It's allen

お気に入りの映画監督や、旧作映画の感想などを語ってます。

愛の神・エロス

2005年12月29日 | 旧作映画の感想【ア行】
「エロスの純愛~若き仕立て屋の恋」

監督:ウォン・カーウァイ

【 物 語 】
1963年の香港。有名な高級娼婦ホアのもとへ仮縫いにやって来た新米の仕立屋チャン。
緊張するチャンに対し、ホアは立派な仕立屋になるためのある心得を教え込む…。

【 感 想 】
今回とられた作品の中では、カーウァイの「若き仕立て屋の恋」が一番良かったですね。
もう隅々までウォン・カーウァイ。雰囲気は「花様年華」や「2046」のようで
今にもトニー・レオンやマギー・チャンが出てきそうな感じでした。
いつもの事だけれど映像も文句のつけようがないくらい美しく素晴らしかった。
「花様年華」でマギー・チャンが着用したチャイナドレスも綺麗でしたが、コン・リーも負けてないですね。さすがはコン・リー。
時間は40分ちょっとですが、全く退屈することなく見られます。北京語も心地よく聞けます。
そして主演したコン・リー、そしてチャン・チェンが素晴らしかった。
「2046」では、ほとんど顔を拝めなかったチャン・チェンでしたが今回の作品では、男前をじっくり見られて満足。
「ブエノスアイレス」を見て以来、応援している俳優でもあります。
コン・リーはさすがの存在感。『私は女優よ!』っていうオーラが出てました。
ウォン・カーウァイは、よくこの二人を選んだなと思いますね。
トニー・レオンとマギー・チャンでは、なんか違う感じだし。このカーウァイの作品を見るだけでも価値があると思います。

CAST コン・リー/チャン・チェン


「エロスの悪戯~ペンローズの悩み」

監督:スティーブン・ソダーバーグ

【 物 語 】
1955年のニューヨーク。広告クリエイターのペンローズは一人の美女が登場する
奇妙な夢に悩まされ、精神分析医パールのもとを訪ねるが…。

【 感 想 】
カーウァイの作品が素晴らしかったのに、ソダーバーグの作品は意味が分からなかった。
映像はソダーバーグらしかったですが。相変わらず青が好きみたいですね。
はっきり言ってエロスって感じの作品ではなかったな~。「セックスと嘘とビデオテープ」
というソダーバーグのデビュー作品があるけれど、この映画のほうが「エロス」というテーマにあってたような。
精神分析医の元を訪ねるペンローズの役はロバート・ダウニーJrでした。
悩みがあるなら精神分析医ではなくアリーに逢いに行けば?と言いたくなった(笑)
最近は映画の方よりも、「アリーmyラブ」のイメージが強くなっちゃいましたね。ロバード・ダウニーJrは
もう一人、この精神分析医も何がしたいのか良く分からず残念でした。動きは面白かったけど(笑)
最近は「オーシャンズ11」や「12」など、軽い感じの映画を撮ってたソダーバーグですが
久しぶりに良くも悪くもソダーバーグらしい映画を見たな~と思います。

CAST ロバート・ダウニーJr/アラン・アーロン

ミケランジェロ・アントニオーニ監督作「エロスの誘惑~危険な道筋」は見てません。あしからず。

恋する惑星

2005年11月30日 | 旧作映画の感想【カ行】

監督・ウォン・カーウァイ

【 物 語 】
麻薬取引にかかわる金髪の女ディーラーと、恋人にふられ落ち込み気味の刑事モウとの不思議な出会い。
そして、モウが立ち寄る小食店の新入り店員フェイと、スチュワーデスの恋人にふられる警官との出会いとすれ違いという
平行線をたどる二組の関係を軸にして展開する不思議なラブストーリー。

