『5.5畳記』  鴨長葱 著

プチ世捨て人の痛い雑記by人生挫折オンリーの40代改めジジイ屁垂れフリーター

ファーストファンタジーⅢ!?  琉球之風

2018-12-09 13:50:41 | 読書
  また外国人の日本滞在記を図書館で借りて読みました。正確には日本ではなく、琉球王国ですね。時代は幕末で、日本と国交を結ぼうと先ず琉球に来たフランス人使節の一人で宣教師のフォルカードという人物が記した滞在記です。(『幕末日仏交流記―フォルカード神父の琉球日記 』  テオドール・オーギュスタン フォルカード著 中公文庫)




  この本では著者を含めたフランス人に対してどう対応していいいか戸惑いながらも、とにかく監視の目を配る琉球政府についての記述が多かったと思います。まあ、得体の知らない異国人が自分の国に滞在していたら、どうしても監視の目を緩めるわけにはいかないですよね。普通に貿易している現在でも、日本の公安警察が監視している外国人はいると思いますから。


  でも滞在している本人にしてみれば居心地のよいファンタジーな異国体験とはいきませんね。一般市民はいい人が多いと記述されています。他の幕末日本滞在記でも、一般市民はいい人達で、役人は最悪だという記述が多かったですね。





  居心地の悪い監視下生活でも、逆にそれを笑いに変えてる場面もありますね。ストレス耐性が強い人というのはこういう才覚がある人のことを言うのかもしれません。  




  一番目に止まったのが、フランス人は好戦的だと、このフランス人宣教師は思っていることですね。現在の日本人の感覚だと自分が好戦的だとは思いたくないのではないでしょうか?何かの戦いが発生しても、相手が原因でこちらはやむを得ず自衛のために応戦したのだと思いたくなるのでは。だからこの記述を見た時はなかなか清々しい考えだなあと思いました。


  この気質がフランス革命を生み、ちょうど今現在のこの時に黄色いベスト運動のデモを行っていることに繋がっているのかもしれません。日本人は一般的に大人しくて礼儀正しいとされていますが、ちょっとは好戦的になって市民自ら社会を変えていくことも大事なのかもしれません。まあ、世捨て人気質の私にはちょっと無理ですが、汗。
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