カタスミ

『魔性の子』小野不由美著

お薦め頂きました十二国記シリーズ、
とりあえず第一作目を読んでみました。
以下ネタバレあり。




















十二国記ってタイトル以外の知識が皆無で、
勝手に中華風異世界ファンタジーをイメージしていたのですが
全く思ってたのと違いました^^;
めっちゃホラーやんけ…嫌いじゃない…w

教育実習で母校に戻った広瀬が
受け持ったクラスの生徒、高里に興味を持つ。
高里は昔神隠しにあったといい、他の生徒とは違う空気を持つ。
彼の周りでは不穏な死亡事故が多発しており、彼に危害を加えると
祟りが起こる、という噂がまことしやかに囁かれていた。
彼の周りに現れる謎の白い手、足下を走る影、
クラスメイトの死、暴動、祟りの連鎖…
不可解な事が起こるたびに高里の居場所がなくなる。
広瀬は高里を匿い、手助けをする。

という感じのあらすじでした。
なんというか、祟りの発動があまりに理不尽なもんで
そりゃないだろ~!!って思いました。
高里の為に良かれと思ってやったとて、護衛のめっちゃ偏った判断で
敵認定されちゃうんだもんなぁ…

最初の方は人が死ぬたびゾクゾクする感覚がありましたが
最後の方はもう全部やないか~い!!と突っ込む勢いでした…(笑)
もう高里と関わったが最後、何やっても死んじゃうじゃないかぁ…
騎士気取りのあの2匹のめちゃくちゃな粛正は、結局暴走だったのでしょうか。
高里がもっと強く言ってもダメだったんだろうか?
広瀬だけはなんとか死なずにすんだけど、理不尽だわぁ…
まぁ、ホラーって理不尽だからこそ怖さが増すのかもしれない。
後藤先生は助かって良かったけど、他の生徒達は結局どうなったのでしょうか…
この辺もうちょっと明らかにして欲しかったなぁ…

高里の正体は実は泰王の麒麟であった、と言う事で
この辺はちょっとファンタジーなんですねぇ…
やっぱ背景は中国色強いんですね。
名前が難しくて覚えられない…^^;
記憶を取り戻した高里は結局向こうの世界に戻るのですが
戻る際にもめっちゃ人死んでますやん…

最後名簿の名前が1人残るの、しばらく広瀬だと思って
相当悶々しました…
結局死んじゃったの…?いや、居場所に帰れたって事…?
などいろいろ考えてたけど、よく考えたらこれって
高里の事ですよね…
最後の最後で読解力死んでて台無しやないか~い!
気付いて、ああ、なるほど…となりましたw
広瀬は助かったって事ね…^^;

ホラー色強めな為、じわっと広がる気持ち悪い怖さみたいなのがあり
面白く読む事が出来ましたが、いかんせん理不尽極まりないので
もう少し救いがあれば良かったなぁと思いました。
ま、ホラーに読後すっきり感を求めるのが間違ってるのですが^^;

その後が知りたくて、ちょっと調べてみたのですが
高里の事は他のお話に出てきそうですが、広瀬はもう出てこないっぽいですね…
広瀬の方、もうちょっと先まで書いて欲しかった…!
魔性の子は序章って事で、この後がファンタジーバリバリの本編って感じでしょうか。
また続きも読んでみたいと思います。お薦め頂きありがとうございました!

星は3つ☆

コメント一覧

あつむ
コメントありがとうございます!
今作だけではよく分からない部分もあるので
その辺は今後のシリーズで補完されるのでしょうね。
当初今作品で終わる予定だったのは
確かにもったいないですね。
シリーズ化して正解だったのかも。
感想ブログの方も読ませて頂きました。
自分もマスコミ関係がやられた所だけはちょっとだけ
スカッとしました…(笑)
残されてしまった広瀬があの後どうやって騒動を収拾して
生活して行けたのか、戻ってしまった高里より
そっちが気になってしまいます…^^;
相当長いシリーズのようなので、またちょっとずつ
読んでいこうかなぁと思っております!
素敵な作品をお薦め頂きありがとうございました!
RM307
わー「水車館の殺人」に続き、「魔性の子」もお読みいただけてすごく嬉しいです!!!ありがとうございます!!!
救いが無く、また僕は広瀬に共感しかなりつらかったです・・・。ですが2020年に再読した際は面白くてページを捲る手が止まらず、珍しく一日で読み切ってしまいました。

中華風異世界ファンタジーは次作からで、救いもありますのでご安心くださいませw
護衛の暴走や専門用語なども後の作品で語られていきます。が、長くて大変かと思いますのでまた気が向かれましたら読まれてくださいw
https://rm307.blog.jp/archives/81507304.html
当時感想ブログでも少し触れたのですが、当初は「十二国記」のシリーズ化の予定は無く、すべてを明かさないまま終わる可能性もあったらしく、今作の為だけに詳細な設定を考えたの?!もったいなくない?!と驚きました。小野先生、すごい・・・!

また記事をさらっと読み返したら僕も「ぞくぞくした」と書いており、あつむ先生も同じで喜びましたw
人死の描写は苦手なはずなのに、なぜかそう感じたんですよね・・・不思議です。
ちなみに、学校が倒壊した際もツッコみましたw
「じわっと広がる気持ち悪い怖さ」も的確ですね!このシリーズの仄暗い部分を言い表していると思いました。

お楽しみいただけてほっとしましたwこちらこそありがとうございました!!!
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