あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

2018 RM0810 R札幌 2400 / Around Hokkaido 2400 その5 函館~瀬棚(須築漁港)

2020-04-25 20:15:34 | ブルベ
3時間は寝られただろうか。
予定通り起きることができた。
急いで身支度をして2時ごろチェックアウト。
先着して同じホテルにいた二台は居なくなっていた。
若干焦るが、自分が後発なのはいつもの事。マイペースを保たなければならない。
コンビニで朝食を食べていると、一人参加者が目の前を通り過ぎていった。
就寝する前に思い出しだが、うどん屋を探して町中をウロウロしたため、正規のコースを外れてホテルまで来ていた。
なので、ルートを外れたところまで戻ってから函館を後にした。

3日目はPC3の瀬棚の先の須築漁港が目的地。
ひたすら海岸沿いをたどる。
途中で雨がぱらついてきた。
今日も天気が悪いらしい。
先が思いやられた。
ところで、今日も膝が痛い。
一向に改善の兆しが見えない。
一度自転車を降り、骨盤周りの体操を念入りにやってみたが、5分後には痛みが戻ってしまった。

そんなこんなでのろのろと海岸沿いを進んでいると、辺りが白く明るくなってきていた。
予定では小さな峠を超えた先のコンビニに立ち寄る予定でいたが、膝の痛みで疲れを感じ、上りの前にコンビニに寄ることにした。
外で一人寂しく食事を取っているとリカンベント乗りのオーストラリア人ピーター・ヒールさんがやって来た。
どうやら森脇さんとは別れて行動しているらしい。
膝の痛みを訴えると、クリートポジションを直せと言われた。
ブルベ中にポジションを弄るのは避けたかったが、後々、結局はそうせざるを得なくなってしまうのだった。

一路、フォトチェックポイントである白神岬へと向かう。
追い風であり、順調に進むことができた。

北海道の最北端の岬へ到着した。
看板や石碑以外に特にこれと言ったものはない。



この日は概ね晴れていた。海沿いでキャンプするのは気持ちよさそうだが、風は大丈夫なのだろうか?
場所は覚えていない。


さて、その後の記憶は次のフォトチェックポイントである久遠郵便局の手前まで飛ぶ。
本来は道道740号を使い海岸沿いを走って瀬棚までがルートだったが、道路が崩落のため通行止めとなってしまい、国道229号を走ることになった。
そのため、軽めの峠が一つ増えてしまった。

ところがこれが自分に好転した。
国道から左折して久遠の町へ至り、久遠郵便局の近くにコンビニが有るはずだったが、実際には無かった。
元のルートだと、この先には商店などがほぼないので、郵便局から戻って交差点近くのコンビニには行けたのは運が良かった。
次のPCまでは30km程だが、このコンビニで軽食し、次のPCでは夕飯になるものを購入して宿で食べる予定だった。

久遠郵便局


ここまでも膝がかなり痛かったが、コンビニを出た後ついに我慢が出来なくなった。
ピーターさんに言われた通り、クリートポジションを変えてみることにした。

しかし、全く改善されない。
痛みに耐えながら峠を超えたが、その先も辛い。
踏み込むことは愚か、回すだけでも痛みを感じるようになってしまった。

何でこんな大事なときに限って!

DNFの文字が頭にちらつき始め、ヘルメットを叩きつけたくなった。

痛みに耐えつつもPC3に到着。時間は18時30分。20km先の宿に17時の予定だったので、函館に遅れた分と同じ位。
陽は暮れかかっていたが、まだ若干の明るさがあった。
何人かの参加者がおり、今晩はどこに泊まるか、これからどうするかと話したので、少し気分が晴れた。
取りあえず宿まで行こう。
再びクリートを調整し、残り20kmを走ることにした。

途中にセイコマが有り、バナナや補給食の買い忘れを購入した。
そこのコンビニでは一般の自転車乗りの人に声を掛けられ、2400を走っているのを知っていたのでこちらが驚いた。
知り合いにブルベを走っている人が居るらしかった。

再び宿へ向かうが、やっぱり膝が痛い。
途中で自転車を降りてしまった。
するとやんややんや言いながら走ってくる集団が後ろから迫ってきた。
立ちながら休んでいる自分のところまで来ると、そのうちの一人がニコニコしながら「大丈夫ですか!?」と声を掛けてきた。
「ア、ハイ(;´∀`)」
一応、大丈夫な体で返事をすると、彼らはペースを落とさずに去っていった。
楽しそうに走っている彼らが羨ましかった。
何より元気そうだ。

軽く歩いてから、自転車にまたがりなんとか宿に到着した。
おおよそ900km。
時間は20時半を過ぎていた。
しかし、最低限の睡眠時間は取れそうだ。
何とか明日に繋げられる。

送っておいた荷物(補給食)を受け取り、部屋に通されると、頼んでおいた翌日の朝食、昼食用のおにぎりと、サービスで付けてもらった海鮮料理が置いてあった。
サービスというには豪華な内容で、特にウニはこれまで食べたことのない甘っトロさと旨味が凝縮された味がして思わず「ウハッ」っと声を出した後、一気に食べてしまった。
食べきってしまったのが勿体無く思えたし、是非、また食べたいと思った。

