獺祭独言

最近はもっぱら葉山でたゆたってます。
時間の流れ方がゆったりしてきました。

イエメンの肉屋事情

2007-06-22 13:34:50 | @Yemen


イエメンでは、鶏肉はとりや、山羊の肉と牛の肉は肉屋で売られています。鶏肉は、もちろん生きた鶏を売っていて、その場で絞めて内蔵出してもらっていただくのが基本。これは二年前にもご紹介済み。まだ生暖かい鶏肉を自分で細かく切っていくのがどうも苦手で敬遠しがちです。山羊の肉は臭いので買ってまで食べません。牛の肉も痩せた子牛ゆえに気の毒でそこまで強欲になれず買ってまで食べません。

今日はその肉屋の写真をご紹介します。ずーっと撮りたかったんだけど、死んで逆さに吊るされているお顔つきの子牛の写真を撮るのも不謹慎な気がして気が引けていたのですが、遂に入手したので。そう、イエメンでは牛肉は肉屋の前で吊られて、吊るされた体から肉が削がれて切り身として売られていくのです。そして、その横には生きた子牛や山羊が餌を食べている。ドナドナの世界。肉は生きた動物を殺してようやく人間が食べられるんだ、ってことを見たまま教えてくれています。でも、顔つけておくこと無いんじゃないかとも思うけど。

なんで改めてこんなこと書いてるのかというと、イエメンに大量に持ち込む親父週刊誌の中に「屠畜と食育」という記事があって、最近の子どもはパックにされた切り身の肉を肉だと思っていて「肉を食べることは、動物のいのちを食べ物にすること」を知らない子が増えていて、テレビでも野菜や魚を扱う築地市場は放映するけど、肉を扱う芝浦屠場はドキュメンタリーでは扱えない。なぜなら、屠畜には差別問題が絡んでいるから、見ないふりされているから、ということ。で、イエメンに目を転じてみれば、肉屋は毎日の通勤路の途中で大通りに面して肉を吊るしているって対照的だなぁと思ってのこと。ちなみにさすがに絞めるのは表では見たことは無い。イエメンでは、ハラーレというイスラムの教えに基づいた神聖なる絞め方の手順があるのですが。


暑いぃぃぃぃ

2007-06-22 13:30:18 | @Yemen

タイズはひたすら暑いです。オフィスにはまだクーラー入らず。折角一年も前にクーラーつけても、ビルへの配電が弱すぎてエアコンをつけるキャパが無く、配電盤が溶けてしまった。州教育局長より朗報。週末に工事をして電力容量をアップするとのこと。1年かかって、ようやくだ。6月にタイズについて以来、局長には「エアコンがつかないと、私は溶けていなくなってしまうよ」と懇願してようやく。ほ。

どれだけ暑いかっていうと、オフィスの中にて例え風通しがあっても、10時をすぎると私の場合窓に背を向けて座っているのですが、背中からだんだん岩盤浴しているようにじわーっと暑くなってきて体に熱がこもってくる。ほっとくと熱射病になります。これは、ひとえに中東の厳しい日差しのゆえ。オフィスの建物を太陽が温めるにつれて、赤外線が中にいる私にも伝わってくるということ。

これと同じことが、実はアパートにも生じています。オフィスは4階、アパートは5階で両方とも最上階なので屋根から壁からの熱が室内にこもる。さらに、たちが悪いことに、アパートの部屋は東角部屋。日本なら一番いい方角が、こちらではあだに。日中の太陽熱が夜も抜けない。部屋中に浸透していてベットのマットレスの中に熱がこもっているため、夜寝るとだんだん体が暑くなって、結局、おとといからベットを放棄。でコンクリートの床に掛け布団をひいて寝る始末。雨が降らない限り、この熱が下がることはなく、ひたすら雨乞いの日々。

今年はイエメンにイナゴの大群がやってきたそう。なんだか嫌な予感がするなぁ。

嫌な予感してたら、週末、視界5メートルくらい。白い埃砂に町中が覆われました。暑いから窓をあけていると空気中の砂が部屋に入り込み、折角、昨日洗面所を全部吹き掃除したのに一日で真っ黒になった。自分もベッドも部屋中そうなだろう。暑さと砂埃にまみれて、このまま油に飛び込めばいい感じのフライにでもなるんだろうと、自虐的。

