プレス金型メーカー「株式会社ナカムラ」の最新情報

株式会社ナカムラはプレス金型設計製作の専門メーカーです。様々なプレス金型に対応して設計製作しております。

空飛ぶカム?

2011年09月22日 | Weblog
昨日は、工場のシャッターがゆがむ程の突風をひきつれて登場した台風15号は過ぎ去り、本日は、朝から台風一過の晴天です。(^^♪

今日は、いま取り組んでいる金型のお話を少し・・・。
表題にある「空飛ぶカム」。 プレス屋さん、型屋さんなら分かります。そう、フライングカムです。

通常、カムは、上下方向(垂直方向)の動きを、横方向(水平方向)の動きに代えて、カットやピアス、時には成形等するときに使います。 カムにも様々な種類があり、カムスライド専門メーカーも存在します。

設計上、メーカー標準仕様のカムが使えれば、使うに越したことはありません。
選定さえ間違えなければ、実績のある標準仕様のカムは、コスト的にも製作日程的にも有利で、補修パーツも取り寄せ出来ます。しかし、実際には適用できないケースも多々あり、カム構造の設計には頭を悩ませます(=_=)。

中でも角度付きカムの設計は、大変です。30°未満であれば、フライング、下型固定共に大変ではありますが、ワークを傾けたり、工夫次第では比較的に簡単に出来ます。しかし、角度が垂直に近づくにつれ難易度は上がり、垂直付近の微妙な角度を、ワークに対し面直に設定するのは結構頭を使います(・_・;)。

小部品の場合、限られたスペースの中に、カムスライド、カムドライバ、戻りばね等々を配置するので大変です。

最近では、ハイテン材が主流になりつつあり、ピアスの場合ストリップ力も強力に設定する必要があり、構造設計には毎回苦労します。

写真のカムは、俗称:吊りカム、ピアスユニットをすべて上型に内蔵してあり、複雑な動作タイミングですが、2mmの100Kg級ハイテン材にポコポコ穴あけします♪

カム製作には、MC・研磨・WEDM等の加工技術も重要で、弊社の設計・機械加工・組み立て技術をフル投入して対応しています)^o^(

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