kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

光と影のバラード

2014年02月11日 | ★★☆☆☆
日時:2月7日
映画館:広島市映像文化ライブラリー

世に言うゲイジツ映画の監督という印象が強く、「遥かなる勝利へ」では大いに肩透かしを食らってしまったニキータ・ミハルコフ監督。明らかにワタシの守備範囲ではないのだが、映像文化ライブラリーの特集で何やら面白そうな映画が・・・。

「赤軍兵士のシーロフを主人公に、彼が護送する金塊をめぐって、白軍やアナーキストが入り乱れて激烈な争奪戦が展開する。1920年代の革命の時代を通して、共に命を賭ける男達の友情や裏切りを描いた、ミハルコフ監督の長編デビュー作。」

って、紹介文だけ読むと完全にアクション映画。

1974年制作のこの映画、雰囲気はまさしく70年代のマカロニ・ウエスタン調。フィルムの粒子具合とか、登場人物のファッションセンスとか、イタリアのブルジョアどもが作った映画を参考にしていたのだろうか?

輸送任務のために「装甲列車1両と機銃2丁」というセリフにもワクワクしてくるのだが、「装甲列車の話は囮にして」って結局、出てこないのかい!(でも、クライマックスにはルイス機関銃が登場。)

話は一応、それらしい展開となるのだが、話はなんだか分かったのか分からないのか。(劇場を出る時「よぉ、分からんかった。」とボヤく爺ちゃんがいた。)当時、西側諸国にはそれなりに面白い映画がたくさんあったのに、ストーリー展開は学ばなかったのか?

欲望が交錯した後のラスト、マカロニ・ウエスタンなら皮肉なオチになりそうだが、そこは旧ソ連の映画。人民の金塊をモスクワに運ぶ兵士が不幸になるようなことがあってはいけません。

これがよく分からないタイトルじゃなく、「革命のガンマン」とか「人民の用心棒」っていう邦題だったりしたら、もっとヒットしていたかも知れませんね。(笑)






題名:光と影のバラード
監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:ユーリー・ボガトィリョフ、アナトーリー・ソロニーツィン、セルゲイ・シャクーロフ

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