習得するべき英単語数を制限することの可否(改訂版)

2006-01-08 07:55:47 | Weblog
英検準1級=7,500語達成のための計画

現在、基本的には、習得するべき英単語数について、公立中学では、約1,000語。高校では、約4,000語。従って、高卒レベルをターゲットとする英検2級では、約5,000の英単語数を、土俵としています。
しかし、英語圏の国で、日常的に使われている単語数が、20,000語~30,000語ある現実に対して、少なすぎるといわざるを得ません。
熟語や慣用句も、単語の組み合わせで無数近くあることを考慮すれば、わが国の英語教育では、言語使用上のベースとなる、習得するべき英単語数を、特に記憶力の盛んな中学時代に、最低、現状の3倍くらいには増やすべきでしょう。
多くの単語や慣用句を知らないから、外国の友人もできないし、手紙も書けないし、本も読みづらいでしょう。
単語は、数多く知れば知るほど、相互のつながりも分かり、記憶も強化され、面白くなって、益々英語への興味も増して行くからです。
いわゆる文法事項も、仮定法だって過去・未来形だって、日常の会話に自然に出てくるものは、制限しないで使えば良いと思います。
子供たちを、未発達・未熟視しないで、むしろ、逆に、大人たちよりも遥かに柔軟性に富む能力の持ち主と見て、より豊かな表現の中で、会話や読書を楽しめるように、思い切って、語数や文法についての、文科省の定めている様々な規制を撤廃できないものでしょうか?
(機械的)記憶力が最も盛んな中学時代に、もし(1学年1,000語の割合で)3,000語を獲得できれば、論理的記憶力の最も盛んな高校時代に(1学年1,500語)計4,500語を習得可能であり、合計7,500語に到達可能です。
これは正に、英検準1級レベルの単語数であり、英語関連の専門家を目指す場合ならともかくも、普通の日本人としては、これで十分でしょう。
                                  以上
                         平成18年1月5日 木曜日
                     岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎

「英語を武器に、世界に飛躍」

2006-01-07 20:32:58 | Weblog
岡村ゼミナールの願いと挑戦

2006年1月

Three Management Policies
at Okamura Seminar

Safety
Service
Standard




「武器」という言葉は、時に戦争を連想させるため、今までその言葉を使用するのを避けてきました。しかし、第二次世界大戦後、2世代60年を経過した今日、改めて日本を取り巻くアジアや世界の現状を冷静に見つめるとき、その言葉とその言葉の持つ意味を正視
することができるようになりました。
今日のわが国を取り巻く現状とは、わが国の安全と平和について、普段から決して警戒や絶えざる注視を怠ることのできない状況ではあるものの、米国・ロシア・中国・北朝鮮の周辺4カ国が、過剰なまでの原子爆弾を既に保有している過酷な現実を前提に考えれば、即、お互いの絶滅を意味する核戦争の起こる公算は、現実には極めて低いでしょう。
このことは、核爆弾保有国同士の米ソの冷戦やインド・パキスタン間の対立が、熱い戦争に至らなかった事実からも推定できるでしょう。
となれば、今更、わが国が直接に核爆弾を武器にもつ必要も無く、わが国は、国家の防衛力の基盤を、主として他国の人々との間での文化・技術・スポーツ・経済等の交流進展を通じて培うことになりますから、そのためのコミュニケーション手段としての英語力の実際的な必要性には、計り知れないものがあります。
そこで、今後の日本人子弟には、核爆弾を武器とするのではなく、「英語力を武器」として、世界という舞台で大いに活躍して欲しいと願います。
そのために、岡村ゼミナールの職員一同は、青少年たちが、実際の舞台で使える英語力を身につけることができるよう、『英語で英語を教える』教育実現に向けて挑戦し続けます。
平成18年1月7日 土曜日
岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎

習い事:低年齢化進む

2006-01-06 18:10:34 | Weblog
「日経新聞」(Evening News as of January 6,2006)によれば、
少子化で、一人っ子の教育にお金をかける傾向が、5年前と比較しても10%前後も伸び、習い事のうち、とりわけ、水泳・英会話・バレーの三種が人気を呼んでいるとのことです。
中でも、英会話の利用者は、1歳から6歳までの全ての年齢で増加し、低年齢化傾向が顕著だそうです。
その利用者の声によると、英会話に通っている子の場合は、低年齢でスタートした場合の方が上達具合が良いとのことですが、本人から行きたいという希望を持ったときのほうが、長続きする傾向も見られるため、如何に子供にその気にならせるかが、親の勝負どころだそうです。

