金鉱山株投資は本質的に通常の株式投資とは異なります。
体系的な勉強はかかせません。
ということで拙訳ですが、わたしなりに翻訳してみました。
目次
序文
1章 投機の準備はできてますか?
2章 よい鉱山株の探し方
3章 Junior Gold Stocks小規模金関連株
4章 金鉱山株に投資するための14のガイドライン
5章 Junior Gold Stocks2小規模金関連株2
6章 ウラニウム関連株の選び方、投資家なら知っておくべきの10項目
7章 投機的な金、資源株のリスク管理について
8章 完全なる資源探鉱株
9章 「それはいくら?」
10章 オーストラリアの鉱山株:通貨、経済、鉱区、オーストラリア証券取引所について
11章 世界クラスの埋蔵量:何を過去の成功者から学ぶべきか?
12章 カナダよ!この国の鉱山業成功の秘密
13章 ディスカウントブローカーをつかったカナダ株、オーストラリア株の買い方
14章 小規模鉱山株投資方法
15章 人こそすべて:経営陣のどこをみるべきか?
16章 ウラニウム株 スプロット・アセット・マネジメントのマーケット・ストラテジスト、ケヴィン・バンブローへのインタビュー
17章 金ポートフォリオにプラチナ株を忘れずに
18章 時過総額が小さいことはいいことだ。
19章 ワラント:それが何で、どう使うのか?
20章 銀株のレバッレジの考え方
21章 10のタイプ>>>
22章 失敗から学ぶこと
23章 ETFの上手な使い方
結論
著者たちについて
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メディアと出版物
参考出典
序文
「天然資源株投資のための道しるべ(ロードマップ)として」
過去、何世紀にもわたって資源株セクターは暴落と暴騰を繰り返してきた。
市況が低迷しているときには生産者の数は減り、それに伴い産出量も落ち込む。ただし、ある時点で在庫の調整がつくと、その後は旺盛な需要が再び価格を押し上げる。それが採鉱株と探鉱株の価格を押し上げ、強気相場をもたらすのだ。
現在、われわれはほすべての資源セクターにおいて永続的な強気相場の中にいる。多くの貴金属、エネルギーの元となる金属が高値を更新している。中国、インド、ブラジル、ロシア、アジア、東ヨーロッパ、南米各国の動きを見て欲しい。経済成長を達成するためにこれらの国々は鉄、銅、アルミ、ニッケル、リード、鉛、天然ガス、石油、ゴムなどの資源を大量に輸入しなければならないのだ。新しい住宅、自動車、いままでより豊な生活水準を追い求める中間層の拡大に伴って、彼らは同時に金銀などを宝飾として、あるいは経済的な安心のため購入している。繁栄が価格の高騰をもたらしている。
いま言及した価格高騰の要因に、先進国からの需要はふくめていない。今世紀にはいって世界中で住宅市場は強含み、ベースメタル、ゴムや他のコモディティー一般への旺盛な需要となってその価格を押し上げてきた。
その一方で多くの西側諸国では老巧化したエネルギー、水、運輸システムのオーバーホールが必要となってきているがこれにも大量の資源が必要なのだ。
2003年の初めよりトロント証券取引所は狂騒状態であった。6500から14000ポイントと2倍以上になった。TSXベンチャー市場は小規模探鉱会社が株式公開によって資金調達をする場所である。こちらは、同期間で1500から3300にまで指数が上昇した。両取引所ともにその株式を公開している会社における資源関連会社の比重は高いことから、資源価格が高騰すると株式を公開している採鉱会社も探鉱会社も株価が資源以上に大きく値を上げることとなる。
過去30年間は少数の大規模採鉱会社(メジャー)が市場を圧倒していた。メジャーはM&Aを通じて生産会社や地質のしっかりした裏づけをもった小規模な会社を吸収することで巨大化してきた。ここ数年は、大手産出会社への投資は大きな利益をもたらしてきた。その一方でこれらメジャーの会社の中にはこれ以上の成長が見込めないレベルへ到達してしまったところもでてきた。
投資家にとって、今から大きな発展が見込めるバリューを見出そうとするなら、その領域は探鉱会社と発展途上の採鉱会社となる。これらのセクターの株式は大きなファンドが投資対象とするには、時価総額が小さく、流動性も低いため、いままで見向きもされなかった。そのため、大手の資金が入ってくる前に、投資家や投機家が、容易に参入したり、退出したりできる市場ということになるのだ。
小規模採鉱会社の株はどこでも売買可能で、株価は、一株数セントのものもあれば、数ドルのものある。一回のトレードで株価が倍になるのを見るのは決してまれではないし、短期間で10倍になることもある。株式の値動きは非常に大きく、大きなリターンを期待できるのと同様に投資額の一部あるいは全額を失うこともこともある。そのため、このセクターは従来はハイリスク・ハイリターン型の、投資額全額を失うこともいとわない投機ファンドのため領域であった。幸いなことには、リスクを最小化し、リターンを最大化する方法はあるのだが。
本書では14人の業界の専門家たちがこの鉱山株投資で成功するための彼らのコツ、戦略、投資アイデア、を披露してくれます。彼らは数千人の購読者を持つ投資レターの筆者であったり、ファンドマネージャーであったり、熟練の投資家であったりする。
彼らに共通していえることは、彼ら自身が多くの投資家の資産形成を手助けしてきており、あなたの助力にもなりたいと望んでいるということです。
本書では彼ら執筆陣が以下の内容について解説してくれています。
・金融市場および経済における資源の役割と投資機会をもたらす需要の見方
・株価が跳ね上がることにつながることが多いドリル結果の読み方
・どうしてウラニウムが強気相場でこのブームから恩恵をうける会社はどこか
・資源株や探鉱会社株におけるテクニカル分析
・投機的な鉱山株のポートフォリオ管理
・埋蔵資源のタイプと金・銀・プラチナ・ベースメタル・ウラニウムの等級
・カナダ株、オーストラリア株への投資方法
・投資をする前に採鉱会社の経営陣について知っておくべきこと
・一株あたりキャッシュフロー、一株あたり埋蔵資産現在価値、一株あたり簿価などのファンダメンタル分析
・他社資本を用いてリスクを減らしプロジェクトをすすめるプロスペクト・ジェネレーターの成長モデル
・なぜ60%以上の探鉱会社がTSXベンチャー市場を選ぶのか?そして、投資するために最低限しっておくべきこととは?
