予告もなしに始まりました、『わが手に拳銃を』 再読日記でございます。
2006年7月18日(火)から読み始めました。
『リヴィエラを撃て』 再読日記はどうしたの、って? ええ、並行してやりますよ。
・・・無謀・・・という声が聞こえるのは、私の空耳ではないですね?
『わが手に拳銃を』 をきちんと読むのは、多分これが2回目です。初めて図書館で借りた時は、流し読み程度。買ってから読んだのは、2003年5月。それ以来の再読です。
そのせいか、読んでいて何だか新鮮でしてね。中途半端に覚えているというか、適度に忘れているというか・・・。
***
例によって、『わが手に拳銃を』 という作品について簡単に記しておきましょう。
高村薫さんの長編第3作目。後に、『李歐』 という作品に大幅に生まれかわっています。
『わが手に拳銃を』 あっての、『李歐』 であり、『李歐』 あっての、『わが手に拳銃を』 だと、私は思っています。
ただ、どちらを先に読むかで、読み手それぞれによって、両方の作品の評価が分かれたり、好き嫌いや良し悪しがあるのが、面白いところ。一種の運試しみたいなものですね(笑)
私が読んだのは、『李歐』 → 『わが手に拳銃を』 の順。
まあ、個人的にはこれで良かったとは思っています。初めて手にした高村作品が 『李歐』 だったこともあり、その時には、『わが手に拳銃を』 の存在を知らなかったので、選択する余地がなかったから。
「別物」と割り切って読むのが最善かもしれませんが、そんなに上手く割り切れるものでもないですし・・・複雑ですね。
版元の講談社さんを素晴らしいと思うのは、『わが手に拳銃を』 を絶版にせず、恐らく年に一度は重版をかけていること。
(どこぞの出版社さんとは、えらい違い・・・ごにょごにょ)
今も講談社さんのサイトで検索したら、ちゃんとありますよ。
しかしいつまで発売してくれるのかは分からないので、未購入の方は見つけ次第、買っておきましょう、とおせっかいながら忠告しておきます。
それではいつものように、注意事項。
最低限のネタバレありとしますので、未読の方はご注意下さい。よっぽどの場合、 の印のある部分で隠し字にします。
***
2006年7月18日(火)の『わが手に拳銃を』 は、プロローグ から 『ナイトゲート』のp59まで。
タイトルは、出来るだけリ・オウの台詞を引用します。だってリ・オウの台詞、面白くって楽しいんだもん♪(笑)
【主な登場人物】
吉田一彰・・・(表の)主人公。愛称は「カズ」(敬称で「くん」か「さん」がつく場合も多い)。大阪大学工学部の四回生。大阪運輸倉庫株式会社福島営業所と、キタの新地にある会員制高級ナイトクラブ『ナイトゲート』でアルバイトもしている。
笹倉文治・・・『ナイトゲート』の常連客。さて、その表と裏の顔は?
田丸浩一・・・フルネームはまだ出てないんですが。大阪府警公安部に籍を置く警察庁警備局外事二課に所属。《石丸》とか《三越のライオン》とか呼ばれている。《田んぼのおまる》の方が、有名なだけにしっくりきますね(笑)
橘敦子・・・一彰が大学で指導を受けている橘助手(下の名前が出てこない)の妻であり、一彰と不倫関係にある女性。
川島・・・『ナイトゲート』のマネージャー。
リ・オウ・・・(裏の)主人公。今回は名前が出てませんが、紹介しないわけにはいきません(笑) 『ナイトゲート』で皿洗いのアルバイトをしている姿は仮の姿で、実は殺し屋。これからどんどん正体が明かされてゆく。
守山耕三・・・姫里にある守山工場の経営者。一彰の過去に深い関係がある男。
【今回の漢詩】
私が分かる限りで、引用された部分と、全ての詩と読み下し文を載せます。中国語変換できない字もありますし、読み下し文は書籍によって多少の違いがありますので、ご了承を。
不可久留豺虎亂
南方實有未招魂 (p7)
杜甫の七言律詩「返照」より。
楚王宮北正黄昏 楚王宮北 正に黄昏なるに
白帝城西過雨痕 白帝城西 過雨の痕
返照入江翻石壁 返照 江に入りて石壁に翻えり