少子化の厳しい波が押し寄せている今日、学習塾も、この近年の著しい傾向を座視するのではなく、むしろ積極的に市場・顧客開拓を行うため、小学生の低学年から、英会話をレギュラー講座に組み込む工夫と努力が必要です。
その場合、塾で圧倒的に多数を占める日本人の英語教師の英会話力を如何に伸ばすかが、大きな問題・前提となります。
実際には、この障碍が極めて大きく、希望はしても実行に移せないで悔しがっているだけの塾や塾の教師も、全国に多いことでしょう。
岡村ゼミナールでは、この障碍を乗り越える努力を続けています。
単に、低年齢・低学年生向けのみならず、小学生高学年生・中学生・高校生向けにも、近い将来に、英語で英語を教えるTETEが必須となる時代が来ると予想されますから、一日も早く、伝統的な日本語使用による英語の指導体制を、根本的に転換していく必要があります。
関心をお持ちの方は、岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎まで、お問い合わせください。
メールアドレス okamura@oksemi.co.jp
Friday, January 06, 2006
岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎

国連事務局スタッフに、日本人男性の不足が目立っています!!

2006-01-05 21:35:12 | Weblog
「The Japan Times as of January 5, 2006」によると、日本の国連運営費の分担割合は、米国についで2番目で、20%にも達していますが、事務局スタッフにおいては、極端に少なく、全加盟国(191カ国)を4段階に分類した場合、下位2番目のランクだそうです。
更に、その日本人スタッフの構成のうち、女性の数のほうが多く、男性の中堅からシニア層が特に不足しているそうです。
男性の場合は、「日本で働く方が、収入・言語・子育て・・・等、いずれの点でも有利・好都合だから・・・」ということで、中途退職して帰国してしまうそうです。
これに比し、女性の方は、結婚相手も米国現地の男性が多い上に、帰国しても就職口が特にないからという理由で、勤務が続くそうです。
これに対し、国連当局では、『収入は低くとも、世界各国の人たち・文化との接触を通じて、貴重な経験を積めるので、是非、日本からも、もっと大勢の男性に来て欲しい。』と期待しています。
平成18年1月5日 木曜日
岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎

英単語記憶法(最終回)&A New Education Policy

2006-01-04 16:54:07 | Weblog
貴方が、英単語数10,000~15,000語レベルに達しているかどうかは、旺文社刊行の『英検Pass単熟語(1級)』で、御確認ください。この本の良いところは、それが、Thesaurus をも兼ねていて、新しい単語の覚え込みだけではなく、既習単語の復習にも役立つ、一石二鳥の効果をもたらすからです。
この本がスラスラと読めれば、もう絶対、アルプス連峰踏破に向けての準備完了です。
ここまでくれば、単なる語幹についての説明書では、語源や歴史を見つけられない語も多数あることに気づいてきます。
これらについては、ただ黙々と暗記していくより仕方がありませんね。でも、数もそう多くはありませんから、楽しく取り組めるでしょう。後は、緩やかな下り坂だけですから。
特殊な分野の言葉を除いては、もうそんなに、辞書を引きまくる必要も無くなり、毎日、新聞の論説記事を読むのが楽しくなってきます。
後は、読むスピードをより速くしつつ、一度だけで、より正確な内容把握ができるように努めるだけですね。

ところで、日本史や地理の事項の暗記には、既に多くの先人が、いろんな手法を開拓してくれていますので、我々は、それを利用させていただきつつ、自己流の発展を加えるだけですね。我々の得意な日本語に引っ掛けるだけですから、そんなに大きな負担は生じないでしょう。
試しに、古代の事柄から、最近に至る事項まで、高校の教科書に出てくるような事項は、全て年号と共に記憶することにチャレンジして見ましょう。意外と面白いですよ。
その作業の良い点は、年号暗記のための「理由やこじつけ」を発見するために、その事項についてのより詳しく、また正確な内容把握に努めることが、一層、その事項の理解や記憶に役立つことです。
例えば、593年といえば、聖徳太子の摂政就任で、誰もが知っていますが、では「587年は?」と聞けば、もう答えられる方はかなり減ってきます。
この年に、日本で最初で最後の宗教戦争が、神教擁護派の物部守屋氏と、仏教支持派の聖徳太子・蘇我馬子連合軍との間で戦われたのです。勝った連合軍側が、その後の政権を実質的に担当したのです。ですから、「戦後(に)華開いた聖徳太子の政治」と覚えれば、その年号は、二度と忘れません。

