鏡海亭 Kagami-Tei  ネット小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

・画像生成AIのHolara、DALL-E3と合作しています。

・第58話「千古の商都とレマリアの道」(その5・完)更新! 2024/06/24

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第58)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

年末恒例(?)ネタバレ大会

連載小説『アルフェリオン』、いま、本家サイトの方ではようやく地味展開を脱して燃え燃えの怒濤の展開になってきております(現在、第40話終了)。これに対し、ブログ再掲版の方ではもうすぐ第30話に入ろうとしているところですが、こちらもご期待ください。30話台に入ってから、この物語は、がぜん面白くなります(^_^)。

ということで、本年は、かねてよりの鏡海庵および、今年から立ち上げられたブログ鏡海亭(+週刊コラ友?)の読者の皆様に、大変お世話になりました。一年のご愛顧への感謝を込めて、今回は年末「出血大サービス」(古語)です!

いや、かえって迷惑だという方もおられるかもしれませんが――なにぶんにも、作者の私自身がネタバレ好きな性格なものでお許しください。以下、『アルフェリオン』の今後の第50話までの仮のサブタイトル(仮)と各話の解説を特別公開です。その、年末恒例のネタバレ御免のお祭りは「鏡海庵」の昔からの伝統です…ブログの読者様も何とぞご海容を。

ただし、ネタバレと言っても、以下はあくまで予定です。シナリオはできているにせよ、実際に原稿を書いてみると、予定通りに各話分の話に収まらなかったり、予定外のエピソードが加わったりもしますので…。これまでの実績から考えると、以下の各話の展開を終えるのは、実際には第60話くらいまでずれ込んでしまいそうですが(汗)。

 第41話 封印の姉妹
 第42話 届かない言葉
 第43話 オメガの心音
 第44話 逆同調(バーサーカー)
 第45話 ブレニエル・パス
 第46話 天弓、闇を撃て!
 第47話 レンゲイルの壁
 第48話 鏡のシェフィーア
 第49話 舞い降りた騎士
 第50話 黒いアルフェリオン

以下、ネタバレ要注意です。しかも今回は、かなり過激な、年に一度の強烈なネタバレ大会です(作者がそれをするかという説もありますが^^;)。例によって、ネタバレをご覧になりたくない読者様に配慮して、白い背景に白い文字で書いてあります。記事を読みたい方は、以下の部分をマウスでドラッグしてください。テキスト表示が反転し、読むことができます(^^;)。
かなり具体的なネタバレが含まれますので、バレが嫌いな方は、ご覧にならない方が賢明です。あるいは「薄目」(^^;)で眺めてみて、都合の悪そうな箇所はお読みにならないでください。

○ 第42話 届かない言葉

ルキアンとカセリナの運命の再会です。運命といっても、不運ですが…。この二人、一応の主人公とヒロインのはずなんですけど、初めて出会ったとき以降、どんどん関係が険悪になってきています。両人には悪意はなく、本当に「運命のいたずら」とでもいうべき不条理なすれ違いなのですが…。

この回以降、ルキアンは、カセリナにいわゆる「フルボッコ」にされてしまいます。「あなたみたいな弱いエクターにパリスが負けるなんて、どんな卑怯な手を使ったの?」とか言われそうですね。ルッキー、可愛そう。しかも敏捷性を誇るカセリナのイーヴァに対し、現在のルキアンは、リューヌが消耗中のために、高機動形態のゼフィロス・モードに変形できないんですよね。これは厳しい。しかし、カセリナに敗北するかというと…。

○ 第43話 オメガの心音

本当は「オメガの鼓動」というタイトルにしたかったのですが、どこかで聞いたことがあると思えば、Zガンダムの「ゼータの鼓動」という回のサブタイトルにそっくりですよね(笑)。そこで「心音」に変えました。「~の鼓動」より格好悪いですが。