左が頼んでおいたおにぎり。


軽く風呂に入った後、結局、22時頃就寝した。
明日は2時半に起きる予定だ。
膝の痛みが有るのを考慮すると、実は上出来かもしれない。
外がうるさかったが寝られないほどじゃない。
程なくして眠りにつくことができた。

2018 RM0810 R札幌 2400 / Around Hokkaido 2400 その4 苫小牧~函館

2020-04-25 16:38:00 | ブルベ
2時間は寝られたであろうか。
起きても雨は振り続いており、がっかりした。
当然だが、ウェア類も乾いていない。
とはいえ、当初はネカフェで2時間だけ休憩の予定だったから、2時間近く寝られただけでも上出来だ。
チェックアウト後、食事をしにコンビニへ寄ったが唾液が出ず、なかなか食べ進めることが出来なかった。
10分ほど予定時間を過ぎてしまった。

この後は支笏湖へ向かって緩い登りを登り続ける。
セブンイレブン洞爺湖温泉店が最初のPCで、400km地点というのがこのブルベの雄大さを物語っている。
その前にタイムアウトしてしまっては元も子もないので、最初のキーポイントだと考えていた。

国道276号をひたすら登り続けるが、街頭が無いし前後に走っている人も見えず不安になってきた。
ライトに反射する「↓」矢印の道路標識だけが頼りだった。

登り始めて少し経つと右膝に痛みを感じ始めた。
膝が痛くなるのは久しぶりで、膝の前側が痛くなることは滅多に無い。
それに大概は走っていると痛みは引いてしまう。
なのでこの時はそれ程気にしていなかったのけど、これが苦行への入り口だと間もなく知ることになる。
続けて雨も酷くなってきた。
時折、トラックなどが行き過ぎるのでそれだけでも安心できた。

支笏湖へ国道453号へ入ってから、やっと小径の人を追い抜いた。

この登りの頂上付近にある、きのこ王国という道の駅のようなところが最初の休憩ポイント。
此処に至る頃には空が明るくなってきていた。
雨に濡れて寒かったので暖まりながら間食した後、洞爺湖へと向かった。

洞爺湖


無事、PC1のセブン-イレブン 洞爺湖温泉店へ到着。
最初の関門をクリアした。
時間は6時25分。クローズ8時44分なので、3時間ストップしたうえ、2時間以上貯金できた。
ここでは臨時スタッフの人が写真を撮ってくれたり、"世界の森脇"に会うことができた。
森脇さんはオーストラリアから参加している、ピーター・ヒールさんと一緒に行動しており、前日はラブホに泊まり、森脇さんは仕事をしていたんだとか。
どれだけ猛者なのか…。
また、ピーターさんがリカンベント界では、そこそこの有名人であることを知るのはこのブルベが終わった後になる。
ピーターさんはフレームから自作したリカンベントで参加していた。

この後は海岸沿いへ下り、海岸沿いを長万部、鹿部などを通ってPC2を目指す。
それにしても右膝が痛い。
なんとか痛くないところを探そうと試行錯誤したがで、全く良くなる気配がなかった。
そんなことで、僅かな登りでもかなり苦労した。
PC1から50kmほど先のコンビニに来た頃には雨はすっかり上り、晴れ間が広がった。
ここでチェーンをウェットティッシュで軽く掃除し、チェーンオイルを挿し直した。
コンビニには他の参加者もおり、同じ様にチェーンオイルを挿し直していた。

膝が痛くて休憩を長めに取ったのはこの先だったか?
よく覚えていない。
この先の記憶は、PC2の手前まで飛ぶ。
坂を下った先がPCだが、R札幌が作成したマップが間違っており手前で曲がってしまった。
幸いにも他の参加者が正規の方を通り過ぎたため、直ぐに間違いと気づいた。

PC2には17時52分に到着(クローズ21時12分)。
PC2ではR札幌のスタッフや他の参加者達が居た。

この後は宿泊地である函館へと向かう。
その途中で撮った夕日。


ヒザ痛の原因は左右がアンバランスのためかと思い、片方だけブラケットに入れてあるゲルパッドを取り去ってみたが変わらなかった。

やがて町中に入り、三日前に泊まった函館までやって来た。
ドラッグストアでヒザ痛を緩和するための塗り薬を購入。
うどんを食べたかったが良い店がなく、仕方なくコンビニ飯を購入した後、事前予約しておいたホテルにチェックインした。
時間は21時。予定では19時だから。相当遅れている。
膝痛のせいで、一気に貯金を切り崩し、借金になってしまった。
今、考えると店でうどんなんか食べてる暇じゃなかった。なんで、こんなに余裕があったんだろう?
その時は頭の中で時間計算ができていたのだとは思うが…。
スマイルホテル函館には同じブルベの自転車が2台有った。

ここは600km地点で、自己ドロップバッグするホテル。送っておいた荷物を受け取った。
早々にシャワーを浴び、消耗品の入れ替えを行ってから就寝した。