今回は、このシリーズの最終回でもありますから、2006年お正月においての希望である「理想の教育に向けての改革」と銘打っての英文記事をこの後に掲載させていただきます。どうか、お読みいただけますように宜しくお願いします。
A New Education Policy

Dear Mr. Anonymity
Thank you so much for a lot of your mails to me.
As you analyze and explain the reasons why Chinese public schools are succeeding to teaching English through English, they are backed by many better surroundings and conditions to practice the method.
Inversely, Japan has completely lost such zeal to study hard in all sides of parents, students and administration thanks to both economical affluence and peaceful society.
But not so small number of people or organizations occupying part of our country or society has been keeping such a zeal or desire as to acquire a higher position or stronger influences in our society or the world.
You know, although the USA has greatly been developing its economy and liberal society, still now it keeps a best condition to foster many aristocracy to invent and discover innovational technologies and logics.
It means that in America the average people’s academic ability is lower but many people are extremely vigorous to work for and devise new things any people haven’t seen yet.
Such a better competitive situation has been reared by political and economical freedom.
Therefore, as long as Japan follows the liberal USA, we won’t need to bring up all of children in the direction of hard learners or scholars in every subject. It means that we may as well hold and foster some upper class students to be ambitious and have a good intention to study harder.
Today, I hope that Japanese society frankly admits such a new education policy and step into the new dimension in which high level education would be given to those students having eagerness to study and attain academic abilities in many fields and subjects.
China too must promote such an elite education policy because its population is too large to disperse such a better conditioned education among the entire country.
So, the competition among China and Japan will be which elite education is better to rear students who have more flexibility, creativity and logical thinking way.
Now apparently Chinese students are superior to Japanese counterparts in having activity to raise their hands and make a presentation
It means that they are lively very much to ameliorate their situation and rank. On the other hand, Japanese are negative or too modest to express their opinions to the outside world. But it doesn’t directly mean Japanese are inferior to Chinese in thoughts or creativity.
We must teach our students that creativity, logical thinking way and esthetic sense should be considered most important elements in this radically developing and intensively competitive society.
If we can go deliberately but boldly under such a new education, we will earn more benefits from all over the world.
Our country is nowadays rushing into a tough situation drastically decreasing in population of youth. Then, the power of number of youth should deteriorate very much in future so that we must greatly boost the power of quality of youth through the new education policy.
Thank you so much for your reading my essay.
2006/1/4
Okamuara Seminar
Kanzaburo Okamaura

英単語記憶法(9)

2006-01-03 20:52:05 | Weblog
(1)記述の通り、接頭辞も沢山あれば、語幹も無数にあります。
日本人にとって、con- (語幹が b, p, m で始まる場合は、com- )等は易しい方ですが、なかなか手ごわい接頭辞は、in- (im-), re- そして、de- , dis- でしょう。
in- ( im-), re- については、以前にもお話していますが、それぞれ、『~に反して』という意味でも頻繁に使われますから、要注意です。早く、そういう逆・否定・打消しの意味での用法に慣れましょう。
de- , dis-については、語幹の複雑さと組み合わさって、一層、難解な語句に出会います。
例えば、detractとdistractとの間の微妙な違いを知っておられますか?辞書の説明を良く読んでみてください。(前者は、立体的な空間の中での下降を意味し、後者は、平面的な広がりの中での拡散が捉えられています。)
また、depriveとdepraveとの違いを知っておられますか?
前者には、-priv-が語幹としてありますが、これは、privateとおなじ意味で、私個人のもの的な意味合いです。ですから、de- で否定されて、「~を奪う」という意味になります。
後者の方は、語幹として、pra- を含みますが、これはpraiseの変形と考えられます。ですから、『~を悪化させる』となります。これらは、多少のこじ付けを含んでいますが、お許しください。難解な語の意味を誤り無く捕らえるには、こう解せざるを得ないのです。

(2)ここで、多様な意味で使われる接頭辞de- の意味を整理しておきます。
(ジーニアス英和辞典より)
(a)descend, degrade 「下降」の意味で使われている場合
(b)decline, dethrone 「分離:除去」
(c)demerit, decentralize 「否定」
(d)declare, definite  「強意」
(e)devalue, deceive  「悪化:非難」
(f)decertify  「反対:逆」 
(g)deplane  「降りること」