【 感 想 】
ホントに香港が作り出す映画には驚かされてばかり。ジャッキー・チェンの「酔拳」「プロジェクトA」「ポリス・ストーリー」
ツイ・ハーク&リー・リンチェイの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」。ジョン・ウー&チョウ・ユンファの「男たちの挽歌」など。
でもこれらの映画は全てアクション映画。そんな香港映画といえばアクションというイメージを覆したのが「恋する惑星」
なんとラブストーリー。今は全く違和感ありませんが、この作品を見る前までは『え~香港映画でラブストーリー?』
というくらいにしか思ってなくて「男たちの挽歌」にハマったついでに見てみたら、もうすっかり虜になってました。

今までは香港の街になんて全く興味がなかったのに、見終わった後は香港が放つ独特の熱気が魅力的に見えてきました。
この作品を見て香港に実際に旅行に行った人も、たくさんいるでしょうね。あのエレベーター、一度乗ってみたいもんです。
フェイ・ウォンやトニー・レオンが話している広東語も、とても心地よかった。本気で広東語を習おうかとも思ったくらい(笑)
ウォン・カーウァイは音楽のセンスも抜群です。しつこいくらいに大音量でかかりまくるパパス&ママスの名曲「California Dreamin’」
そしてフェイ・ウォンが歌う「夢中人」。この2つの名曲が、不思議な恋物語に華を添えてます。

ウォン・カーウァイの右腕、クリストファー・ドイルの映像美も必見。
手持ちカメラで自由自在に動き回り印象的なシーンをたくさん作り出しました。
金城武やトニー・レオン、フェイ・ウォンが演じるキャラクターも、とっても魅力的。賞味期限切れ間近のパイナップル缶を食べまくる金城武。
ボロボロになった雑巾やシャツに話しかけるトニー・レオン。警官の家に勝手に上がりこんで模様替えをしちゃうフェイ・ウォン

こんな色々な要素が絡み合い、香港映画の歴史を塗り替える最高のラブストーリーに仕上がりました。
「恋する惑星」にハマった方は同じ年に公開されたピーター・チャン監督の「君さえいれば金枝玉葉」もオススメです。
フェイ・ウォンに負けないくらい、アニタ・ユンが好演してますよ。

CAST トニー・レオン/フェイ・ウォン/金城武/ブリジット・リン/チャウ・カーリン

ライフ・アクアティック

2005年09月25日 | 旧作映画の感想【ラ行】

監督:ウェス・アンダーソン

【 物 語 】
海洋冒険家として世界的名声を得てきたスティーブ・ズィスー。
彼とその仲間たち“チーム・ズィスー”は、航海の最中
幻の怪魚“ジャガー・ザメ”に出くわしチームの長老・エステバンがその餌食となってしまう。
だが、その冒険を記録した新作映画は散々な酷評を受け、次回作の契約も打ち切りに。
さらには愛妻のエレノアも別の男の元に去ってしまうのだった。
落ち目となったズィスーの前に「たぶん、アナタの息子です」という若者が現れる。
ズィスーは彼をチームの一員に迎えると、“ジャガー・ザメ”を追って最後の冒険に繰り出すが…。

【 感 想 】
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のウェス・アンダーソン監督の最新作。
一言面白い!僕は、この監督の独特のゆる~い間が好きです。
エステバンの敵をとるための冒険なのに、横道にそれまくって
仲間を救うために突如として始まってしまう海賊との銃撃戦も笑えます。
ビル・マーレイが撃ちまくってるんですが、なかなか様になってます。

「ロイヤル~」の時もそうでしたが、キャストが超豪華!とにかく変な奴ばかり。
ツボにはまれば楽しめると思います。ビル・マーレイ、上手いな~。監督のゆる~い雰囲気にぴったり合ってる。
オスカーを獲ったばかりのケイト・ブランシェットも、さすがの演技力。ウィレム・デフォー、浮いてるな~。
いい意味で。オーウェン・ウィルソンも、カッコよかった。これからの活躍が楽しみって所ですかね。

