警察犬きなこは幸せだったのか

きなこが１４歳で亡くなった。

警察犬の試験に６年連続で落ちて７年目にようやく合格、生涯の半分を警察犬になるための訓練に費やした。
きなこ自身が望んだわけでもないのに、無理やり受験させて、「あきらめない、ひたむきな姿」などと、感動のストーリーにしたのは人間ではないか。
障害物を跳び超えようとしてひっくり返る姿を「ドジ犬」と面白がり、写真集やカレンダーや映画まで作って稼がせたお金は誰の懐に入ったのか。

適性の無い犬に無理やり受験させることは虐待ではないのか。
試験に落ちるたびに、「今年もダメでした。」と、何故か嬉しそうなニュースキャスター。
もういい加減解放してあげて、といつも思っていた。

イベントの集客に都合よく利用されただけではないのか。
苦労して警察犬になって、結局どれだけ警察犬として活躍したのだろう。