1990年に公開されたイタリア映画 『みんな元気(Stanno tutti bene)』 を
ロバート・デ・ニーロさん主演でリメイクした 新作となる映画 『みんな元気』の紹介です。
定年を過ぎ妻にも先立たれたフランク(ロバート・デ・ニーロ)は、
成人した子供たちが実家での集まりをキャンセルしたことから、
一人ひとりと向き合うために病気の身体でありながらアメリカ大陸横断の旅に出ます。
彼の突然の訪問で、完璧とは程遠い人生を送る子供たちの姿を浮き彫りにしています。
お互いに心配をかけまいと気遣うあまり、いつの間にか心まで疎遠になってしまった父と子供たち・・・。
親は子供のためを想い育て、子供は親の喜ぶ顔を見たくて
悲しむことが言えずに嘘をついてしまう。
大なり小なり、親というものは子供に期待をしてしまうのだと思う。
でも、現実には子供には子供の世界があり、それは親の描いたものとは
かなりのギャップがありそうだ。
子供には親を失望させたくないと言う親に対する思いやり、
期待に応えることのできなかったことに対しての後ろめたさが生じる。
ひとりひとりと向き合っているうちに、母親には何でも話していた子供たちが
父親には話してくれない・・・
そんな親子関係になった原因は自分だと気付いていく。
物理的にも気持ちの上でも距離が生まれバラバラになった家族が、
ひとつになるまでの道のりを心温まる演技で魅せる感涙の物語です。
日本ではDVDスルー作品のようです。
総論として、「みんな元気”Everybody's Fine”であれば、それでよし!十分だ。」
と言う事なのでしょう。
ロバート・デ・ニーロさんの演技の素晴らしさを感じるDVDでした。
改めて 子供に対する自分、親に対する自分の態度を考えさせられました。