海の中も、とってもカラフル。ありえないくらいのハデハデな魚たちがたくさん出てきます。
「ナイトメアー・ビフォアー・クリスマス」のヘンリー・セリックがアニメーションを担当してるんですね。納得。
スティーブの敵であるジャガーザメが出てくるラストには、ほろっとさせられます。とっても美しい感動的なシーンです。
ベラフォンテ号の断面セットで、その中をビル・マーレイとオーウェン・ウィルソンが口げんかしながら歩き回るシーンも見ものです。

この映画のDVDって2枚組みなんですね。買おうかな~。

CAST ビル・マーレイ/オーウェン・ウィルソン/ケイト・ブランシェット/アンジェリカ・ヒューストン
     ウィレム・デフォー/ジェフ・ゴールドブラム

ザ・ファン

2005年08月07日 | 旧作映画の感想【サ行】
監督:トニー・スコット

【 物 語 】
ナイフのセールスマン、ギルは地元サンフランシスコ・ジャイアンツの大ファン。
開幕戦に別れた妻の息子と見に行くが、商談の予定が入っていた。
息子を置き去りにしたまま、商談にいくが間に合わず、仕事はクビ、さらに裁判所命令で息子に近づけなくなる。
野球応援が唯一の生きがいとなったギルは、大物スラッガー、ボビーにのめり込んでいく・・・。

【 感 想 】
トニー・スコット監督の映画の中で一番好きな作品です。ただ単に僕が野球が好きだけなのかもしれませんが。
ボビー・レイバーンを演じたのがウェズリー・スナイプス。
サンフランシスコ・ジャイアンツのユニフォームがこれほど似合う俳優は他にいないでしょう。
かっこよすぎ。打点王という所も渋いですね。奪三振王でもホームラン王でもない、打点王。

さすが野球大国アメリカ。

いよいよシーズン開幕。オープニングのデ・ニーロの顔が最高です。
ジャイアンツグッズで埋め尽くした車が、なんかかわいいです(笑)。
ジャイアンツ時計って(笑)なんてったって5年連続打点王という強打者を獲得したんですよ!
期待するなというほうが無理です。分かるな~、この気持ち。シーズン開幕が待ちきれないんですよね。
三日前くらいからドキドキしっぱなし。しかも、開幕試合で満塁ホームランなんて打たれた日にゃ
あんた!たまりませんよ。これから夢のようなシーズンが始まるんだと
誰もが思ったでしょうね。まさかあんな事になるとは・・・。

デ・ニーロの行動は常軌を逸しまくってます。
こういう役を演じさせたら右に出るものはいないですね。
少しずつ変貌を遂げていくデ・ニーロの演技に注目。相変わらず怖いです。
でも悪いのはデ・ニーロ演じるギルだけじゃなく、ボビー・レイバーンも悪いといえば悪い。
ファンなんてどうでもいいと言われれば、そりゃ怒るよ。
ファンあってのプロスポーツですから。プロの皆さん、ファンは大切にしましょう!

ベニチオ・デル・トロにも注目ですよ。ユニフォームもなかなか似合ってます。
ウェズリーと背番号11番を巡って対立するのですが背番号というのは選手にとって
とても大切なものですからね。もちろんファンにとっても。僕ならおとなしく33番をつけるかな。33番もいい番号だし。

ラストの雨のシーンは緊迫感たっぷり。さすがはトニー・スコットです。
野球が好きな人も嫌いな人も必見のサイコ・サスペンスです。
テクニカル・アドバイザーとしてカル・リプケン・Jr、また、ジョン・クラックほか大リーガーが多数出演しています。

