猫の瞳で雨は踊る

どこかでいつも

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胸に手を

2016-12-20 05:53:17 | 気ままなキーボード
審判は胸に手を入れて
何かを取り出そうとしていた
何かが現れそうだ
皆は期待して見守った

鳩かな
名刺かな
良心かな

誰かが近づいて
耳元でささやいた
彼にしか聞こえない声

手は滑り落ちる
皆の期待は
ゆっくりと萎んでいった

審判の胸の中には
何があったのだろう
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骨を折る

2016-12-20 00:34:30 | 気ままなキーボード
久しぶりに骨を折った
何かの喩えではない
自ら好んで折ったのでもない

全く折ったことがないと
言う人もいるが
私は同じところがよく折れる

骨を折ると日常が少し変わる
よく通院する
包帯を巻く
フリック入力をする
ノートを開く
ペンを握る

走り出すまで時間がかかる

「左手でよかったね」
と誰かが言う
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2016-04-01 05:48:40 | 気ままなキーボード
落ち葉は風に舞いながら踊り始めた。ボランティアがほうきを手にかき集めているのは、人々が歩きながら落としていった肩だった。ここは失恋スクランブル。ある人のことを思い浮かべながら、僕は自分の肩を持った。

スピーカーからは aiko
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バトン

2016-03-29 05:13:24 | 気ままなキーボード
砂の上に突き刺したバトンは、風が吹いても倒れない。雨が降ればより強くかたまった。カブトムシが嗅ぎつけて上を目指した。「いいんだ。きみにあげるよ」もうおしまいだ。明日からは新しい僕になる。
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クリスマス

2015-12-18 07:30:59 | 短歌/折句/あいうえお作文
繰り返す
リッツはあまり
好きじゃない
まだ言わせるか
好きじゃないんだ
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難しい人

2015-10-09 05:35:20 | 短歌/折句/あいうえお作文
本気レスをつければ軽くかわされる君の「何かいいことないかな」
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忍者にシャワー

2015-10-01 02:55:01 | ショートピース
自分を消せない忍者が背伸びして雨雲を消そうと術を使った。雲の流れは変わったが術のためかは不確かだった。黒の群が頭にやってきて容赦のない糞を見舞った。「自分も消せないくせに!」日曜を行楽日和にする術は今日も失敗だった。しばらくすると雨のシャワーが忍者の頭を撫で始めた。
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ねえ

2015-09-10 02:16:10 | ショートピース
ねえと呼べば彼女だけが振り向く。いつの間にか彼女の代名詞となり、皆は親しみを込めてねえと呼んだ。本当の名が戻ってきた後も、本当の名で彼女を呼ぶ人は稀だった。少女の面影が消えた後も、尊敬を込め「ねえさん」と呼ばれた。
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映画監督

2015-09-08 05:07:38 | ショートピース
ご飯を食べていると明かりを消した。「映画館」少年は言った。おかしな形で記憶に残ったらしい。お菓子を食べていると明かり消した。少年はよく怒られた。ロマンチックな演出が、日常の生活には差し障りを生むからだ。いたずらを卒業した少年は映画監督になった。本当の明かりを見せるために。
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通信も通話も抑え蝉が鳴く

2015-08-13 10:13:59 | 短歌/折句/あいうえお作文
電熱を超えて広がる放題な網が月日に呪いをかける
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