kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

007慰めの報酬

2009年01月25日 | 洋画(普通、まあまあ、及第点)
日時:1月25日
映画館:広島ルーブル
パンフレット:A4変形、800円 。スタッフ・キャストプロフィールと、ストーリー、プロダクション・ノートが主で、珍しく評論家とかコラムニストのコラムが全く掲載されていない。

いきなり、スパイものしりとり
「007慰めの報酬」→マチュー・アルマリック→「ミュンヘン」→ミシェル・ロンズデール→「007ムーンレイカー」・「RONIN」→ジャン・レノ→「ミッション・インポッシブル」
もしくは
「RONIN」→ジョナサン・プライス→「007トゥモロー・ネバー・ダイ」
もしくは
「RONIN」→ショーン・ビーン→「007ゴールデン・アイ」

閑話休題

ボンド役がダニエル・クレイグに変わり、一気に路線変更、数多の謎を残したまま終わった前作「007カジノ・ロワイヤル」から引き続いて、今回はその黒幕を追うのが主な筋書きになる。今回も原作小説を生真面目に映画化したようなつくりで、QもRも登場しなければ、ひみつ兵器も、実在しそうにない殺し屋の登場も無し。リアル路線で良いというか、面白みに欠けるというかは好き嫌いが分かれるところだろうな。

元々、007映画は事件を捜査するという受身の姿勢なのだが、今回は自ら動くという積極的な役回り。そのせいか、とにかく今回のボンドは殺しまくる。「007ドクターノオ」でデント教授を返り討ちにするシーンのような感覚が全編に漂っているとでも言おうか。

今回、新たな敵として原題にもなっている「QUANTAM(分け前)」が登場するが、この組織、21世紀版「スペクター」とでもいう組織で、メンバーが集まるシーンはアイディアが良く、なかなかスリリング。これからも大活躍してほしい。(きっと「Q.U.A.N.T.A.M.」も何かの略称なんだろう。「the SPecial Exective for Counter-intelligence, Terrorism, Revenge and Extortion」みたいに。(笑))

現地大使館員のストロベリー・フィールズってネーミング・センスとか、これまでの007映画の名シーンを彷彿とさせるシーンの数々とか、ニヤリとさせられるが、「007サンダーボール作戦」とか「007私を愛したスパイ」のように、虚実の絶妙のバランスとハッタリで成り立ったボンド映画が好きな身には、本作は正直、食いたりなさが残る。悪役のマチュー・アルマリックに迫力がないし、何といっても○○の○○の60%を掌握したところで、どうなるんだ?という素朴な疑問は解決されない。(ちょっとセコすぎる・・・)

かなり原作小説のテイストに回帰したボンドだが、次作でもこのまま続けるのか、007映画に軌道修正するのか、楽しみだなあ。

ところで、前作「007カジノ・ロワイヤル」のラストで、ボンドは3ピースを着ていなかったかい?今回、オープニングは2ピースだったぞ。
題名:007慰めの報酬
原題:Quantam of Solace
監督:マーク・フォスター
出演:ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アルマリック、ジュディ・デンチ

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