CAST
ロバート・デ・ニーロ/ウェズリー・スナイプス/エレン・バーキン/ジョン・レグイザモ/ベニチオ・デル・トロなど。

危険な情事

2005年06月11日 | 旧作映画の感想【カ行】
監督:エイドリアン・ライン

【 物 語 】
ダン・ギャラガーがアレックス・フォレストにはじめて会ったのは出版記念パーティの席だった。
ダンは有能な弁護士で、美しい妻ベスと6歳になる娘エレンに恵まれた幸せな家庭生活を送っている。
アレックスはダンが顧問をしている出版社の編集員だった。パーティの翌日の土曜日。ダンは出版社の会議に出席し
妻と娘は郊外に住む実家に泊まりにいった。会議にはアレックスも出席しており、その夜、2人はどちらともなく誘いあった。
彼女のセックスは積極的で情熱的だった。翌朝、自宅に戻ったダンにアレックスから電話がかかってきた。
一夜の楽しみのつもりだったダンだが断りきれず、またアレックスのアパートに出かけた。
セックスの後、ダンが帰ろうとすると、突然、アレックスがダンを激しくののしり、手首を切った。ウィークエンドの情事が悪夢へと変わっていく…。

【 感 想 】
噂は聞いてたけど、その通りのすごい映画でした。しっかし男ってアホやね。ああいう事になってしまったのは全てダンのせいですよね。
アレックスの台詞で、「家族が大事なら、なぜ私と関係を持ったの?」という台詞がありますが、まさしくその通り。
ダンの行動は、男の僕が見ていても笑えます。執拗に迫るアレックスも悪いけど、元はといえば奥さんのいない間に…。なんて
いけないことを考えてしまったダンが一番悪い!少し前に、日本でストーカーのドラマが流行りましたが、「危険な情事」を参考にしたな~という
シーンがいくつもありました。この映画が公開された時は、そらすごい騒ぎになったんでしょうね。
どういうことが起こるかということが分かっていても怖いんです。ダンが娘のために買った猫や、ラストのフロでの格闘シーンなどなど。
それにしてもマイケル・ダグラスって、こんな類の作品が多いような。でも、こういう役柄を演じさせたら右に出るものはいないくらいに上手い。
アル・パチーノではちょっと違うし、ジャック・ニコルソンでもない。やっぱりマイケル・ダグラス。そしてマイケルといえば「危険な情事」ですね。
アレックスを演じたのは、グレン・クローズ。そりゃ、こんな事やってたらモテませんわね。悪魔に変わっていくアレックスが怖すぎ。
猫を○○しちゃうシーンは、「何がジェーンに起こったか?」のあの名シーン並みに強烈な印象ですね。このシーンも怖かった。
そういえば「アリーmyラブ」でもアリーが見るたびに同じ所で驚いて、レネにバカにされるというシーンがあったな~。懐かしい。
もっと若い頃に見ていればグレン・クローズの印象は、このアレックスで固まってたでしょうね。
せっかく購入した家がムチャクチャになって勿体ない、あ~勿体ない。何度も言うけどそれもこれもダンが悪い!浮気はしないように!

CAST
マイケル・ダグラス/グレン・クローズ/アン・アーチャー/エレン・ハミルトン・ラトセン/スチュアート・パンキン/メグ・マンディ

ソウ -SAW-

2005年06月11日 | 旧作映画の感想【サ行】


監督:ジェームズ・ワン

【 物 語 】
老朽化したバスルームで覚醒する2人の男、アダムとゴードン。どちらも片足を太い鎖でパイプに繋がれ、身動きがとれない。
部屋のほぼ中央には、頭部を撃ち抜いた死体が転がっている。全くの不可解な状況で彼らに与えられたのは
テープレコーダーとテープ、一発の弾丸、タバコ2本、携帯電話、2本のノコギリ。テープを再生すると、生き残りたければ
6時間以内に相手を殺さなくてはならないと告げる声が。いったい誰が何のために?そして、なぜ、彼ら2人なのか…。