・ロイヤリティ会社の提供するアニュイティ型ビジネスモデルの優位性とそのビジネスモデルを採用する探鉱会社が大きな発見にもっとも近い立ち位置にいるのはなぜか?
・外国で操業する際の地政学的リスク
・鉱山が採掘を開始し、生産を維持するために必要なものとは?
・鉱山のデポジットを探し、その埋蔵量を計測するためのテクノロジー
・露天掘りと地下掘りの違いとそれぞれの特徴
・ワラントの使い方
・何倍ものリターンをもたらしうる会社の株式構成の見方とは?
・広報部門の株価への影響
・グリーンフィールド(未開発)・プロジェクトとブラウンフィールド(既開発)・プロジェクトの長短
・探鉱会社がジョイントベンチャーで大手と組む際のメリットとは?
・ETFを用いた市場の強さと資金の流れを測る方法
これは本書のおおまかな全体像いすぎない。だが、私は本書を読むことによって読者諸氏の投資がより効率を高めることになることを信じて疑わない。
この業界は人生を一変させかねない大きなリターンをもたらすセクターである。
資産を築くのは簡単ではない。しかしながら、綿密なリサーチをおこなえば、おこなう程、成功の確率は高まる。投資家はちゃんと自分で考え、わからないことがあれば企業に問い合わせ、リスクとリターンが見合わなければポジションを整理する心構えをもたなければならないのだ。
今ほど資源株に投資するのに絶好な機会はないだろう。学生にもどって市場を研究し、もたらされるチャンスを最大限活用してみてはいかがだろうか。
ケヴィン・コルコラン(Kevin Corcoran)www.JuniorMiningInvestor.com
一章 投機の準備はできてますか?
ラッセル・マクドゥーガル博士(Dr.Russell McDougal)
しびれるような利益を持ちかえる覚悟はおもちだろうか?
幾多ある投資の中でも、あまりにハイリスク・ハイリターンであるが故に、もっとも勇敢な投資家しか生き残れないこの世界へ踏み込む度胸はお持ちだろうか?
投機に参入し、退出する際に上手にやって自分に有利に運ぶことができるということを栖知っていただろうか?
投機の美学を習得してほしい!
もちろん、うまく投資することを学ぶことはできますよ。私が1993年の天然資源の探鉱セクターで成功したようにね。学びのカーブは険しく時に苦痛でもあります。そのときは参加したいとおもえる市場すら存在しない。いったい他のどこで簡単に投資資金を倍に増やすことができるのでしょう。投資額1ドルに対して、そのリターンが、5ドル、10ドル、20ドル、時に30ドルだなんて!もちろん投資したらそのままストレートに2倍になるわけがありません。リスクも高いのです。それでもここが投機家にとっての天国のような場所だということについてもっともっと言いたいのです。ウォーレン・バフェットが的確に言い表しているように、「ニッチの市場を選びなさい。ライバルの90%をしのぐほど研究しなさい、そうすれば財産を築けます」
われわれは今、世界的な資源不足の状況に直面しており、この状態の解消は当分、見込めません。中国、インド、ラテンアメリカ諸国の産業化は足元のこのトレンドの一要因にすぎません。市場の流れにそった投資ほど楽なものはありません。そして今ほど天然資源市場に好意的な時代もありません。一例として過去3~6年の間でもっとも株価が急進した資源探査株の銘柄を見てみましょう。
①アフリオル・リミテッド(AFO.TO)は2004年7月であれば一株0.29ドルで買えま
したが、2007年5月では8.72ドルまで上昇しています。これは南アフリカでのプラチナ
鉱の発見によるものです。30倍まで上昇しましたがまだまだ上昇余地はあります。
②アルティウス・ミネラル(ALS.TO)は2001年春は一株0.32ドルでしたが現在は13.53
ドルです。突出した経営陣と卓越した取引をまとめあげる能力によって40倍のリターン
です。もちろん、さらなる上昇余地がみこまれています。