こんなときに博士論文提出の25日まで後4日。仕事と論文の二足のわらじ、もう本当に死にそうです。

(写真はマーケットのマンゴ。暑い夏、マンゴの季節)

イエメンでは、アフリカが近く感じるので読書

2007-06-19 15:12:25 | @Yemen
着いて1週間で、今度はプロジェクト3年目の立ち上げのための計画策定ワークショップを12,13日と二日間、無事終了。博士論文を英語のProof Readingに出した。ちょっと、週末は休憩。まだ、イエメンに戻って10日しか経たないのに、ずーっといるかの様な感覚にとらわれ、疲労感。暑い。体に熱が溜まってます。

週末に、3月からイエメンにもってきていて読んでなかった本「生かされて」を読む。この本は、ルワンダの内戦を生き残ったツチ族の女性、イマーキュレーの物語。イエメンにいると、アフリカがあまりに近いので、今まで関心の遠かったアフリカ諸国についても知りたくなった。1年ほど前に、映画「ホテル・ルワンダ」を見て以来、ルワンダで一体何が起こったのか知りたくなって買った本。

内容は、冒頭にも述べられているとおり、ルワンダで何が起こったのかよりも、自分のカトリックへの信仰心がどうやって自らの家族を殺した相手を「許せるようになったのか」というもう少し、内省的なお話でした。個人的には、自分は宗教に頼るほど困ってもいないし、弱くもないはずと思っていますが、こうした死と直面するぎりぎりの現実の前では、宗教心というか「信じる心」がいかに人を救うのかを知りました。自分の中に絶対はないからこそ、人は神にそれを求め、神を心にすえることによって、ゆるぎない自分を見出していくのかと。

宗教について論じるつもりは毛頭なく、ただ、ルワンダの内戦も結局は植民地下での人種差別政策(ベルギー統治下、少数派のツチ族をベルギーは支配層として、多数派のフツ族を非支配層に位置づけたこと)が1990年代の現在にまで尾を引いて、フツ族によるツチ族の大量虐殺が行われたことを知りました。




2週間の日本

2007-06-07 10:45:14 | @hayama
2週間丁度の日本帰国。相変わらずの生活。

①神戸へ論文審査面談に。2日間滞在
②仕事打ち合わせで東京に計2回
③同僚の結婚式、それは高貴な乃木会館でのお式でした。育ちがいい人はわかるね。
④葉山にてバーベキューby Brazilian Carlos&シーカヤック。日差しにうっかりしていたら、手の甲だけ真っ黒に。手袋はめてるみたい。逆ゴルフやけ。
⑤Goateeのバンドコンサート?に初めて出かける。楽しそうにしていました。家に再びピアノが欲しくなった。博士論文終わったら考えよ。
⑥結婚5年目を記念して、近くのシチリア料理レストランへお祝いに。
⑦甥っ子、ときおの海デビュー。でも足が水に触ったとたん、びーびーおお泣き。弱虫めぃ。
後は勉強。でも、イエメンでの1ヶ月が多忙すぎて、神戸から帰ってから2-3日頭まったく動かず、放心してました。こういうところに寄る年波を感じるこの頃。

せっかくイエメンでやせたのに、2週間で2キロ太って、再びイエメンへ。

後2ヶ月すれば・・・・

2007-06-07 10:39:28 | @hayama
5月22日に帰国、23日に神戸へ博士論文の提出資格を得るための審査、面接のため向かう。
新幹線、しかも当日新横浜から席がとれず、豪華なグリーン車で朝から好物のシュウマイ弁当食いつつ、向かう。4月の予備面談で散々言われたので、今回は先生方おとなしかった。前向きなコメントに安心。6月6日、無事教授会でも承認されました。

次は、6月25日締め切りに間に合うように、論文を提出する予定。はしかのおかげで、期限が5日延びました。よかった。

そして、6月6日から7月24日までイエメン出張。今はドバイにてトランジット中。7月25日は、無事に論文出せたら、最後のDefenseに再び神戸に向かう予定。と思ったら、8月10日とか、帰国も延びるかもしれません。

後もう少し。早く終わってほしい。