【 感 想 】
いやぁ~凄かった!すっかり騙されちゃった。ラストはエライ強引だったけど(笑)。強引だったけど面白かった。
あっという間の1時間半でした。この映画って低予算映画なんですよね。こんな面白い話をどうやったら思いつくんだ?
そしてラストですべてが判明するシーンのまたカッコいい事!カメラがぐるぐる回ったりする所なんかは、最近の若手監督らしい。
綺麗な密室ではなくて、「トレインスポッティング」ばりの汚れた密室という所も恐怖を倍増させてます。
見る前はもっと怖い映画かと思ったけど、そんなに怖くなかったので安心。あ~良かった(笑)。
でもあのラストは、そりゃ反則やろと言いたくなる。久しぶりに見ましたね。反則映画を。「パルプ・フィクション」以来です。
僕は単純なので、犯人が分かった瞬間は「おお!お前やったんか!」と唸っちゃいました。良く考えたら分かるんでしょうけど
何しろ今までサスペンス映画などの途中で犯人がわかったと言う事が、ほとんどないもので。すぐにハマっちゃいます。
たまにはこういうのも良いもんです。予算が少ない中で、こんな凄い映画を作り上げてしまった監督に拍手!
ジェームズ・ワン監督は、この映画で随分と儲けたんでしょうね。次回作が楽しみですが、金持ちになってしまったがために
テキトーになってしまわないか、ちと心配。初心忘れるべからずで、これからも素晴らしい映画を作っていってほしいですね。

CAST
ケアリー・エルウェズ/ダニー・グローバー/モニカ・ポッター/マイケル・エマーソン/ケン・リョン

ボーン・コレクター

2005年05月14日 | 旧作映画の感想【ハ行】

監督:フィリップ・ノイス
原作:ジェフリー・ディーバー

【 物 語 】
リンカーン・ライムは全米でも有数の犯罪捜査官だったが、4年前の事故で寝たきりになっていた。
パトロール警官のドナヒーは男の惨殺死体を発見、証拠を残す手際のよさをライムにかわれ、助手に任命される。
犯罪現場に残っていたのは奇妙な骨と紙片。それを分析するため、ライムの部屋が科学捜査班の対策本部となる。
現場の証拠を元に次の犯罪を予測したライムだが、ときすでに遅く第二の犯罪が行なわれる。犯人は、ライムたちに挑戦しているようだった。

【 感 想 】
デンゼル・ワシントンと若手伸び盛りのアンジェリーナ・ジョリーの共演が話題となったサスペンス。
ある事故がきっかけで寝たきりの状態という難しい役を、デンゼル・ワシントンが貫禄たっぷりに演じてます。
この素晴らしい演技力によって、映画がビシッと引き締まってます。そこに華を添えたのがアンジェリーナ・ジョリー。
アンジーのブレイクのきっかけになった作品。これで認められて、その後の活躍に繋がっていきました。
僕の大好きなルイス・ガスマンも出演してますが、相変わらずの名脇役ぶりを見せてます。
シカゴ・カブスのキャップをかぶってたのが可愛かったですね。この人は、いろんな映画に出てますが、全く違和感なく見られます。
キャスティングはよかったのに、最後のオチがちょっと唐突。サスペンスとしての見せ方もいいし、映像が暗めなのもよかったのに残念。
最初、犯人が出てきても誰か分からないくらいで、もう少しデンゼルと絡む場面が多ければな~。
じわじわとラストに向け盛り上がる感じが欲しかったように思います。
しかも犯人、弱すぎ…。もうちょっと頑張って欲しかった!デンゼルにボコボコにされるわ、アンジーに撃たれるわ
存在感がないわで最後の最後で、今までいい感じで保っていた緊張感がプッツリと切れちゃいました。
「ボーン・コレクター」というタイトルを見て、骨を集めるのが趣味という人が出てくるのかと思ったら全く違いました。
もっと怖い映画かと思ったら怖くなかったので安心。怖いのが苦手な人でも見られる映画だと思います。
アンジーの恋人が最初の方にチラッとでてきますが、この人はこの後どうなったんでしょうね。完全にほったらかしにされてます…。
ずっと付き添っていた看護婦が殺されちゃったのも後味が悪かったですね。もうちょっと頑張って欲しかった!