歸雲擁樹失山村 帰雲 樹を擁して 山村を失す
衰年肺病惟高枕 衰年 肺を病んで 惟だ枕を高うし
絶塞愁時早閉門 絶塞 時を愁えて 早く門を閉ず
不可久留豺虎亂 久しく豺虎の乱に留まる可からず
南方實有未招魂 南方 実に未だ招かれざるの魂有り
知章騎馬似乗船
眼花落井水底眠 (p24)
杜甫の七言古詩「飲中八仙歌」より。
知章騎馬似乗船 知章の馬に騎るは船に乗るに似たり
眼花落井水底眠 眼花は井に落ちて水底に眠る
汝陽三斗始朝天 汝陽は三斗にして始めて天に朝し
道逢麹車口流涎 道に麹車に逢いて口より涎を流し
恨不移封向酒泉 封を移して酒泉に 向かわざるを恨む
左相日興費萬錢 左相は日に興きて万錢を費やし
飲如長鯨吸百川 飲むは長鯨の百川を吸うが如し
銜杯楽聖稱避賢 盃を銜みて聖を楽しみ賢を避くと称す
宗之蕭灑美少年 宗之は蕭灑たる美少年
擧觴白眼望晴天 觴を擧げ白眼もて晴天を望む
皎如玉樹臨風前 皎として玉樹の風前に臨むが如し
蘇晉長斎繍佛前 蘇晋は長斎す繍仏の前
醉中往往愛逃禅 醉中往往 逃禅を愛す
李白一斗詩百篇 李白 一斗 詩百篇
長安市上酒家眠 長安市上 酒家に眠る
天子呼來不上船 天子呼び来たるも船に上らず
自称臣是酒中仙 自から称す臣は是れ酒中の仙と
張旭三杯草聖傳 張旭は三盃 草聖伝わり
脱帽露頂王公前 帽を脱し頂きを露わす王公の前
揮毫落紙如雲烟 毫を揮い紙に落とせば雲烟の如し
焦遂五斗方卓然 焦遂は五斗 方めて卓然
高談雄辯驚四莚 高談 雄弁四莚を驚かす
【今回登場した拳銃】
名前だけ挙げます。詳しい特徴や由来などはさっぱり分かりませんので、どなたか教えて下さいませ。
コルト・パイソン(四インチ) S&W(スミス&ウェッソン)センチニアル トカレフ(ライセンス生産) コルト・ガヴァメントのオートマチック トカレフTT33
【今回の名文・名台詞・名場面】
★「俺が大川に浮いても、泣く奴は誰もおらんが、民主主義が困りよる」 (p15)
田丸の台詞。カッコええ~!
★一彰は、スタイルなどどうでもよかった。すべてが、どうでもよかった。闊達で奔放で少々大胆なこの女と千回逢瀬を重ね、女のために千回大の字になっても、一彰は失うものは何もないからだった。失う恐れのあるものは、予め密かに自分の内側に守っていたし、それは自分の手でも開けることの出来ない固い扉で守られた領域の話だった。 (p21~22)
一彰による自己分析・その1。
★「先生はいい人だ、奥さんも好きだ、杜甫も好きだ、研究も好きだ、というあなたの世界よ。全部本当だけど、全部どうでもいいことなんでしょう? 好きだということの全部が、どこからか逃げるための口実に見えるわ……」 (p22)
橘敦子が一彰のことを評した台詞。他人から見た一彰の性格が判明しますが、さっきの自己分析と寸分違わず・・・といったところでしょうか。
★全部どうでもいいことなんでしょう、と敦子は言う。半分は当たっているが、その《どうでもいいこと》が僕の人生なのだ。かと思えば、その《どうでもいい》世界に僕を引き止めておかなければ、と敦子は言う。矛盾してるぞ、これは。 (p23~24)
敦子の意見に反論しているようで、していないようにもみえる、一彰の独白。
★一旦決心をすると、一彰の心身は何が起ころうともびくともしない固い底を持っていた。この十五年間、何も恐れずに済むよう、数多くのものを捨ててきた結果だった。 (p28)
一彰による自己分析・その2。
★二十二歳と二ヵ月。歳の分からない顔だと敦子が言ったことがある。細かい造形は母に似ているが、そこから母の顔にあった美しい丸みや気品が消えて久しかった。無愛想。冷淡。下衆。石。獣。大した形容詞も出てこないまま、《知らない男だ》と一彰は改めて鏡の中の自分に呟いた。 (p29~30)
一彰による自己分析・その3。これと良く似た表現というか、応用された表現が、合田さんにもありましたねえ・・・。文庫版『照柿』にも、そのまま残ってるかしらん?
