人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫)

2009-05-21 05:05:23 | 読書
[昨日の小田原少年少女合唱隊には友人から自宅のメールに「反響」があった。小
田原少年少女合唱隊は6/13(土)「合唱の祭典」(於北とぴあ)に出演する。]
『武士道』は、新渡戸稲造によって日清戦争と日露戦争にはさまれた時代に書かれ
た。当時は、一種の日本ブームだったようだ。セオドア・ルーズベルト米国大統領
が感激して読んだ話は有名である。ルーズベルトは日露戦争ポーツマス条約の仲介
をした。
(ケネディ大統領が読んだ本は、以前書いたが内村鑑三の『代表的日本人』であ
る。ともに原書は英文である。)

新渡戸稲造はベルギーの法学大家ド・レヴレーと散歩している時に、宗教問題とな
り、日本には宗教教育はないと言ったら、レヴレーが驚き、「宗教教育がない!で
はどうやって道徳教育をするのですか」と繰り返したという。著者が本書を書くひ
とつのきっかけとなった。

われわれは「封建的」ということを嫌うけれど、封建的、封建時代--その武士道
--がすべて悪であるというのはオーバーにいえば明治政府の宣伝である。(第二
次大戦後になって初めて民主主義が導入されたというのも占領軍等の宣伝であ
る。)本書はそんなのことを考えさせるのである。

「礼」について「作法の慇懃鄭重(いんぎんていちょう)は日本人の著しき特性と
して、外人観光者の注意を惹くところである」と著者は明治時代に書いている。





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