CAST
デンゼル・ワシントン/アンジェリーナ・ジョリー/クイーン・ラティファ/マイケル・ルーカー/マイク・マッグローン/ルイス・ガスマン

シークレット・ウィンドウ

2005年04月29日 | 旧作映画の感想【サ行】
監督:デヴィット・コープ
原作:スティーブン・キング

【 物 語 】
湖畔に建つ別荘で新作小説を創作中のベストセラー作家モート・レイニー。
だが彼は、妻エイミーとの離婚調停に身を削られて執筆活動も行き詰まり、スランプに陥っていた。
そんなある日、モートのもとにジョン・シューターと名乗る正体不明の男が訪ねてくる。
そしてシューターは唐突に”モートが自分の小説を盗作した”と言い放つのだった。最初は全く取り合わないモート。
しかし、シューターが置いていった彼の原稿の内容は、モートの著書“秘密の窓”と瓜二つだった。
以来、モートはシューターから執拗に付きまとわれ始めるのだが…。

【 感 想 】
スティーブン・キングとジョニー・デップが組んだサスペンス。
前作「ドリーム・キャッチャー」でずっこけちゃったので、この作品は予想以上に楽しめました。
「ショーシャンクの空に」や「スタンド・バイ・ミー」などの感動物もいいですが、やっぱりキングは胡散臭いのがいいですね。
最初の方に、その”秘密の窓”が、音もなくパタパタとなるシーンは、キングだな~と。やっぱりこういうシーンがないとね。
主演はジョニー・デップ。犬に話しかけたり、お手伝いの人に黙って煙草を吸ったりと、正に一人舞台。ファンにはたまりません。
ボロボロの格好してるんだけど、カッコイイから似合っちゃいます。演技も上手いし。ジョニー・デップでなければ見てない映画ですね。
そしてもう一人忘れてはならないのが、ジョン・タトゥーロ。よくぞこの映画に出演してくれました。ありがとう!
コーエン兄弟の映画で、その実力は証明済みなので安心してみてられます。最初の台詞も笑えますよ。ナイスキャスティングです。
ラストのオチは僕は好きですよ。なんで?と思う人もいるでしょうが、いいんです!あれで。だって”スティーブン・キング”ですから(笑)
思わせぶりなラスト。どうなったんでしょうね。僕はこういう終わり方をする映画は大好きです。
でもいきなり知らない人が現れて「盗作しただろ!」なんて言われたら、そりゃ混乱するだろうね。

CAST
ジョニー・デップ/ジョン・タトゥーロ/マリア・ベロ/ティモシー・ハットン/チャールズ・ダットン/レン・キャリオー

欲望の翼

2005年04月16日 | 旧作映画の感想【ヤ行】
監督:ウォン・カーウァイ

【 物 語 】
サッカー競技場の売り子スーは、ある日突然遊び人風の客ヨディに交際を迫られ断るが、一分間だけ時計を見ているように言われる。
1960年4月16日午後3時。やがてスーはヨディを愛し始めた。ヨディはナイトクラブを経営する養母と暮らしていたが、
彼女が部屋に連れ込んだ男を叩き出し、男から取り返した養母のイヤリングの片方を、居合わせたクラブのダンサー、ミミにあげてしまう。
翌朝、ヨディと一夜を過ごしたミミが部屋を出てくると、昨夜彼女と部屋で出会い、一目惚れしてしまったヨディの親友が待っていた。
一方、ミミの存在を知って放心状態で夜の町をさまよっていたスーを見つけ、慰めたのは巡回中の若い警官だった。
彼はスーに恋心を抱くが、彼女から電話がかかってくることはなかった。養母から恋人とのアメリカ移住を告げられたヨディは、実の母親の住むフィリピンへと旅立つ。

