000円 換算レート130円を使用)。
請求書は、担当してくれたソリシターの自筆の署名があったけれど、金額を全然確認していないんだ~とがっかりした。
こういうことも起こり得る。なんでも主観で信じ込むのは良くないし、自分で確認して納得して行動を起こさないといけないなと自分を戒める。

自分がソリシターを決めるまで、家族法専門ソリシターによる無料法律相談を利用した他にも、ネットで調べて、
当てにならない自分の勘を頼りに、良さそうかもというソリシターに直接、問い合わせをしたり、
実際に面会してコンサルテーションを受けたりもしていた。

コンサルテーションは、通常1時間で、その面会したソリシターの1時間分の費用に、VAT(消費税)20%が加算されて請求された。
料金は、当然ながら、所属事務所の規模とか、ソリシター自身の経験により幅がある。
私が問い合わせをしたところ、1時間:180~350ポンド(約23,400~45,500円 換算レート130円を使用)だった。
私は、できれば、日本人のソリシターを希望していたけれど、あいにく、こちらでは、家族法を扱う日本人ソリシターはいなかった。
1人だけ、子供のいない夫婦の離婚は取り扱いますという日本人の方がいたが、litigation(訴訟)を扱う男性のソリシターが動いて、
その日本人の方は、通訳的なことをするらしかった。
料金が高額だったのと、やはり家族法に精通しているソリシターが希望だったので、お願いはしなかった。

私がソリシターに求めていたことは、できるだけ、大事にせず、なるべく簡素に、そして、離婚に関する適切なアドバイスをしてもらうことであった。
(ソリシターにお願いする多くの人がそう願っていると思うけれど)。
とは言っても、相手は法律のプロであり、ビジネスでもある。どのソリシターも裁判で争うことを助言してきたし、
適切な経済面に関するアドバイス(例えば養育費とか生活費とか)が欲しければ、双方の経済的な開示が必要とのことだった。

結局、私がお願いしたソリシターは、私が住んでいる地域から、相当離れた町の事務所に所属している家族法専門ソリシターで、
実際に面会したことはなく、連絡はスカイプ2回、あとは、メールのみだった。
実際に会ったこともない人に仕事を依頼するというのは、抵抗があったけれど、経験年数、1時間の費用も平均的だった、この女性ソリシターにお願いすることに決めた。

家族法ソリシターを探すときに利用したウェブサイト

Resolution 家族法ソリシターの団体が運営


UK Law Society 


*当地では、「Barrister(バリスター)-法定弁護士」と「Solicitor(ソリシター)-事務弁護士」が区別されており、日本でいう「弁護士」さんとは職務の領域が異なることから、今回は、当地での呼称「Solicitor(ソリシター)」をそのまま使用しました。

離婚の申請から1年経過

2016-08-15 | 日記
2015年8月、離婚について、自分の気持ち整理するつもりで、投稿を始めた。
にもかかわらず、数回更新して、それ以来、一度も更新していなかった。
相手から離婚を求められ、自分の身の回りは、物理的にも精神的にも、変化の連続で、これを1つ1つ更新していたら、投稿数は、かなりの数になっていたと思う。でも、私は、自分の得意な”先延ばし”を繰り返し、初めての投稿から1年も経過してしまっていた。

離婚協議中に、元夫が、私に対して、「ダラダラ、グズグズしている」と言っていたことを思い出す。

2015年8月に、夫が離婚申請を裁判所に提出し、法的な手続きが始まった。
以前にも、当地での離婚について記した通り、こちらでは、3つの段階を踏んで、法的な離婚が成立する。
この離婚を申請する側が、第3段階までの各申請の提出するタイミングをコントロールするパワーがある。
出来るだけ早く離婚をすすめたい、或いは、出来るだけ手続きに時間をかけたいと望むのであれば、離婚を申請する側になる方が良い。

2016年5月、夫は、最終段階のDecree Absoluteを申請した。
Decree Absoluteを申請した時点で、法的に婚姻関係は解消。私たちは、夫婦ではなくなった。
私の弁護士の方から、Decree Absoluteの写しが送られて来た時、「とうとう、この日が来てしまった」と現実で起こったことを認識できた。
実質的には、この日より、ずっと前に、夫は私の前からいなくなり、どこに暮らしているのかもわからず、ずっと悲しみ、泣いて、耐えてきた。
だから、形式的に離婚となったからと言って、感情的にはならなかった。

申請をした数日後に、元夫から「大丈夫?」と連絡があった。
「大丈夫じゃない」と言ってみたところで、現実は変わらないわけだし、「まあ、うん」としか言えなかった。

裁判所は形式的・事務的作業だけで、双方間で、裁判所で争うということはなかった。
にもかかわらず、この作業が終了、正式に離婚となるまで1年を要した。

変化の連続。
苦しみながら、泣きながら、でも、ちょっとでもいい、光が見えてこないか、必死だった。
生まれて初めて、独りで歩き出した。始まったばかり。