10月6日から8日まで第44回日本肩関節学会&第14回肩の運動機能研究会にスタッフと一緒に参加してきました。アメリカ、オーストラリア、スェーデン、韓国の著名な先生方も演題発表をされ非常に勉強になりました。
肩・肘関節に関する様々な演題の中でランチョンセミナーで講演された ”こん整形外科クリニック院長、近 良明先生” が発表された『医師・理学療法士・トレーナーの連携によるThrowing Athletesの復帰サポート』が勉強になり印象に残った演題でした。医師・理学療法士・トレーナーの各分野が共通の言語、理論を共有することで連携を深め、選手の復帰をサポートしている内容を具体的に分かりやすく説明してくださいました。学会中に近先生と話す機会があり、『スポーツ指導者、医療機関、トレーナー・理学療法士』が三位一体になって選手をサポートしていくためには、今後我々はどこへ何を発信していくべきかについても話し合いました
また一番最後のコンバインドセクション『投球肩&投球肘障害』では、ロサンゼルス・ドジャーズのチームドクターNeal ElAttrache、韓国の著名なスポーツドクターJin-Young Park、アメリカ、日本の著名な理学療法士の先生方による発表、その後のパネルディスカッションでは活発な質問、ためになる回答が得られました。
私も、Dr.Neal AlAttracheにアメリカで5年ぐらい前から行われている、肘関節内側側副靭帯の”Internal Brace”を使用した縫合術について質問しました。この手術は昨年、元セントルイス・カージナルスのリリーフ投手Seth Manessがメジャーリーグ(MLB)で初めてこの手術を受け、今年の5月(復帰まで9ヶ月)MLBに復帰を果たしました。Dr.Nealは、部分断裂に対してInternal Braceを使用することは、従来の移植腱を使用した再建術(復帰まで12~18ヶ月)に比べ、約半分の6~9ヶ月で復帰できるという利点はあるが、ユース期の選手にはまず保存療法で靭帯の修復を見ることが大切と言って言いました。MLB選手の場合、部分断裂を手術によって修復するか、保存療法で行くかは症状だけではなく球団と交わした契約内容・期間によって複雑な問題が絡んでくると言われていました。
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