このパルサス・オメガに関しては、いかにもありがちな(ひねりのない?^^;)ラスボス的メカ設定ゆえか、以前から諸々の作品と類似してしまい、本当に苦難続きです(汗)。同じくガンダムシリーズで言えば、「α・アポリオン」と「パルサス・Ω」というのは(元ネタは新訳聖書のヨハネの黙示録ですが)、これはこれでターンAとターンXの関係にそっくりなんです。ターンAガンダムよりも一年早くネット上に連載開始しているのですが、そこは知名度のないアマチュアの哀しさ、この問題があって、実はパルサス・オメガの設定を当時大幅に変更しました。パルサス・オメガは、本来はアルフェリオン(アルファ・アポリオン)の兄弟機だったんですよね。それが、ブログの方では次回(第30話)で明らかになるように、オメガはアルマ・ヴィオではなくアルマ・マキーナ(要するにロボット)であると変更されたんです。おまけに、アルフェリオンとは似ても似つかぬバケモノに姿も変わりました(結果的には、むしろこれが当たりで、怪我の功名だったと思っているのですが ^^;)。具体的な点で「似てる」とか「かぶっている」と言われるのは、いかに私がガンダム信者でガンダムシリーズをリスペクトしていると言っても、やっぱり書き手としては気持ちよくはないもので…。

そうそう、実は謎であるはずのパルサス・オメガの「姿」に関しては、何年も前に、すでにこれまでの本家の連載分の話の中にヒントが出ているんですよ(^^;)。ブログ版の方にもすでに掲載済みの回に出ています。過去のお話のうち、意味不明な予言めいた箇所を読み返してみてください。漢字二文字です(あ、言っちゃった!)。

ともかく「心音」が発せられたということは、結局のところ、イリスやチエルの願いも空しく、パルサス・オメガの封印は解かれてしまうということなんでしょうか…??

○ 第44話 逆同調(バーサーカー)

「逆」というからには、正常な「同調」もあるはずです。え、何の同調か? 実はアルマ・ヴィオの操り方には、大別して二つの方法があるんです。エクターの意思とは別に、アルマ・ヴィオが自らの意思を持っているということは、すでにご存じだと思います。

で、ひとつの方法は、アルマ・ヴィオをエクターがうまく乗りこなし(制御し)、アルマ・ヴィオの意思を自らの意思に従わせるというかたちです。これが普通の「同調」です。ただ、アルマ・ヴィオが言うことを聞かない場合もあるというのは、以前に本編の中でも出てきましたね(メイがアルフェリオンに試乗したとき)。大半のエクターは、この通常の同調(「正同調」)のかたちでアルマ・ヴィオを操っています。

もうひとつの方法が「逆同調」です。これは、エクターがアルマ・ヴイオを操るのではなく、エクターの方がアルマ・ヴィオの意思にに自らを順応させてゆくということなんです。分かりやすくいえば、要するにアルマ・ヴィオを本能のままに暴れ回らせるということです(^^;)。以前にルキアンが、シャノンの家を襲ったならず者たちと戦ったとき、アルフェリオンが「暴走」状態になっていたように見えました。あれは一種の「逆同調」です。

逆同調は、旧世界の時代には「バーサーカー・モード」と呼ばれていた、という解説も後々本編にでてきます。それをルキアンがやってしまう、やらかしてしまうというお話が第44話です。

逆同調は誰にでもできるわけではなく、特に共感レベルの高いエクターでなければ使いこなせません。ルキアンは「逆同調」という概念すら知らぬまま、戦いの中で追い詰められたとき、それを偶然にやってしまうわけです。ある意味で天才かも…。逆同調によって本性を解き放たれて凶暴化したアルフェリオンは(元々の設定的に、かつて天上界を滅ぼすために作られた凶悪なアルマ・ヴィオですから)、従来とは比較にならない強さを発揮します。ただ、そのとき、ルキアンは誰と戦っているのでしょう? そう、ヒロインを主人公が完膚無きまでに…(なんという救いようのない物語)。そこで色々なキャラがルキアンを止めようとするのですが、現時点での事実上のヒロインポジションのキャラが誰か、決まってしまうような皮肉な瞬間です(意味深)。

ちなみに「逆同調」の得意なエクターの代表は、実はカリオスなんです。すでに書いたかもしれませんが――たしかにそこそこ強いカリオスではあれ、彼がレーイやクレヴィスよりも上の「ギルド最強」の繰士だというのは、どうも実感がわかないという読者様も少なくなかったと思います。そう、カリオスは逆同調してこそ、本領を発揮するのです。彼の愛機であるキマイロスが「並外れて獰猛」という性格設定であるのも、実は逆同調で「暴走」させるときのためなのです。根が穏和なアルマ・ヴィオ(笑)に逆同調して暴走させたところで、たいした意味はないでしょう。

