家事塾ブログ~家のコトは生きるコト~

家事塾代表・辰巳渚の、講座日誌や家事エッセイ、お知らせなどを掲載します。

ぜんそくとお手伝い

2009年11月30日 | 子どもたちのこと
我が家は、私と子ども二人がぜんそく持ちです。
私は小児ぜんそくから始まって、小学校のころは運動会にはじめて参加したのが5年生、という状態。
息子は2歳で大発作、娘はゼロ歳で1週間入院のはめになる大発作。
いまはよい治療法が確立しているので、子どもたちは元気にすごしているので、まあ安心です。

さて、学校などでお話をするときに、よく「じつは私は、お手伝い、嫌いだったんだ~」ということを話します。
これは、ほんとうのこと。
そして、「すぐにぜんそくの発作が出るから、お母さんはお手伝いよりも、そっちが心配だったんだよ。それで、そうじ機をかけるときには、『ほこりを吸うと発作が出るから、あっちに行っていなさい』、洗剤やカビとり剤を使うときも、『臭いで息が苦しくなるから、あっちに行っていなさい』、納戸に物を取りに行くのも『カビを吸うといけないから、あなたは行かなくていいわ』。それでますます、なにか頼まれても『なんで私が?』と思うような子になっちゃったんだよね~」と説明します。
これも、ほんとうのこと。

そこから先、それでも家事にはいいことがいっぱいという話につながるわけですが、それはそれとして、この話に「じつは私も!」と反応する人がけっこう多いことに驚いています。

ご自身の思い出だったり、子どもたちへの対応だったり、違いはありますが、いまどきぜんそくやアレルギーの子どもは珍しくないので、全国各地の家庭でこのような会話がなされているのかもしれませんね。

みなさんの家では、どうでしょうか?

高知で出張授業をしていました

2009年11月29日 | 活動報告-タイアップ事業
11月26日は、高知県の川北小学校で、花王さんの大そうじセミナーを行っていました。

高知はとても温かく、汗ばむほど。
4年生向けにお話ししましたが、みんな素直で、ちょっと緊張していて、ほんとうにいい子たちでした。

私のイメージでは、高知の女性はしっかり者なのかなあ、と思っていましたが、講座中に保護者のお母さんに発言を指名すると、ちょっと恥ずかしそうにためらっていたりして、「そうか、高知の女性は奥ゆかしいのか」と納得しました。
高知空港で、飛行機の中で読むために司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を購入。読んでいるうちに、高知の女性のイメージが講座中のお母さんたちのイメージと重なっ
て、しっかりできてしまいました。

そうそう、夜にでかけたお店では、飲み放題、食事の量多めのコースでしたが、帰り際に、お店の方に「みなさん、あまり召し上がらなかったんですね」とコメントされてしまいました。
私たちからすると、「こーんなに食べられない。中国式に、残すほど出すおもてなし方式なんだね」と言いあっていたので、おどろきです。
お酒も、私は2時間で5回は注文したのに……。
高知人、おそるべし、です。

今週は、また2校、うかがいます。
地道な草の根活動ですが、花王さんの担当者も、代理店の方も、この活動に意義を感じてとても積極的でうれしいですね!

小学校出張おそうじセミナー

2009年11月24日 | 活動報告-タイアップ事業
数日前のことですが、昨年からスタートした、花王さんのおそうじセミナーが始まりました。

20日の姫路市置塩小学校を皮切りに、全国8か所の小学校を回ります。

写真は、置塩小学校のセミナーの様子。
1年生から6年生までと全校生徒が参加してくれました。

「おそうじ、好き?」の問いに、8割くらいの子が、「あんまり好きじゃない」と手をあげてくれる、ほんとうに素直な子どもたちでした。
あんまり好きじゃないのが、自然なことだと思います。

でも、ちょっと意識を向けるだけで、少しずつ好きになったり得意になったりしていくのが、手仕事のいいところ。
子どもたちにも、そんなことは伝わったのではないかしら。

技術は知恵や工夫に支えられており、その知恵や工夫はすでにあるものを受け継ぎながら、自分のやり方を見つけていくことで、自分の体にそなわった文化となる。
そして、技術が文化となったときに、はじめて次の世代に伝えうるのではないでしょうか。

家事塾発足1周年でした

2009年11月23日 | ニュース
今日は、家事塾が任意団体として発足して1周年のお祝いを、ごく内輪で開きました。
辰巳の家で、茅ヶ崎でケータリングをしているループルーペさんの料理と、辰巳の料理、それからワインをたくさん用意して、ランチタイムの集まりでした。

