BIG JUNの咆哮~inサッカーライフ2~

~でかいだけ?結構じゃないか!!~

第3話 異国での同志

2005-06-10 | サッカーライフ2
ヴィン「おい、ジュン、背番号何番が良い?」


魚住「え??背番号なんて選べるのか?」


ヴィン「あぁ、といっても、ある程度だけどな。」



そうか、そんな制度があったのか・・・。なら選ぶ番号は決まってる。



ヴィン「ちなみに、一般的にエースは7ば・・」 魚住「4番よこせ!!」



ヴィン「あ、ああ。ちょっと待っててくれ。

    ・・・・と、ジュン、残念ながら4番は君に渡せないようだ。

    似たような番号だし、14番なんてどうだい?」



それもそうか、俺はまだ新参者だ。

いきなりキャプテンナンバーを手にするのは厳しいか。

しかし、、14番か、、、あの監督、俺を3Pシューターにでもするつもりか?




魚住「しょうがない。それでいいよ。いつもすまんな、ヴィンセント。」



ヴィン「気にするなよ、これも仕事のうちさ。」






・・・・・ヴィンセント・・・給料0円なのに・・・・・




こうしてはじまった俺のプロサッカーライフだが、

その生活は想像以上に厳しいものだった。

まず、フランス語が話せない。

ここメツのメンバーはほとんどがフランス人、

そして残りはほぼアフリカ人。

まるで言葉がわからねぇ。

アフリカなんて、何の言語を使っているかすらわからねぇ。

あれか、今流行のスワヒリ語か!?


そんな調子だ、入団後すぐにスタメンとして出場したリザーブマッチ、

(リザーブマッチってのは普段控えの選手がスタメンで出場し、
 監督あるいは他チームに自分の存在をアピールする試合だ。)

俺にはほとんどボールが回ってこなかった。


少し落ち込んで帰る俺の耳に、何か不思議な音が聞こえた。



「・・・ん。」



ん?何か今聞こえたような??



「・・・み君」



・・・空耳アワーか?



「うおずみ君・・・。」



俺は恐る恐る後ろを振り向いた。


そこには、さっきの試合、俺の後ろでゴールを守っていた

・・・ような気がする男が立っていた。


ゴールを守っていたかもしれない男「今日の試合、残念だったね・・・。」


魚住「あぁ。。。ん?い、今のは・・・日本語?あんた、日本人か!?」



ゴールをま(ry「やだなぁ、入団会見で一緒にいたじゃないか。
        ゴールキーパーの嶋田だよ。」




魚住「あ、あぁ。そういえばそうだな。しかし、悔しいな。」


やばい、、、全っ然覚えてねぇ。

って言うか、何なんだこの存在感の無さは。

目の前にいるのに、まばたきしたらこいつのことを忘れそうだ。。。



嶋田「魚住君のこと、こっちの新聞でも取り上げられてたよ。
   
   16歳で2m、有望な新人だって。
   
   僕は君より小さいし、この声だからコーチングもままならないけど、

   お互い夢を持って来たんだ。あきらめずに一緒にがんばろうね。」



魚住「・・・あぁ。もちろんだとも!!」



この嶋田という男、ありえない存在感だが

夢という言葉を発した途端、急に輪郭がはっきりしてきやがった。

・・・いいだろう、俺が壁となってあいつのゴールを守ってやる。




このリザーブマッチでほとんど見せ場の無かった俺と嶋田は


おそらくベンチにすら入れないだろう。


・・・それでもいいさ。いつか・・・きっといつか・・・。




そして、ヨーロッパでの初めてのシーズンが訪れる。。。

1 コメント

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よこせ・・・ (通りすがりB)
2006-03-18 03:11:10
4番よこせて・・・

嶋田忘れてるって・・・

さすが、魚住(笑)

嶋田は小さいんだろ~な、魚住からすれば肝っ玉も身長も(笑)
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