さて、最後はお待ちかねのリ・オウの登場シーン。まとめてどうぞ♪
★肘から手先までの踊りが、男の全身へ乗り移った。それぞれの腕と足が天地四方へうねり出す。生きている四匹の蛇かと思うと、次々に鋭い槍に変わり、たおやかな小波に変わる。階段に足を運びながら、一彰は目を見張った。見たことのない動きに目を奪われているうちに。耳に何かの旋律を聞き、皮膚にリズムを感じた。妖艶で鋭く、したたかに力強いリズムだった。奇怪だが楽しく、美しかった。一体、どこの国の踊りなのか。本当は、どういう調べが付いているのだろう。 (p38)
★踊る手足から、見えない磁力線のようなものが迸っているような感じだった。 (p39)
★すると突然、踊る男の表情が動いた。気のせいかも知れないが、たった今冬眠から覚めたのかと思うような蒼白な顔に、何か火のようなものが走った。火の矢のようなものが。 (p39)
★火の矢はぬらりと輝き、一瞬のうちに一彰の心臓を射抜いてどこかへ飛び去った。射抜かれた一彰の心臓は反射的にどっと血を押し出した。激痛とも恍惚ともつかないものを覚えたが、それもまたたく間だった。 (p39)
2006年7月18日(火)から読み始めました。
『リヴィエラを撃て』 再読日記はどうしたの、って? ええ、並行してやりますよ。
・・・無謀・・・という声が聞こえるのは、私の空耳ではないですね?
『わが手に拳銃を』 をきちんと読むのは、多分これが2回目です。初めて図書館で借りた時は、流し読み程度。買ってから読んだのは、2003年5月。それ以来の再読です。
そのせいか、読んでいて何だか新鮮でしてね。中途半端に覚えているというか、適度に忘れているというか・・・。
***
例によって、『わが手に拳銃を』 という作品について簡単に記しておきましょう。
高村薫さんの長編第3作目。後に、『李歐』 という作品に大幅に生まれかわっています。
『わが手に拳銃を』 あっての、『李歐』 であり、『李歐』 あっての、『わが手に拳銃を』 だと、私は思っています。
ただ、どちらを先に読むかで、読み手それぞれによって、両方の作品の評価が分かれたり、好き嫌いや良し悪しがあるのが、面白いところ。一種の運試しみたいなものですね(笑)
私が読んだのは、『李歐』 → 『わが手に拳銃を』 の順。
まあ、個人的にはこれで良かったとは思っています。初めて手にした高村作品が 『李歐』 だったこともあり、その時には、『わが手に拳銃を』 の存在を知らなかったので、選択する余地がなかったから。
「別物」と割り切って読むのが最善かもしれませんが、そんなに上手く割り切れるものでもないですし・・・複雑ですね。
版元の講談社さんを素晴らしいと思うのは、『わが手に拳銃を』 を絶版にせず、恐らく年に一度は重版をかけていること。
(どこぞの出版社さんとは、えらい違い・・・ごにょごにょ)
今も講談社さんのサイトで検索したら、ちゃんとありますよ。
しかしいつまで発売してくれるのかは分からないので、未購入の方は見つけ次第、買っておきましょう、とおせっかいながら忠告しておきます。
それではいつものように、注意事項。
最低限のネタバレありとしますので、未読の方はご注意下さい。よっぽどの場合、 の印のある部分で隠し字にします。
***
2006年7月18日(火)の『わが手に拳銃を』 は、プロローグ から 『ナイトゲート』のp59まで。
タイトルは、出来るだけリ・オウの台詞を引用します。だってリ・オウの台詞、面白くって楽しいんだもん♪(笑)
【主な登場人物】
吉田一彰・・・(表の)主人公。愛称は「カズ」(敬称で「くん」か「さん」がつく場合も多い)。大阪大学工学部の四回生。大阪運輸倉庫株式会社福島営業所と、キタの新地にある会員制高級ナイトクラブ『ナイトゲート』でアルバイトもしている。
笹倉文治・・・『ナイトゲート』の常連客。さて、その表と裏の顔は?
