咲 -Saki- 感想

第32局　先輩


　鶴賀の大将は「加治木ゆみ」という名前らしい。


　部員探しの為に校内LANでプレイヤーを募った麻雀部。
　そこにたまたま入って来たのがモモだった。

　その打ち筋と性格に入れ上げたユミだが、チャットでの入部勧誘は上手く行かない。
　そこでユミがしたのが、どの教室から繋いでいるかを割り出しての、



　乱入。


　だが、そこにいるはずなのに、影の薄いモモの姿は見付からない。

　そこで、ユミはモモに対して叫ぶ。



　私は君が欲しい！！


　……冷静そうなキャラだと思っていたのに、意外と熱いんだな。



　しかし、この呼び掛けが、モモの心を動かした。



　かくして、モモは麻雀部の一員に。

　自分には存在感がないからと、これまでコミュニケーションを放棄してきたモモ。
　だが、ユミが自分を求めてくれた事で、その放棄してきたものの楽しさに気付いたのだった。


　【HAPPY END】





























　あれ？　終わってしまった。




　なお、今回の麻雀シーンは１局だけ。


　副将後半戦。

　場替えをして、席は、深堀、透華、モモ、和の順。
　捨て牌からすると、起家は深堀の様だ。


　東１局　９巡目　ドラ



　ドラ切りでリーチを打つ透華だが、それがモモの“透明リーチ”に刺さる。



　リーチ一発ドラで5200点。



　前半戦オーラスと同じく、モモのリーチに気付かなかった透華。


　この和了で、総合得点は、

　龍門渕：117000点
　清澄　：118800点
　風越　： 80700点
　鶴賀　： 83500点

　と、再び清澄がトップに。
　また、これで鶴賀が３位になった。


　前回の話だと、モモはリーチしても気付かれないだけではなく、他家のリーチに当たり牌を切っても気付かれないんだよな。
　清澄と鶴賀の点差は35300点もあるけど、このままモモの能力ステルスが破れない様だと、鶴賀がトップ逆転しても不思議じゃないよな。



　ユミ達の話によると、強豪相手にモモが「消える」には時間が掛かるらしい。
　現時点で透華に通用しているのは確かだが、和や深堀にも通用しているのかは不明。

　また、モモがワザと大きく音を立てれば、気付かせる事も出来る様だ。
　言われてみれば、モモは自棄に強く牌を倒している。
　気付かせる事が出来るって事は、ロンをしてもスルーされるって事はない訳だ。

　加えて、ユミが打ち筋に入れ込んだって事は、決して能力頼みの素人ではないのか。
　カツ丼さんこと藤田プロも、副将戦の面子は堅実な技術を高めた選手って言っていたしな。

　もし、モモが負けるとすれば、完全に「消えて」いると思って、暴牌で放銃してしまうとかかな？
　他プレイヤーがモモを認識出来ているかどうか、モモ自身は分かるのだろうか？




　最後に。

　裾花高校は、秋の選抜で県ランキングを３位に上げた強豪だというセリフがあった。
　この「裾花高校」という学校名と、「秋の選抜」というのは、伏線なのかな？

　ランキング１位と２位は、龍門渕と風越なんだろうなぁ。