ただ、それでもカリオスが安易に逆同調しないのは、やっぱり「暴走」の結果が怖いからです。逆同調したアルマ・ヴィオは、ほとんど敵味方の見境がつきません。逆同調する前に、「とにかく目の前の敵をすべて殲滅しろ」とか「この場所から何人たりとも入らせるな」といった大まかな命令を事前にアルマ・ヴィオに与えておくことしかできません。

でも、イリュシオーネの世界に、自分の意思を明確に保ったままで逆同調できるエクターが一人だけいるんです。それがあの人…。ルキアンの成長にとって大事な人です。

○ 第45話 ブレニエル・パス

ブレニエル・パスと言えば、ガノリス王国とアディーエ公国の国境、峻険な岩山を越える峠道です。本家サイトの方ですでに明らかになっているように、もうすぐ、そこを帝国軍の輸送部隊が通ります。その荷の中には、新型のアルマ・ヴィオ、「パ・シヴァー」が隠してあるのでしたね(^^;)。

帝国軍の上層部にはどうも敵に内通している者がいるらしく、パ・シヴァーの件も(旧)ガノリス連合軍に、つまり現在のガノリスのレジスタンスに漏れてしまっている可能性があります。おそらくレジスタンスはパ・シヴァーの強奪をはかると予想されます(何とベタな、しかし燃える展開!)。例の「ゼーレム・プロジェクト」に関わっている帝国軍の新造艦アプゾルスは、パ・シヴァー奪取を阻止すべくレジスタンスと戦うでしょう。噂の帝国軍の問題児、ライ・ド・ランツェロー(本家の方では、すでに人気投票に3ポイント入っていました。感謝です ^^;)も、この戦いに関わります。

対するレジスタンスには、ガノリスにその人ありと言われたロスクルス隊長がいます。おまけに、謎の組織「鍵の守人」や、火のパラディーヴァ・マスターことグレイルも、レジスタンスに協力します。戦いの行方は…。

「パ・シヴァー」というネーミングは、実はアーサー王物語のパーシヴァルからきているんです。以前に「週刊コーラサワーの友」でも少し書いたように、私はアーサー王伝説に出てくるキャラの中で、パーシヴァルが非常に好きです。そしてランスロットは、正直、ファンには申し訳ないですが苦手です(・A・)。アンチ・ランスロットのメッセージは、実は、この物語にはず~っと昔から入っているんです。気づいていましたか? エレイン・コーサイスというキャラ(マクスロウ閣下の副官の妙に地味な女性 ^-^;)のネーミングも、実はランスロットに捨てられた可愛そうなお姫様のエレインに由来します。何かの物語の中で日陰の花に終わったキャラを、新たに密かにパロって一花咲かせてあげたい…というのは、『アルフェリオン』の中によく出てくる手法です。ということは、エレインも超覚醒するんでしょうか。妙に「地味」あるいは「平凡」だということを不自然に強調されているキャラに限って後で劇的に成長する、というのがこの物語の基本です(笑)。

そういえば、エレインの乗っているアルマ・ヴィオは普通ではありません。覚えていますか? 彼女はアートル・メラン(黒の貴公子ミシュアスの乗っている機体)を与えられており、しかも彼女のアートル・メランだけが、なぜか赤い色なんですよね。そう、アルフェリオンという物語では、些細な脇役に至るまで、こういう隠し覚醒可能性の設定が密かに忍び込んでいることがあるのです…。脇役万歳!な小説です(^^;)。

ランスロット――カンの良い方ならもうお分かりのように、ライ・ド・「ランツェロー」というのは、ランスロットのもじりです。ランスロット(Lancelot)、フランス語風に読めば「ランスロ」ですね。そして、さらにもっと濃いラテン系言語風味に「-ce-」の部分を「ツェ」と読み替えると「ランツェロ」になるんです。

