ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

天理・竜王山(2013.01.06)

2013-01-07 08:42:25 | 山日記

今年も近所の人から入場券を頂いたので、幸ちゃんと3人で天理の「お節会」に行く。天理教本部神殿に供えられた鏡餅が鏡開きの後で切り分けられ雑煮にして振る舞われる行事で、全国からの信者の他に私たちのような信者以外の人もたくさん来ている。いくつも並ぶ大きなテント張りの会場の上に竜王山が覗いている。水菜の入った清まし雑煮のお餅をしっかりお腹に収めて、竜王山へ向かう。

長岳寺の駐車場に車を入れて歩き出したのは、11時15分になっていた。落ち葉に埋もれた階段道をゆっくりと登るうちに次第に汗ばんできる。ロープの張ってあるところで降りてくる人に出会う。

一時、雪でも舞いそうな暗い空だったが、中間点のお不動さんの石仏に着く頃には青空から陽射しが帰ってきた(11時55分)。ユニフォーム姿の野球少年が数人づつ一団になって元気に駆け下りてくる。小学低学年らしい子が先頭集団にいたが、大分差をつけられた最後の集団に大きい子供も混じっているのが面白い。長岳寺奥の院への分岐を過ぎ、最後の階段道の登りでは丸太に付着した氷が解け始めていた。最後の急坂を登って天理ダムからの林道に出て(12時25分)、田竜王社に手を合わせて舗装路を少し歩く。林道から再び山道に入り、途中で三か所ほど平坦な場所がある階段道を登ると南城跡の山頂にでる。

12時37分、山頂。初めて見るほどの人の多さで賑やかだった。某岳連の20人の他に大きな望遠鏡を据えた人、女性2人組、男女のペアそれに私たちで30人近く。今日もあまり展望は良くなく、金剛・葛城の山並みも生駒を背にした矢田丘陵も少し霞んでいる。東南側の日当たりの良い所で、コーヒーを飲んだ。登りで苦労したらしく、ここから降りるという人を一人残して、某岳連パーティが長谷寺の方へ降りていった。ベンチが空いたが、改めて景色を眺めているうちに汗が冷えて来て少し寒くなったので私たちも下山する(12時57分)。帰りは藤井竜王社から柳本古墳群への道を下る。すぐに岳連の男性に追いついて先に行かせて貰う。一本道だから道迷いは無いだろうが、かなり難渋しながら降りられている様子で少し心配だ。

林道から40分、急な階段道から岩交じりのゴロゴロ道になって古墳群に出た。この辺りには円墳、横穴墳を合わせて600基近くの古墳が確認されているというが、その数の多さには驚く。道沿いのこの消えかけた石仏の背後にも円墳が見えている。先ほど後ろから若いペアの声がしていたが、だんだん間遠くなった。ここからも歩きにくいゴロゴロ道をしばらく歩き、やがて左に沢を見るようになる。舗装路に変わり、なだらかな下り道が延々と続いた末に、堰堤を二つほど見て「山の辺の道」へ出た。

ここからは去年11月にも歩いた道である。緑に覆われた櫛山古墳手前の池畔では未だに赤い柿の実が鈴なりだった。古墳の上に竜王山が頭を出している。幸ちゃんとは久しぶりの山歩きだったが、竜王山は13年ぶり、前の「竜」の年に一緒に来て以来だったそうだ。エベレスト街道トレッキングの想い出話などしながら、ちょうど登り始めから3時間で駐車場に帰った。上り下りとも休憩なしで頂上滞在20分、やや気忙しかったが、お天気に恵まれて楽しい山行だった。