写真は、ループルーペのフィンガーフードです。きれいですよね!!
味もとってもおいしかったです。

来年早々には、正式に法人として設立した1周年になります。
そのときには、またいろいろご報告できることもたくさんあります。
楽しみにしていてくださいね。

『アエラ ウィズ ベビー』に記事が出ています

2009年11月19日 | メディアでの紹介
雑誌『アエラ ウィズ ベビー』12月号で、「パパとママと一緒に小さなお手伝い」という記事の取材を受けました。

もう店頭に出ているので、見てみてくださいね。

そこに掲載されているフィートリッヂ緑が浜保育園は、我が家の息子と娘も通ってる(いた)保育園です。

そこで、大疑問。
なぜ保育園ではほぼ完璧に片づけができるのに、我が家ではできないのでしょう?

少なくとも、「お片づけ塾」なんてやっている我が家では、物の定位置も定量も、だいたいちゃんと決まっています。その意味では、保育園と物的環境はほぼ同じ。
違うのは人的環境、ということかしら?

茅ヶ崎市の平和学園幼稚園で講演しました

2009年11月18日 | 活動報告-基本事業
昨日18日に、茅ヶ崎市の平和学園の幼稚園PTA向けに講演をしました。
テーマは、このところずっと続けている「子どもを伸ばすお手伝い」。
雨風のなか、多くのみなさんにおいでいただいて、とてもうれしかったです。

午後、東京で予定があったため、残念ながらお昼ごはんのお誘いを断って失礼したのですが、役員さんの昼食会でこんな質問が出たそうです。
この場を借りて、お返事しますね。

(1)辰巳さんご自身の健康管理は?

健康管理というほどのことはしていません。
が、仕事をし、小5の息子の受験勉強につきあい、5歳の娘の甘ったれにつきあい、という生活で、なによりも大切なのは睡眠だと考えています。

たとえ締め切りを過ぎた原稿があっても、夜は子どもたちといっしょに眠る!!
寝ることで頭も体も、心もニュートラルに戻りますね。
寝不足は、あらゆる不調の源だと思います。
ストレスにだって、睡眠が足りないと負けてしまいます。眠れてさえいれば、「ま、なんとかなるさ」と思えます。

ああ、それから、がっつり食べて、がっつり飲む。
家事であれ仕事であれ、よく働く人はよく食べますよね。
そんなことを言っていて、太ってきたら、おやつ(甘いもの大好き。それ上に好きなのがおせんべい! 太りますよね)とお酒をややセーブで、なんとかもとに戻しています。

(2)辰巳さんは、風水を意識していますか?

意識している・信じているわけではありません。
たとえば、西側に黄色いものをおくとお金が入る、とかね。

でも、風水の基本思想は、要は自然に逆らわず、自然の力をうまく取り入れて、ということだと思っているので、その点では意識しています。
とくに、家や街など人が住むところは、土地の力が大きく作用していると感じています。
水周りを清潔に、とかね。

それから、神棚や荒神様は、祀っていますよ。
家のなかに祈りがあるのは大切なことだと思います。
宗教を持つという意味にとどまらない、生きること、日々を営むことへの敬虔な気持ち、といえばいいかしら。

熊本のかぼちゃ

2009年11月15日 | ニュース
鹿児島から送ってもらったかぼちゃです。
割るのに金槌を使いました…。

今日はこれをスープにします。味は如何に?

……

いま、PCから確認したら、携帯で撮った写真はちょっと暗かったですね。
しっかり肉厚の、黄金色の実だったのですが……。

スープは、やはりまるで砂糖を加えたような甘さで、おいしかった!
少し時期外れだったのに、このおいしさは、何なのでしょう。

こっくりとした味を味わいながら、また黒肥地保育園の子どもたちの笑顔を思い出しました。

はたき制作しています

2009年11月14日 | 「家事」ってなに?
家事塾では、暮らしのなかにあって美しい道具、その道具を使いたいためにその家事がしたくなる道具を、少しずつ作っていきたいと考えています。

その第一弾が、はたき。
はたきほど、日本の住宅に合っていて、しかも使って楽しい家事の道具はない、とまで辰巳は思っています。
自称「はたきの伝道師」。

いま、思い出箱を作ってくれたコラボレさんといっしょに、制作を進めています。
進み具合は6割くらいかなあ。
年内に形が決まって、春には発売したいとがんばっています。

しかし、はたき。
シンプルな道具ほど、奥が深いですね。
ちょっとした形や重さの違いで、使い勝手が全然違ってくるのです。

そもそも、はたきの歴史ってどのくらいなのでしょう。
いま、調べているところです。
添付の写真は、室町時代の「付喪神草子」なのだけど、すす払いの道具としてのはたきが登場しています。

まだ家事塾はたきの写真は公開できないけれど、完成を楽しみにしていてください。

女性は専業主婦になってはいけない?