アーサー王物語の中で、あの最強のランスロットと唯一渡り合えそうな円卓の騎士と言えば、パーシヴァルだけだと思うんですよ(パーシヴァルは地味に強い)。そして、これまた「週刊コラ友」で書いたように、ランスロットは聖杯を手にできなかったですが、パーシヴァルにはそれができました。……という話を聞くにつけ、ランツェローのルガ・ブロアは、結局はレジスタンスに奪取されたパ・シヴァーに敗れるんでしょうか? ただ、ひとつ言っておきますと、ランツェローに勝てそうなロスクルス隊長は、実はパ・シヴァーには乗らないのです(!)。彼の部下が乗ります。ただ、実はパ・シヴァーは結果的に「呪われた機体」みたいなもので、この機体の繰士は何度か変わります。変わるということは、はっきり言えば、パイロットが死ぬということです。ということは、これに乗った時点で死亡フラグ…(!?)。この点はパーシヴァルとは何の関係もないですが。

いや、肝心のグレイルとフラメアがへらへらしているので、コミカルな印象もありますが…実はガノリス方面でのレジスタンスの戦いには救いがないんです。いつも惜しいところで敗れ続け、やっと勝ったかと思えば勝利感の無い悲惨な戦い。この後味の悪さ、「なんで帝国軍死んでしまうん?」という読者様の疑問が、結局は人間同士の争いの連鎖の背後にいる「あの存在]や「御使い(時の司)」に対する怒りに変わってゆくと思うのですが(その点がなければ、この作品はSFでOK。ファンタジーである必然性はない)。

○ 第46話 天弓、闇を撃て!

ふふふのふ(^^;)。このタイトル、意味深です。天「弓」といえば、もう、誰かと結びつきそうです。『アルフェリオン』の中で、弓と関連の深いキャラと言えば、たしかにパラス騎士団のエルシャルトにも何となく弓が得意っぽいイメージがあります(RPGでいうところの吟遊詩人のクラスだから?)。しかし、弓と言えばあの人でしょう。自分が階段から豪快に落っこちても、大切な眼鏡が割れても、まず最初に自分の弓を心配したという、あの人。そう、リーン・ルー・エルウェンです。

オーリウムの王宮に渦巻く陰謀。すでにご推測の通り、もうすぐメリギオス大師が完全に権力を掌握してしまいます。対立していた東館の人々――内大臣派のキャラは、粛正される運命にあるかもしれません。しかも内大臣派を守る頼みの綱であるヨシュアンに対しても、この最大の障害を真っ先に除去しようと、ファルマスが敢えて大胆な賭けに出ました。

今やリーンやルヴィーナは、政争に巻き込まれて、実はかなり危ない状況なのです。しかも、よせばいいのに、彼女たちはメリギオス大師やパラス騎士団の企みを知ってしまいます。ピンチです…。設定的にルヴィーナはシャリオさんの妹分ですから、彼女を頼って逃げ延びようとするでしょう。しかしファルマス様たちが、それを見逃すはずは…。

リーンとルヴィーナのコンビというのも、何気に面白い組み合わせなのですが。逃げ切れるのでしょうか。これはもう――『アルフェリオン』という物語のお約束からすれば、リーンが超覚醒(^o^;)するしかありません。しかもリーン、この物語的には、いかにも超覚醒しそうな設定でこれまできています。女性版ルキアン(笑)といってもいいキャラです。

いや、リーンは、これからカセリナやエルヴィンを脅かすほどに成長しますよ…。


○ 続きの第47話~50話のネタバレ、もとい、先行特別情報は(要らないという声もありそうですが)、年明け後の新春特番あるいは(可能であれば)今晩・大晦日のスペシャル企画ということになりそうです。

今晩にも更新するかもしれませんが、念のため現時点で――このブログをご覧になっている皆様すべてに、幸せな新年が訪れますよう、心からお祈り申し上げております。私たちは、互いの素性も知らないどころか顔すら知らないですが、それでもこの広い(広くて狭い?)ネット上で出会えたことを幸運に思っています。来年も、ぼちぼち、自分らしく、たとえ地味でも一歩一歩をこの世界の歴史に刻んでいきましょう。

大切な読者様へ

鏡海
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