田丸浩一・・・フルネームはまだ出てないんですが。大阪府警公安部に籍を置く警察庁警備局外事二課に所属。《石丸》とか《三越のライオン》とか呼ばれている。《田んぼのおまる》の方が、有名なだけにしっくりきますね(笑)
橘敦子・・・一彰が大学で指導を受けている橘助手(下の名前が出てこない)の妻であり、一彰と不倫関係にある女性。
川島・・・『ナイトゲート』のマネージャー。
リ・オウ・・・(裏の)主人公。今回は名前が出てませんが、紹介しないわけにはいきません(笑) 『ナイトゲート』で皿洗いのアルバイトをしている姿は仮の姿で、実は殺し屋。これからどんどん正体が明かされてゆく。
守山耕三・・・姫里にある守山工場の経営者。一彰の過去に深い関係がある男。
【今回の漢詩】
私が分かる限りで、引用された部分と、全ての詩と読み下し文を載せます。中国語変換できない字もありますし、読み下し文は書籍によって多少の違いがありますので、ご了承を。
不可久留豺虎亂
南方實有未招魂 (p7)
杜甫の七言律詩「返照」より。
楚王宮北正黄昏 楚王宮北 正に黄昏なるに
白帝城西過雨痕 白帝城西 過雨の痕
返照入江翻石壁 返照 江に入りて石壁に翻えり
歸雲擁樹失山村 帰雲 樹を擁して 山村を失す
衰年肺病惟高枕 衰年 肺を病んで 惟だ枕を高うし
絶塞愁時早閉門 絶塞 時を愁えて 早く門を閉ず
不可久留豺虎亂 久しく豺虎の乱に留まる可からず
南方實有未招魂 南方 実に未だ招かれざるの魂有り
知章騎馬似乗船
眼花落井水底眠 (p24)
杜甫の七言古詩「飲中八仙歌」より。
知章騎馬似乗船 知章の馬に騎るは船に乗るに似たり
眼花落井水底眠 眼花は井に落ちて水底に眠る
汝陽三斗始朝天 汝陽は三斗にして始めて天に朝し
道逢麹車口流涎 道に麹車に逢いて口より涎を流し
恨不移封向酒泉 封を移して酒泉に 向かわざるを恨む
左相日興費萬錢 左相は日に興きて万錢を費やし
飲如長鯨吸百川 飲むは長鯨の百川を吸うが如し
銜杯楽聖稱避賢 盃を銜みて聖を楽しみ賢を避くと称す
宗之蕭灑美少年 宗之は蕭灑たる美少年
擧觴白眼望晴天 觴を擧げ白眼もて晴天を望む
皎如玉樹臨風前 皎として玉樹の風前に臨むが如し
蘇晉長斎繍佛前 蘇晋は長斎す繍仏の前
醉中往往愛逃禅 醉中往往 逃禅を愛す
李白一斗詩百篇 李白 一斗 詩百篇
長安市上酒家眠 長安市上 酒家に眠る
天子呼來不上船 天子呼び来たるも船に上らず
自称臣是酒中仙 自から称す臣は是れ酒中の仙と
張旭三杯草聖傳 張旭は三盃 草聖伝わり
脱帽露頂王公前 帽を脱し頂きを露わす王公の前
揮毫落紙如雲烟 毫を揮い紙に落とせば雲烟の如し
焦遂五斗方卓然 焦遂は五斗 方めて卓然
高談雄辯驚四莚 高談 雄弁四莚を驚かす
【今回登場した拳銃】
名前だけ挙げます。詳しい特徴や由来などはさっぱり分かりませんので、どなたか教えて下さいませ。
コルト・パイソン(四インチ) S&W(スミス&ウェッソン)センチニアル トカレフ(ライセンス生産) コルト・ガヴァメントのオートマチック トカレフTT33
【今回の名文・名台詞・名場面】
★「俺が大川に浮いても、泣く奴は誰もおらんが、民主主義が困りよる」 (p15)
田丸の台詞。カッコええ~!