【 感 想 】
香港が誇る若手俳優が結集し、ウォン・カーウァイの名前を世界に知らしめた作品です。
中でもレスリー・チャンの存在感が抜群。キザな台詞もレスリーなら、すらっと言えちゃいます。
そしてもう一人、際立った存在だったのがマギー・チャンです。「ポリス・ストーリー」シリーズに出演してましたが
女優としての花が開いた作品は、この「欲望の翼」だと思います。そしてこれ以降、マギー・チャンは国際派女優としての道を歩みだしました。
その他、アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン、カリーナ・ラウなども出演。
あと忘れてはならないのが、クリストファー・ドイルの映像美ですね。短いカットを次々に見せるのではなく長回しを多用し
じっくりと俳優の演技を見せてくれました。この長回しに最初ドイルは戸惑い大変だったそうです。監督と口論になることもあったとか…。
ドイル自信も成長することが出来た映画じゃないでしょうか。音楽もgood。相変わらず音楽のセンスも優れてるカーウァイ監督です。
最後にちょこっとだけ出演したトニー・レオン。この意味が全く分からなかったんですが、「2046」を見て分かりました。
「欲望の翼」は続編の噂も出てましたからね。「花様年華」、「2046」とあわせて見てみるとより一層、アジア映画独特の世界を楽しめると思います。

CAST
レスリー・チャン、マギー・チャン、アンディ・ラウ、カリーナ・ラウ、ジャッキー・チュン、トニー・レオン、レベッカ・パン

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

2005年04月12日 | 辛口な批評
監督:富野由悠季

【 物 語 】
宇宙世紀0093。前の戦闘で敗れたシャアはネオ・ジオン軍を再建し、核兵器を積んだ小惑星アクシズを地球に衝突させようと企んでいた。
地球政府の高官・パラヤはシャアと秘密裏に和平交渉を行うが、その企みには気がつかない。
そんな時アムロはパラヤの娘クェスと少年ハサウェイを連れてロンデニオンの湖畔を散策中に宿敵シャアと再会。
ニュータイプとして目ざめつつあったクェスはシャアに共鳴し、ジオン軍に加わってしまう…。

【 感 想 】
辛口批評に、この映画を入れるかどうか悩みましたが思い切って、このコーナーに書いてみました。
アムロ・レイ、そしてシャア・アズナブル。機動戦士ガンダム、永遠のライバルの最終決戦となった「逆襲のシャア」
中学生の時に兄が借りてきたビデオで初めて見たんですけど、その時は「これは面白い!傑作だ~!」と思ったのに
今回見直してみると何かすっきりしない…。ラストは、あれでいいと思います。
その後アムロとシャアがどうなったかは分かりませんが、余韻が残る終わり方はgood。
エンディングをTMNが歌ってますが、「BEYOND THE TIME~メビウスの宇宙を越えて~」は、この映画にぴったり合ってます。
僕が納得いかないところは、やはりクエス、チェーン、ハサウェイ、ギュネイの4人ですかね。クエスが最後に乗る事になる
モビルスーツ「α・アジール」デカイネ~。ごっついデカイ割に、あんまり強くなかったし。チェーンの
乗るジェガンにやられちゃうんだから。そのチェーンも仲間であるハサウェイにやられちゃって、相変わらずの富野さん。
ちょっとやりすぎなような気がしますね。チェーンまで殺す事はなかったと思うんですが。
ギュネイもニュータイプの強化を受けた割にはあっさりだったし。この辺りが納得かないところですね。
絵は綺麗だし、見所の一つである戦闘シーンも迫力あるし、面白いんだけど惜しい作品だと思います。
ガンダムをあまり知らない人でも楽しめると思いますがアムロとシャアの関係を知っていれば、もっとこの映画の世界を堪能できると思います。

CAST
古谷徹/池田秀一/鈴置洋孝/榊原良子/白石冬美/弥生みつき/佐々木望/山寺宏一/伊倉一恵