(3)dis- の使われ方(ジーニアス英和辞典より)
(a)『分離』「奪取」「反対」「しそこなう、止める、拒絶する」の意味の動詞を造る
dismiss, disbar, dissatisfy
(b)『不』『非』『無』の意の形容詞を作る
  dishonest, dissatisfied, displeasing
(c)『反対』『欠如』の意の名詞・・・disease, disunion
(d)『否定の強調語』・・・disannul

(4)ところで、日本史の年代暗記で、前回は、主に鎌倉時代の仏教関係の出来事を説明しましたが、今度は時代を少しさかのぼって、平安時代後期の政争について復習しましょう・・・
 先ずは、源氏台頭のきっかけとなった前九年の役、後3年の役について、前者は、1051年(戦のために、奥州・蝦夷の地まで、人は来い)に始まり,ようやく、1062年に阿部氏の敗戦で終わった。後者は、1083年(相次ぐ勝利に、源氏の人は喜びのハミング)に始まり、清原氏の敗戦で終わりました。
前九年の役では、源頼義が、そして後3年の役では、その子・源義家が大将を勤めましたが、源頼義は、その戦勝を記念して、鎌倉に、源氏の守り神として、鶴岡八幡宮を建立(1063年)しました。
また、後3年の役で源義家の勝利に協力した藤原清衡は、平泉に本拠を定め、京都文化を移植して、中尊寺金色堂を建てました(1124年:ミイラで残した奥州藤原3代の人々不死のお寺)。

平成18年1月3日 火曜日
岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎



英単語記憶法(8)

2006-01-02 18:54:45 | Weblog

(1)equality とか equivalence とかが『平等』だということについては、知っている人も多いのですが、parity になると気づかない方も多いようです。しかし、これは、明らかにpar-i-ty 又は、par-ity ですから、『par = 平等である』と『 ity = 名詞語尾』の合成語です。

(2)語源についての本は沢山ありますが、気楽に読める初心者向けで、しかも、得るところが多いという理由で、山並著『語源で増える英単語』(The Japan Times出版)を、お勧めします。
例えば、leg(脚)が基になって、legal, low, loyalty などの語が生まれたことを知ると、感激します。きっと、英語への興味を沸き立たせてくれるでしょう。 legを語幹に持つ単語は、割りに意味のむつかしい単語もあるのですが、それを頼りに意味の推測ができ、助かります。
同様に、ped-(足・子供)を接頭辞や語幹とする語も多いのですが、そのこと知っていれば、これも大いに助かります。

(3)仏教関係の言葉には、インド仏教のサンスクリット語から来たものも多く使われていますが、重要語のnirvana (涅槃・解脱・極楽)もそのうちの一つです。nir- (消えて)と vana (吹く)の合成語です。

(4)culprit 〔犯人・罪人・容疑者〕は、culpable (有罪の)の短縮形 cul- と prit (準備ができている)の合成語です。つまり、「お前は有罪だ。それを証明できる準備が整っている。」という宣言の中の重要語の合成。

かくて、時間は掛かりますが、初めに語源を学んで知っておけば、印象は強烈であり、繰り返しの記憶作業回数がぐっと減ってきます。

歴史年号の暗記でもそうですが・・・
「1198年(人々食うや)」と言えば、鎌倉時代の草創期ですが、武家の興隆とは裏腹に、一般の人々たちは、食うや食わずの貧しく苦しい時代を送っていたことが、容易に推測されますが、その年に、庶民の苦しみを救う願いを持って、法然が、『選択本願念仏集』を著して浄土宗を開き、同時に、栄西は『興禅護国論』を著して『臨済宗』を開きました。
更に、1224年(人には、阿弥陀を念ずるだけで、不死と説く)には、親鸞が『教行信証』を、1227年(座禅修業は、人には不慣れ)には、道元が『立正安国論』を持って『曹洞宗』を開きました。
1253年(人に率先してゴミ拾いをした徳の高い人)には、日蓮が『立正安国論』を著して日蓮宗を開き、
踊念仏で有名な「時宗」を開いた一遍上人は、1289年(踊る人に拍手の念仏教)に他界しました。
かくて、鎌倉時代は、「方丈記」(1212年・鴨長明)や「徒然草」(1331年・吉田兼好)などの著作と共に、正に新興仏教と文学の花咲いた、日本史上でも、特筆に価する時代でした。

