
ストーリー:
1973年、サム・ビックは、
別居中の妻マリーと3人の子供を取り戻すため、事務器具の販売員として再就職する。
しかし、不器用なサムは成績も伸びず、口先だけの営業を強いられることに不満を感じていた。
ある日、裁判所からマリーとの婚姻解消通知が届く。
新ビジネスのためのローンも却下され、追い詰められたサムは、
ふとウォーターゲート疑惑の報道を耳にした。
サムにとってニクソン大統領は、
正直者が成功するアメリカの夢を踏みにじった男の象徴だった…。
(goo映画より引用)
出演:
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ドン・チードル、
ジャック・トンプソン、マイケル・ウィンコット
監督:
ニルス・ミュラー
怖い作品である。実話をベースに作られた作品であります。
全ての歯車が狂ってしまい、最終的に人間凶器と化してしまう訳だが、
少々題材は違うかもしれないが、マイケル・ダグラス主演『フォーリング・ダウン』を思い出す。
作品の方向性、テイストは何だか類似しているような気がする。
この映画も、世間に対してぶち切れ、バズーカなんかぶっ飛ばしてたっけ。
ここで描かれるのは、バカ正直に生きているものの、不器用な性格が災いし、
何をしても失敗し、全てに絶望させられる原因をニクソン大統領へ転嫁する男の物語だ。
サム・ビッグという男、はっきり言ってしまえば、自己中心でありながら中途半端なヤツ。
仕事はどれも上手くいかない。兄の紹介されたことも、自己投資した商売も全くダメ。
かろうじて、事務用品販売のお仕事にぶら下がっている状態。
現実の目標として、お金を稼ぐことにより、妻との復縁を狙っている。
しかし、そんな性格を知る妻マリーは、別の男と付き合っているし、
働いている上司からは、家庭がないやつは仕事をしても張りがないと小馬鹿にされる。
まぁ、逆境に追い込まれれば、人間嫌でも奮起するのだが、サム・ビッグは違う。
安直に言えば、キレちゃう。何もかもを突き放してしまい、無計画な行動へ出ちゃう。
妻からはストーカー扱いされ、投資しようとした仕事も手違いのため、友人は刑務所行き。
全ては自己責任であるのに、自分を振り返ろうとしない。
サム・ビッグは思う。
「普通に生きている男が何故夢を見、実現をすることができないのか?」と。
その矛先が、いつもテレビに映っていたリチャード・ニクソンへ向けられる。
自由主義の国家において、何故幸福でいることができないのか?
原因は、国家元首たる大統領が悪いという、愚直で安易な責任転嫁をしてしまうのだ。
これは1970年代のお話であるが、約30年後の現代にあって、
現代社会におけるサム・ビッグがあちらこちらに存在しているのも事実だ。
不満の矛先が、自己ではなく第三者へと向けられるのが、本当に怖い。
言わば、昨今発生している犯罪も犯人の自己中心的な行動・言動が原因なのだ。
言い換えるなら、30年経過しても変化していないことへの恐怖を痛感させられる。
ラストにハイジャックの映像がTVから流されても、人々は興味を示さない。
「無関心さ」が生み出す恐怖をまざまざと見せ付けられたように感じた。
それにしても、ショーン・ペンの演技力の凄さは素晴らしい。お気に入りのアクターだし。
サム・ビッグの嫌味でウジウジした男をきっちりと芝居する。完璧。
1973年、サム・ビックは、
別居中の妻マリーと3人の子供を取り戻すため、事務器具の販売員として再就職する。
しかし、不器用なサムは成績も伸びず、口先だけの営業を強いられることに不満を感じていた。
ある日、裁判所からマリーとの婚姻解消通知が届く。
新ビジネスのためのローンも却下され、追い詰められたサムは、
ふとウォーターゲート疑惑の報道を耳にした。
サムにとってニクソン大統領は、
正直者が成功するアメリカの夢を踏みにじった男の象徴だった…。
(goo映画より引用)
出演:
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ドン・チードル、
ジャック・トンプソン、マイケル・ウィンコット
監督:
ニルス・ミュラー
怖い作品である。実話をベースに作られた作品であります。
全ての歯車が狂ってしまい、最終的に人間凶器と化してしまう訳だが、
少々題材は違うかもしれないが、マイケル・ダグラス主演『フォーリング・ダウン』を思い出す。
作品の方向性、テイストは何だか類似しているような気がする。
この映画も、世間に対してぶち切れ、バズーカなんかぶっ飛ばしてたっけ。
ここで描かれるのは、バカ正直に生きているものの、不器用な性格が災いし、
何をしても失敗し、全てに絶望させられる原因をニクソン大統領へ転嫁する男の物語だ。
サム・ビッグという男、はっきり言ってしまえば、自己中心でありながら中途半端なヤツ。
仕事はどれも上手くいかない。兄の紹介されたことも、自己投資した商売も全くダメ。
かろうじて、事務用品販売のお仕事にぶら下がっている状態。
現実の目標として、お金を稼ぐことにより、妻との復縁を狙っている。
しかし、そんな性格を知る妻マリーは、別の男と付き合っているし、
働いている上司からは、家庭がないやつは仕事をしても張りがないと小馬鹿にされる。
まぁ、逆境に追い込まれれば、人間嫌でも奮起するのだが、サム・ビッグは違う。
安直に言えば、キレちゃう。何もかもを突き放してしまい、無計画な行動へ出ちゃう。
妻からはストーカー扱いされ、投資しようとした仕事も手違いのため、友人は刑務所行き。
全ては自己責任であるのに、自分を振り返ろうとしない。
サム・ビッグは思う。
「普通に生きている男が何故夢を見、実現をすることができないのか?」と。
その矛先が、いつもテレビに映っていたリチャード・ニクソンへ向けられる。
自由主義の国家において、何故幸福でいることができないのか?
原因は、国家元首たる大統領が悪いという、愚直で安易な責任転嫁をしてしまうのだ。
これは1970年代のお話であるが、約30年後の現代にあって、
現代社会におけるサム・ビッグがあちらこちらに存在しているのも事実だ。
不満の矛先が、自己ではなく第三者へと向けられるのが、本当に怖い。
言わば、昨今発生している犯罪も犯人の自己中心的な行動・言動が原因なのだ。
言い換えるなら、30年経過しても変化していないことへの恐怖を痛感させられる。
ラストにハイジャックの映像がTVから流されても、人々は興味を示さない。
「無関心さ」が生み出す恐怖をまざまざと見せ付けられたように感じた。
それにしても、ショーン・ペンの演技力の凄さは素晴らしい。お気に入りのアクターだし。
サム・ビッグの嫌味でウジウジした男をきっちりと芝居する。完璧。
とても過去の犯罪を描いた映画とは思えませんでした。
今後も無差別殺人が起こる可能性は大きいですし・・・
あまりにも安易な責任転嫁による事件が多すぎますもの。
それにしてもショーンはやりがいのある役だったでしょうね!
現代も過去もあまり変わりがないと言いますか、
今の方が深刻化してますよね。
本当に怖い世の中になりました。
責任転嫁ほど、楽なものはないですよ。
第3者のせいにすれば、自分にリスクないですし。
自己責任取れない人間が如何に多いことか!
ショーン・ペン、どんな役でもきっちりこなす。
凄い俳優さんです。