TRIVIAL JUNK Blog

ダラダラコスプレイヤー”克晴”の、コスと映画とその他諸々。

ブラッド・ダイヤモンド

2007-04-22 23:57:53 | 映画
レオ様のお洒落アクションと思って観に行くとタイヘンなことに。
<公式サイト>


というわけで、想像以上に骨太な映画でした。
開始5分でいきなり凄まじい戦闘描写。平和な漁村に突如ゲリラが押し入って銃器片手に大虐殺、逃走者銃殺、生き残りの右腕切断、体力のありそうな者は拉致してダイヤ探しの奴隷にと、平和ボケの頭を覚醒させるに充分な壮絶な光景が飛び出します。

のっけからこんなシーンがあることから分かるように、本作は「紛争ダイヤ」を通して、アフリカの血生臭い現状を真正面から描きます。
先進国でのダイヤ消費が、一般市民まで巻き込む内戦を引き起こし、百万単位の難民を発生させ、少年たちが兵士として洗脳される…
それぞれの描写が巧く、ドキュメンタリー映像100本分の威力です。戦慄しました。

個人的な印象ですが、この映画の真のテーマは紛争ダイヤそのものじゃなくて、もっと広い意味での「資源搾取」(本編でも言及されていた象牙や石油等)なんじゃないかなと。
先進国による資源搾取が発展途上国を蝕んでいる、世界は負のスパイラルで繋がっている、というのが本当に気付くべきポイントであって、ダイヤばかりに目が行ってしまうとそれを見失いそうな気がします。


…などと書くと超社会派の重苦しい作品に見えますが、ストーリー構成は冒険モノの要素が強いので、必要以上に構えることはなし。話を追うだけで楽しめますし、それで本作の問題提起は充分読み取れるでしょう。
「娯楽性」と「社会派要素」を見事に両立させた良作です。

「それでもボクはやってない」にしてもそうでしたが、娯楽作だからこそ訴えることが出来るモノってありますね。映画という表現媒体が持つパワーを再認識させられました。

役者陣も好演。民族性の高い数々の音楽もお気に入り。強くオススメしたい作品です。


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