紙すきの村~久保昌太郎和紙工房~

埼玉県小川町
手すき和紙製造販売の「紙すきの村~久保昌太郎和紙工房~」です。

お盆休みのご案内

2014-08-06 08:10:12 | 紙すきの村
毎日暑い日が続き、和紙づくりには大変厳しい状況です。
夏休みということで、見学や体験にお越しの方もいらっしゃいますが、気温によっては紙すきをお休みさせて頂いていることもありますので、ご了承くださいませ。

さて、当工房のお盆期間中の営業については以下のとおりとなっております。
ご訪問の際はお気をつけ下さいませ。

10日(日) 通常営業

11日(月) 定休日

12日(火) 本工房清掃日(作業お休み)/売店通常営業

13日(水)~16日(土) お盆休み

17日(日) 通常営業(ただし紙すき等の作業はお休み)

18日(月) 定休日

19日(火) 通常営業

なお、体験については20日以降より(先客が無い日程であれば)お受け可能となっております。

紙すきの村がテレビで取り上げられます

2012-08-23 18:20:47 | 紙すきの村
■番組名 大人の極上ゆるり旅

■放送局 テレビ東京

■放映日時 毎週月曜~金曜 11:35~12:30
     
     当工房が取り上げられる予定日は9月12日(水)です。

テレビ東京「大人の極上ゆるり旅」は、ゆっくりとした大人の楽しみを探している皆さんに、様々な旅行の楽しさを伝えてくれる番組。9月5日と12日の2日間で埼玉県の川越市、ふじみ野市を中心に取り上げ、その中で当工房も取り上げていただきました。
出演はタレントのモンキッキーさん。ワタクシが体験のお相手をさせていただきました。

是非ご覧下さいませ!

→番組のWEBサイトはこちらをご覧下さい。

セシウム

2012-02-17 16:57:45 | 紙すきの村
 残念なお知らせでした。木灰煮熟に使用している薪ストーブの灰を提供してくださっていた方から、本年の灰の提供辞退の申し出がありました。

 セシウムです。

 有機農業が盛んな町であり、自家製スモークを作っている方もいますので、予め申し上げておきますと、灰による、そちらの業界での対策や影響はそれぞれが取り組んでおられるでしょうし、商品は安全が確認された上で市場に出しているわけですから問題は無いはずです。今回のお話は「紙屋」として、突きつけられた「灰」の現実です。

 頂いていた木灰は現在使用している木灰の割と主要な一部です。間伐材を使用したストーブ用の薪でした。
頂いた方が薪をどのように保存していたかは伺っていませんが、その方が出席された有機農業関連の会合で、「あの日」移行、風雨に晒された薪が灰になった際、どのような数値を出したかの報告を受けたそうです。
実測値にして屋根のある場所で252ベクレル/kg、3分の1ほど雨がかかる場所で620ベクレル/kg。推測で雨ざらしのものでは1500~2000ベクレル/kg。
 食品の出荷基準値が食品により200~ベクレル/kgであることや、焼却灰の埋め立ての基準値が8000ベクレル/kgであることを考えれば今回の検出結果は問題ないとも思えます。実際、健康被害が出るものでもないのかもしれません。

 工房で木灰を使っている理由は「伝統的な製法」だからではありません。木灰煮原料の和紙を作ったコンセプトは「製品に化学薬品を使わず、薬品の使用が気になる人の選択肢としての製品を提案すること」でした。また、参加している「米作りから酒作りを楽しむ会」も薬品を使わない土つくり、米作り、和紙作り、酒作りがテーマです。

 通常、工房で作っている紙に、健康を害するようなレベルで薬品が残留しているとは思いませんし、該当薬品が使用され始めて数十年、実害の報告もありません。しかし、「薬品が出ないこと」、「害が無いこと」よりも「使用していないこと」を望む需要のために、木灰煮の和紙を作っていたのです。

 今回、灰から「問題が無い範囲かも知れないけれども」セシウムが検出されたことについても同じ想いです。

 今後の木灰煮の和紙についてですが、ストック分の灰がいくらかはあります。さしあたって、本年製造するに足りる灰は確保してあります。

 問題は、今後の灰がどうなるか。本年問題になった灰は、「あの日」以前に伐採され、雨ざらしになっていたものです。これから先に伐採される木材やその灰に、どの程度の汚染があるのか。

 考える猶予は、残された、「あの日」以前の灰が尽きるまで。

(有)久保製紙 紙すきの村~久保昌太郎和紙工房~ 久保孝正

追伸。
 この報告灰の提供者ならびにその方の出席した会合での情報に基づいた、当工房での和紙作りの現状と今後についてのものです。小川町やその周辺の個人や事業者、あるいは日本の和紙関連事業者など、すべての現状について報告したものではありません。灰の汚染の大小や危険性の判断は各人の価値観もあると思います。
 この文章を引用したりすることは一向に構いませんが、その点はご理解下さい。 久保孝正