2009年11月11日 | 「家事」ってなに?
『週刊朝日』2009.11.20号の、小倉千加子さんのエッセイにこんなことが書いてありました。
坂東眞理子さんが、「たかじんのそこまで言って委員会」に出演して、「女性は結婚しても専業主婦にならずに一律に働かねばならないという法律がすでに準備されていて、提出を待つばかりである」と言っていた、と。

私は番組を見ていなかったので、これがほんとうかどうかを確認できないでいます。
が、小倉千加子さんが書いたことであれば信用してもいいでしょう。

このことを読んで思ったのが、最近、ある人から聞いた話です。

「小学校5年生になると、家庭科が始まる。男女が裁縫や調理をするのだが、たまに『僕は男だから、女より料理が下手でもあたりまえだ』というような発言をする子がいる。それは家庭の考え方が子どもに影響しているのでしょう」

そのとき、とっさに、「男女共同参画の世の中で、いまでもそういう言い方をする家庭があるのか」と思いました。
でもすぐに、「いやいや、まてよ」と考え直したのです。

その子どもの言い方で、問題なのは、「料理は女の仕事だ」という部分ではないのかもしれない。
その子の家庭では、料理や洗濯はお父さんがする「大事な仕事」ではなく、お母さんがする「つまらない仕事」なのだろう。
だから、学校でみんながじょうずに調理をしていて、自分がうまくできなかったとき、つい「料理なんて、できなくても自分はダメなのではない。つまらないことだから、できなくたっていいのだ」というような言い方になってしまったのではないか。

男女の役割分担については、私は、料理もそうじも洗濯も、誰もが自立した個人としてできねばならないし、それらの技術は高度なものではないのだから誰もがまあまあうまくできてしかるべきだ、と考えています。
プロのようにうまくなくても、自分や家族が満足できるほどには、誰だってできるはずです。

でも、その一方で、では家族が暮らす家の仕事は、夫婦どちらもが同じ役割で取り組まねばならないかというと、そうとも考えていません。女性が個人として(働きながら)自立することと、家の仕事がどちらかというと妻の領域として任せられることとは、両立します。

私は、従来通り、家の仕事はまあ妻が中心になって采配を振るえばいいし、それは女性にとっても幸せで楽しいことなのではないか、夫婦関係もうまくいくのではないかと思えてなりません。
あくまでも一般論ですが。

かなしいのは、男女が平等に家事を分担しているにしても、女性が家事を任されているにしても、場合によっては男性が家事を任されているときであっても、家事が嫌な仕事、レベルの低い仕事とみなされているときです。

「専業主婦になってはならない」という発想には、家事や育児をどこかで仕事よりも地位の低いことと考える側面があるのではないでしょうか。
あるいは、主体者が幸せになりにくい・自己実現しにくいと考える側面と言ってもいいでしょう。

創造的に主体的に日々の家事をしながら生きることは、もっともぜいたくなことだと思います。働きたいのに夫が働くことを許してくれない、といった妻のありかたは問題です。
が、家事や育児をしていたいしそれが許される夫婦関係なのに、それに専念することを許してくれない社会のありかたは、息苦しいだけでしょう。

私の興味は、もうひとつ、このエッセイで引用していた与謝野晶子と平塚らいてうの「母性保護論争」にもあります。
長くなるので、また明日にでも。

全国の小学校におそうじセミナーに出かけます

2009年11月10日 | 活動報告-タイアップ事業
昨年から、花王さんと「おそうじは家族をつなぐ仕事」という観点からの、協働をしています。昨年末には全国3か所の小学校で「大そうじセミナー」を、夏にも3校で「おそうじセミナー」を開催しました。

今年の年末は、8か所の小学校に出張講座をします。
姫路に始まり、旭川や高知など各地を回って、最後は東京で2校です。

まるで全国ツアーのよう!と我ながら感心。

おそうじ苦手だった私が、こうしておそうじの意義や技術について人に語るようになっていることを不思議だなあと思います。
私は、せいぜい人並みにしか家事の技術はないけれど、家事に対する信頼感や愛情だけは人に分けてあげられるほどたくさん持っています。

そうじや料理が得意であることと、そうじや料理を生きる礎としていくこととは、別物なのでしょう。
小学生やその保護者のみなさんに、もちろんそうじの技術は伝えつつ、もっとたいせつな、家事によって生きることの確かさを伝えたいとおもっています。

興味のある方は、花王さんのHPを見てくださいね。