川崎フューチャー・ネットワーク(特定非営利活動法人)

みんなの力で、川崎を “環境都市” に!

川崎あるものさがし:その1 川崎グローバル・コンパクト

2007-11-14 | 環境コラム
※KF-netは「かわさきコンパクト」に参加しています!

川崎市は、日本で初めて「国連グローバル・コンパクト」に参加した自治体です。
http://blog.goo.ne.jp/kawasakifuture/e/95db44830e0a8807e4530c68671d7c56

日本で初めて。それが、川崎市です。これは誇っても良いのではないでしょうか。

グローバル・コンパクトとは、1999年1月にスイスのダボスで開催された『世界
経済フォーラム』においてアナン国連事務総長が提唱し、2000年7月26 日にニュー
ヨークの国連本部で正式に発足した企業の自主行動原則のことで、参加する世界
各国の企業が【人権・労働・環境・腐敗防止】の4分野で世界的に確立された10
原則を支持し、実践するよう努めるプログラムのことです。

2007年7月17日現在、日本国内では53団体、世界で120ヶ国4,229団体が参加して
おり、近年は企業だけでなく産業団体・NGO・都市の参加も始まっています。日
本の自治体では、2006年1月に、川崎市が初めての参加をしました。

川崎では、この宣言を受けて、「かわさきコンパクト」の基本設計書を作成し、
「かわさきコンパクト委員会(仮称)」を推進母体として、活動を進めています。

でも、本来、企業の自主行動原則として確立されたものを、どうやって自治体と
して実践していけばよいのでしょうか。すばらしいこととは思いつつも、そのあ
たりの実効性に対して自分なりに考えてみたくて、この7月5、6日にジュネーブ
(スイス)で開催された国連グローバル・コンパクト・リーダーズ・サミットに、
市長代理として参加した川崎市国際環境施策参与の末吉竹二郎氏の報告会に参加
してきました。

そもそも、国連グローバル・コンパクト10原則の背景には、1948年の世界人権宣
言に始まり、1992年の環境と開発に関するリオ宣言、1998年のILO(国際労働機
関)宣言など、多くの国際機関の合意文書やガイドラインなど、国際社会の努力
の積み上げから確立されてきたものです。

それは、つまり、地球全体の問題をどうするか? ということ。エネルギー資源
の枯渇、CO2削減、安全な水など、国連が抱えている問題は、つまりはビジネス
が直面する問題と同じであるという気づきから生まれています。そのため、国連
グローバル・コンパクトの10原則のうち、その原則7~9までが環境の項目となっ
ています。

今回のリーダーズ・サミットは、テーマを「原則から行動へ From Principles
To Action 」ということで、90ヶ国1,200人が参加して行われました。自分たち
のビジネスだけを考えていてもダメ。地球が抱えている問題の解決なしに、ビジ
ネスもありえないのです。しかも、それには行動がともわなければ意味がありま
せん。サミットでは、そのことが確認されました。

では、その国際的な行動原則を、川崎市としては、どのように生かしていくこと
ができるでしょうか? リーダーズ・サミットの議長である国連のバン事務総長
は、参加者たちに、このように呼びかけたとのことです。

これからは、市場と持続可能性の協力が必要である。「言葉より行動を」。この
新しいコミットメントを、ぜひ取締役会に持ち帰り、社内で共有するように。そ
して、社内だけでなく取引先とも共有し、市民社会や労働組合は、企業の監視を
行おう。そして、グローバリゼーションに新しい1ページを刻もう、と。

末吉氏は、報告の中で、NGOは世界(社会)から最も信頼を置ける組織、世界の
良心であると話されました。

「地球が抱えている問題の解決なしに、ビジネスもありえない」。

世界の問題を、川崎の企業とともに、市民として考える。世界の問題を自分たち
のものとして共感し、行動する。そのための行動原則として、「かわさきグロー
バル・コンパクト」は存在していると言えます。

これから、川崎を“環境都市”にしていくために、「かわさきグローバル・コン
パクト」の考え方は有効です。たとえば、川崎市が直面している大きな環境問題
とは何でしょう? 川崎市における、川崎でしかできないCSRとは何か? 川崎
での問題解決のための議論や、意思決定のプロセスやチェックリストの中に、こ
のSocial Responsibility(社会に対する責任)という考え方を入れ込んでいく
ことが、この宣言で可能になったわけです。

川崎市は「国連グローバル・コンパクト」に宣言しています。その意義は大きく、
責任も重い。市民としても、市と一緒になり、より良く活用していくために、ほ
んの少し、考えてみませんか?

参考:かわさきコンパクト
                              (三枝信子)

☆あるものさがしとは:
 川崎市には、こんな良いものがあるよ! というご紹介のコーナーです。
 推薦も歓迎します。

★川崎フューチャー・ネットワークは、かわさき市民コンパクトに参加しています。
 詳しくは、こちらへ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「川崎市地域環境リーダー育... | トップ | 11月に開催されるイベント »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

環境コラム」カテゴリの最新記事