かけっこ倶楽部

ランニングを楽しむ仲間のぶろぐ

デトロイト空港で徹夜の物語 (TH)

2008-07-26 10:35:19 | 近況報告

 毎回ニューヨークへ飛ぶときは、いわゆる「直行便」を使い、途中での乗り換えは極力避けてきたのですが、今回は他の旅程との兼ね合いがあり、7月23日(水)午後成田発、デトロイト乗り継ぎで同日夕刻ニューヨーク(ラガーディア)着の便を選んだのです。デトロイト空港は、Kappaさんによれば、「NWの米国でのハブ空港で、縦に一直線の全米屈指の美しい空港で、空港内にトラムが走っているので、乗り継ぎもらくらく」というお勧めの空港です(写真下)。

 成田を定刻に離陸したノースウェスト26便は、快適な飛行を続け、予定より30分以上早くデトロイト空港に着陸、入国審査も税関検査もきわめてスムーズで、今回の順調な旅行を予感させるものでした。ところが、ラウンジでビールを飲みながら寛いでいると、なんと「搭乗予定のフライトが、現地の天候の理由でキャンセルされた」とのアナウンスがあったのです!そして、さっきまでの順調さが嘘のように、このあたりから一気に雲行きがおかしくなって来ます。

 まずは、代替フライトとして2時間後の(ラガーディアではなく)ニューアーク行きに振り替えられ、まだラウンジでビールです。そうこうしている内に、このフライトもなかなか飛ぶ気配なく、1時間後にはまた1時間の遅延というアナウンス、これが数回(!)続きました。この調子だとニューヨーク着は深夜になる訳で、さすがに心細くなってきます。そして午後10時過ぎ、案の定このフライトも正式にキャンセルになりました。

 そこからまた長蛇の列に並んで、次のフライト探しです。30分以上列に並んで、ついに「すぐに出そうなフライトがある」という話で、急いで指定されたゲートに急ぎます。なんとか最終乗客として滑り込み、座席に座ってほっと一安心、でもしばらくの間この飛行機もまったく飛びそうな気配すらありません。他の乗客も、諦めたような表情でただひたすら沈黙しています。そしてまた30分ほど後、時計が深夜を回ったころ、またまた正式にキャンセルのアナウンスです。理由はすべて、「ニューヨーク近辺に居座るサンダーストーム(雷嵐)のため飛行許可が出ない」ということで、エアラインに文句を言うわけにも行きません。

 また、改めて長蛇の列に並び、今度は翌朝7月24日(木)の早朝便が指定されました。併せて、無料ホテル宿泊の交渉をしましたが、エアラインは「天候が理由の遅延なので、責任を取れない」の一点張りで、たった10ドルの食事券をもらっただけで泣く泣く引き下がらざるを得ません(押しが弱いとソンです ... )。ということで、次のフライトまでもう5時間余りしかなく、結局デトロイト空港の椅子の上で徹夜の羽目となったのです。幸いなことに流石は大空港、館内照明も真昼並み、同じ運命の徹夜組もたくさんいて、身の危険を感じるようなことはありませんでした(暇に任せて、クリール9月号を隅から隅まで読んでしまいました)。そして翌朝ラウンジで朝食後、6時40分ころ、何事もなかったように私を乗せたニューアーク便はついに離陸し、18時間余り滞在し慣れ親しんだデトロイト空港に別れを告げたのです。

 話が長いので、読んで下さっている方も疲れたでしょうから、 今日はこのくらいにして、続きはまた後日。決してまだ「ハッピーエンド」ではないのです。