kasaruの今日も有り難う

僧侶歴46年。講演依頼受付中
サルコイドーシス・バセドウ病の旦那
岡山へ就職長男23歳
アペール症候群次男19歳

思いはそれぞれ・・・

2013-03-31 | 考える事
茨城も被災地として多くの犠牲を修復してきました。

その他各地での被害の様子は ニュースや映像で見るだけで、

2年が過ぎ今更?というおもいと、いつかは!というおもいで、

3/26 一路宮城へと向かったわけですが、

始めに高速から見る景色はあまり日常の景色と変わらない様子で

むしろひたちなか市より賑やかな印象でした。

高速をおり石巻市の海沿いの道を北上しはじめて

大きくカーブを曲がった先の光景は今でもはっきりと思い出せるくらい

衝撃的でした。

数年前にも通った道ではありましたがあまり記憶がなく、

今回目にした光景がどれほど悲惨なものか

想像を超えるには余りありますが、

それでも一面茶色い平地とそこに家が在ったであろう

基礎のコンクリートの名残が永遠と続く景色は、

以前の営みを知らなくても涙があふれてきます。

同情?悔しさ?何とも言えない思いに、

走る道すがら包まれていました。

市から町、町から市と流れる景色の中で、

自治体によって対応が様々であることがとてもよくわかりました。


元の家に手を加えて明かりを灯す家、

全てが更地になり、田畑を盛り土していた集落、

以前の破壊が解らないほど綺麗になっていた工場、

その姿で何かを訴えかけているような骨組みだけのホテル、

汗と涙と笑いの結晶だった住まいのかけらは

瓦礫の山となって点在し、多くの工事車両が砂後こりをはいて

縦横無尽に走り回っていました。


ニュース等で話題になった箇所には慰霊碑や焼香台が設置されていて、

我が家も含め他県ナンバーの人たちも

地元の人に紛れて合掌していました。


実際に目にして思ったことは、

10人いたら10通り、100人いたら100通りの生き方があり、

その生き方を十把一絡げにはいかないということ。

一度切れた糸を手繰り寄せるには、

生き方、思い、願いが複雑に絡み合っていて

元の糸に繋ぎ合わせるには相当な時間と覚悟、

忍耐と整理、そして心機一転がなければ

難しいんだろうなと感じてきました。


そして、そこには簡単にお手伝い、支援とは言えない自分いました。

道路隔てて違う景色、生活。

道路隔てて違う自治体の対応。

茶色いかつての住宅地の向かいには変わらぬ集落があり、

笑いがあり、物語がある。

それは自然のことで、何も感じることではないことですが、

家を無くし、愛する人と離れ、失った思いは

きっと一人一人違うはず。



生き残って進む道にどんな思いで挑むのか。

簡単に頑張ってとは言えない

同情ではすまない何かが胸の中で芽生えた、そんな旅でした。



今もってさとるは3人が同じ空間にいたことを知りませんが、

どうも友だちが高速を走る我が家の車を見つけ、

さとるに「見た」といったらしいんですが、

今のところ誤摩化せていますので、

皆さまも引き続きご内密に・・・

それにしても鋭い観察力の友人。。恐るべし。。。