★一彰は、スタイルなどどうでもよかった。すべてが、どうでもよかった。闊達で奔放で少々大胆なこの女と千回逢瀬を重ね、女のために千回大の字になっても、一彰は失うものは何もないからだった。失う恐れのあるものは、予め密かに自分の内側に守っていたし、それは自分の手でも開けることの出来ない固い扉で守られた領域の話だった。 (p21~22)
一彰による自己分析・その1。
★「先生はいい人だ、奥さんも好きだ、杜甫も好きだ、研究も好きだ、というあなたの世界よ。全部本当だけど、全部どうでもいいことなんでしょう? 好きだということの全部が、どこからか逃げるための口実に見えるわ……」 (p22)
橘敦子が一彰のことを評した台詞。他人から見た一彰の性格が判明しますが、さっきの自己分析と寸分違わず・・・といったところでしょうか。
★全部どうでもいいことなんでしょう、と敦子は言う。半分は当たっているが、その《どうでもいいこと》が僕の人生なのだ。かと思えば、その《どうでもいい》世界に僕を引き止めておかなければ、と敦子は言う。矛盾してるぞ、これは。 (p23~24)
敦子の意見に反論しているようで、していないようにもみえる、一彰の独白。
★一旦決心をすると、一彰の心身は何が起ころうともびくともしない固い底を持っていた。この十五年間、何も恐れずに済むよう、数多くのものを捨ててきた結果だった。 (p28)
一彰による自己分析・その2。
★二十二歳と二ヵ月。歳の分からない顔だと敦子が言ったことがある。細かい造形は母に似ているが、そこから母の顔にあった美しい丸みや気品が消えて久しかった。無愛想。冷淡。下衆。石。獣。大した形容詞も出てこないまま、《知らない男だ》と一彰は改めて鏡の中の自分に呟いた。 (p29~30)
一彰による自己分析・その3。これと良く似た表現というか、応用された表現が、合田さんにもありましたねえ・・・。文庫版『照柿』にも、そのまま残ってるかしらん?
さて、最後はお待ちかねのリ・オウの登場シーン。まとめてどうぞ♪
★肘から手先までの踊りが、男の全身へ乗り移った。それぞれの腕と足が天地四方へうねり出す。生きている四匹の蛇かと思うと、次々に鋭い槍に変わり、たおやかな小波に変わる。階段に足を運びながら、一彰は目を見張った。見たことのない動きに目を奪われているうちに。耳に何かの旋律を聞き、皮膚にリズムを感じた。妖艶で鋭く、したたかに力強いリズムだった。奇怪だが楽しく、美しかった。一体、どこの国の踊りなのか。本当は、どういう調べが付いているのだろう。 (p38)
★踊る手足から、見えない磁力線のようなものが迸っているような感じだった。 (p39)
★すると突然、踊る男の表情が動いた。気のせいかも知れないが、たった今冬眠から覚めたのかと思うような蒼白な顔に、何か火のようなものが走った。火の矢のようなものが。 (p39)
★火の矢はぬらりと輝き、一瞬のうちに一彰の心臓を射抜いてどこかへ飛び去った。射抜かれた一彰の心臓は反射的にどっと血を押し出した。激痛とも恍惚ともつかないものを覚えたが、それもまたたく間だった。 (p39)
■ すでに解決済みでしょうが、・・・
■ 例えば、まず、次をしてみたらどうでしょう。
① google
② 「コルト・パイソン」
③ 画像検索
アドヴァイスありがとうございます。
自分で調べるのがめんどくさいので(苦笑)、より詳しい方に教えていただいたほうが楽かな、という半分甘えの気持ちもありました。
暇な時にでもやってみます。
■ 我が手に拳銃をでは銃を分解する場面もありますが、米国のサイトではこの手のものが普通にあります。
・・・しかしさすがに銃社会。「普通にある」ということに、少々恐ろしさを感じてしまいました・・・。
http://www.geocities.jp/hashimoto_yuusui/new_page_2578.htm
昨日はご紹介のリンク先に全部目を通したため、お返事できませんでした。ごめんなさい。
いやー、すごい。同じ銃の名前で、品番(?)が異なる銃の細かい違いは分かりませんが(例えばトカレフ)、お手数おかけしました。ありがとうございました。
同時に、はしもとさんのサイトもじっくり拝見。高村さんのページも作成されているのですね。