平成18年1月2日 月曜日
岡村ゼミナール㈱社長・岡村寛三郎



英単語記憶法(7)

2006-01-01 22:12:29 | Weblog

接頭辞や接尾辞の種類も多くありますから、英単語数が55万とすると、「語幹」の種類は、数万個から10万個近くになるのでしょうか。
語幹についての面白い説明書も、多く出版されていますから、是非ともそれらを読んでいただいて、数多くの語源を知っていただき、英語への興味を,いっそう深くしていただきたいと思います。

(1)例えば、bulletinboard(告知板)は、bullet(弾丸)を語幹に持っていますが、更に、その語幹のbullは、ballであって、(丸い)という意味でした。弾丸は、丸い形状を持っていたことから、そう名づけられました。更に、教会で使われていた、告知板は、昔は、丸い形をしていたので、やはり、その意味を基にして、bulletinboardと名づけられたようです。
(2)次に、oblivionは、『忘却』という意味でよく使われますが、oblivi-sciというラテン語が期限だそうです。(ところで、scienceは、科学ですが、そのうち、sci-が「知る」ことを意味しています。)ただ、oblivionという単語の場合、表にはそのsci-が表れていませんから、語幹からの意味の推定が難しい一例です。
しかし、こう考えればどうでしょうか?
ob-livi-onと3要素に分析するのです。そうすると、接頭辞のob-は、『~に反対して』を意味しますから、live-on(=生き続ける)を打ち消すことになり、結局、幻と消える運命で、『忘却』となると考えるのです。
こんな風に、多少はこじつけですが、接頭辞・語幹・接尾辞を通して、いろんな知識を持っていれば、それらを空想力でもって繋ぎ合わせ、覚えやすい意味づけをすることが可能になり、僅かな回数の記憶努力で、完全に覚えこむことが出来ます。

(3)易しいところでは、aborigineと言う語があります。これは、ab-origineというように、接頭辞と語幹とに分けられます。ab-は、『離れて』と言う意味ですし、originは、『起源』ですよね。ですから、併せて、「遠い祖先』=『原住民・土着民』となります。

(4)有名なところでは、produceがあります。これは、pro-duceと2要素に分けられますが、pro-は『前方へ』ですし、duceは『導きだす』ですから、併せて『生産する』となります。このduceは、たくさんの種類の接頭辞と繋がって、多くの単語を形成しています。
ちょっと思いだすだけでも、induce, seduce, introduce, deduce, educate, reduce・・・

(5)ちょっと変わったところでは、gainsayと言う語がありますが、この意味を推測するとき、普通は、「手に入れる」のgainと、『言う』のsayとが合わさって、『相手からの約束を得る』位の意味を考えてしまいます。
ところが、この接頭辞のgainは、againstの短縮形なのです。頭の位置のaは、発音の時に、ほとんど聞こえない音でしかないため、聞き手側から見れば、無いに等しく、次第に時の経過と共に、削られる運命となったのです。
ですから、全体の意味としては、予想に反して、『~を否定する』ということになるのです。
(先頭のaが発音されない現象はaestheticの場合にも見られます。)

話変わって、日本史の年代で、親鸞聖人の「教行信証」(仏の教えを行い、信じ、信仰の証を立てる)が世に出されたのは、1224年ですが、これは、法然上人から教わった仏教の極意を纏めたもので、人は死んでも、念仏を唱えるだけで、極楽浄土において安楽に暮らせると教えたものです。ですから、「人に不死」を説くと覚えればよいでしょう。
その親鸞聖人は、若い頃、20年間も天台宗本山の比叡山で修行をしました。
最澄(伝教大師)が806年(平安の空よ、晴れろ!)開いたその天台宗は、ほとんど同じ頃に、空海(弘法大師)が高野山にて開いた真言宗などと同様に、esoteric religion(密教)と呼ばれ、教義が難しかったため、一般大衆の間では広まらず、貴族や一部の武士などの学問のある階層の人々のみの間での宗教でした。
そこで、親鸞は、高野山を降りて、京都の市井にて、一般大衆にも分かりやすく、彼らを救うことのできる宗教を編み出したのです。

平成18年1月1日 日曜日
岡村ゼミナール㈱社長