夢みるアンドロイド

アンドロイドは電気羊の夢をみるか?
膨大な情報を蓄積し相互にリンクするインターネットはやがて知性を持つかもしれない。

身体感覚

2010年05月30日 15時15分37秒 | Weblog
先日、「私はノード」というタイトルで、人間を情報の塊として捉えるという視点についての記事を書いた。

その中で心身二元論について触れているのだが、これについてはいろいろと話が展開できるのだが、よく考えて整理してみたいのでその件は別の機会に書くことにしたい。(例えば音楽が思考に与える影響だとか、人間は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるのだ、とか、現象学は二元論を本当に解決しているのか?とかとか)

今日は上記記事に関わる別のテーマ。

その中で私という存在は、言語体系と感覚情報に基づく感情体系の絡み合いでできている、とした。

感覚情報としては漠然と視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、の五感を考えていたのだが、もっと様々な感覚情報があることを「攻殻機動隊」が教えてくれた。

「攻殻機動隊」とは士郎正宗が描いた日本サイバーパンクSFの金字塔、或いはSFマンガ・アニメオタクのバイブルともいうべきマンガである(ちょっと言いすぎか?)。1991年に単行本として発行。

ロボットやサイボーグが一般化した未来社会の、凶悪犯罪や対テロ専門の特殊公安部隊を描いたマンガである。それは脳との直接接続によるデータ交換が可能な世界。機械であるロボットと体の一部ないし大半を機械に置き換えた機械化人間=サイボーグとの違いをゴースト=生命=魂?の有無として描く。

ゴーストとは何か?その疑問はすなわち人間の定義とは何か?(精巧に人間をシミュレートする)機械と人間の違いは何か?という問いかけと等価である。

さて話は戻って言語体系と並んで私を構成する感情体系における感覚情報について。その五感以外の側面。


以下、士郎正宗「攻殻機動隊」06 ROBOT RONDO P.123 欄外補足説明より引用

***引用開始********************************************

正直な人の為に書いておくと、この社長の様にマスタースレイブ的な身心二元論的サイボーグは、本当なら機能しないか或いは疑似内臓信号を相当リアルに再現しないと存在できないだろう。我々は一般に脳と身体を区別して考える様教育されているが、脳自体が全身を巡る神経ネットの一部であり、システムの部分なのだという事を忘れてはならない。「システムの(人体の)一部を機械化して代行する事は可能だが、多くの端末器を除去すると自律神経の出力がほぼ消失する」という実験の小論をどこでだったか読んだ事がある。ここでは義体信号の充実した世界という設定にしておく。

********************************************引用終了***


身体感覚としては、五感以外にも自分自身の内臓感覚など膨大な情報があるということ。なるほど、我々は自分の身体が今どんな体勢をしているか目をつぶっていても把握している。筋肉を動かすのも脳から伝えられる信号=情報だ。内臓臓器についての情報も確かに脳には伝えられているには違いない。

またどこでどう感じるのかは知らないが、我々は加速度を感知する感覚も持っている。平衡感覚もそうだ。

危険を察知する感覚は果たしてどこで感知しているのだろうか?
I have a bad feeling about this.
まあこれは感覚というよりは収集した情報を無意識下で情報処理した後のアウトプットなんだろうけど。

その意味では、我々は意識していなくても瞬間瞬間、常に大量の体内情報を脳内で受け取っている。フィードバックとして。体内のホメオスタシスを保つために。

体内における様々なバランスを維持するために、every single second、我々は大量の情報処理を行っている訳だ。

バランスを保つためには情報が必要。




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