ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

デンマーク: デンマークのミツバチは4年連続で減少

2017-06-21 23:09:11 | 日記
2017年6月21日(Wed.) 梅雨入りしてからの久々の雨となった今日ですが、強雨・強風の小嵐のようでした。 さて、デンマークから、またまた気になるニュースです。 ( ニュースソース: CPH POST ONLINE 6月21日発 )

<原文の一部>
Danish bee population in decline for fourth year running
デンマークのミツバチ生息数は4年連続の減少

Bees are a vital part of the cycle when it comes to pollinating crops and fruit trees
ミツバチは、作物や果樹の受粉のサイクルに関して重要な位置付けにあります。


He’s lucky to have survived the winter (photo: Bartosz Kosiorek) (彼は幸運にも冬を乗り切った)

June 21st, 2017 11:55 am| by Stephen Gadd
A survey carried out by the Danish beekeeper’s association, Danmarks Biavlerforening, makes for rather depressing reading for Danish agriculture.

For the fourth year in a row, bee populations are declining. Every fifth bee community died during the winter.

(抜粋)デンマークの養蜂業協会の調査によると、デンマークの農業にとって痛手だとしています。 4年連続でミツバチの生息数が減少しており、冬の間に5分の1のコロニーが死滅しています。

“The decline in bee populations is due to a number of factors. There’s a lack of food for them in farming areas with large fields growing monoculture crops. There is also a lack of sheltering hedgerows between fields in which previously, bees could also find food,” Knud Graaskov, the head of Danmarks Biavlerforening, told TV2 News.

“On top of all this come pesticides, which are bad for the bees but even worse, eradicate the flowering weeds which they used to be able to eat from spring to autumn. In addition, the varroa mite that attacks bees also plays a large role.”

(抜粋)この減少の要因は多々あります。 多くの畑が単作の作物を育てる農場エリアにおいて、ミツバチの食物になるものが不足しています。 また、エサをみつけられるような畑との境にあって避難できる生垣の減少もその原因の一つです。
そして、最大の要因は農薬です。 ミツバチにとって、さらに悪いことに、春から秋にかけて彼らの食物になる開花雑草を根絶させてしまうのです。 加えて、ダニがミツバチを攻撃することも大きな要因になっています。

A program to alert all beekeepers
As well as the general decline in numbers, a number of beekeepers have experienced what amounts to a total collapse in their hives.

One beekeeper in Lolland saw just 11 of his 179 bee communities survive the winter, a similar phenomenon that was experienced elsewhere in other areas of Denmark.

The association has now instigated a new bee monitoring program amongst its almost 6,000 members.

“We’re going to keep a close eye on developments so that we can warn other beekeepers if anything happens that appears threatening,” said Graaskov.

As well as producing honey, bees play such an important part in farming that their value in Denmark is estimated at around a billion kroner.

(抜粋)養蜂家への警告プログラム: ミツバチの数の減少と同様に、養蜂家は養蜂箱単位で全滅するようなことを目の当たりにしてきています。 ローランドの養蜂家の一つでは、179あった中で冬を超えられたのは僅か11のコミュニティーだけでした。同じような現象は、デンマークの他のどの地区でも発生しているのです。 
同協会は、およそ6000の会員に対し、ミツバチに対する新しいモニタリング・プログラムの導入を推奨し、協力して対策に乗り出そうとしています。
ハチミツを作るのと同様に、ミツバチはデンマークにおける農業分野における重要な役割を果たしており、推定で、およそ10億DKK(注: 約170億円)の価値に相当するものでもあります。

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ミツバチや蝶などの受粉虫の生息数が減少しているニュースはこれまでもUPしてきています。 原因は一つではないとされていますが、この記事でも指摘されている農薬の影響も全く否定できないのです。

成分のネオニコチノイド(略称: ネオニクス)などが受粉虫を死滅に追いやっていることは、専門家が指摘している通りでしょう。 農業部門での大量生産方式は、農薬使用なくしては不可能とも農家の方々も語っています。 しかし、それによって受粉虫が激減して、作物が収穫できないとなれば、全く無意味なことにつながってしまいます。

益虫・害虫の区別も難しいものがあるのではないでしょうか。 いわゆる生物多様性と言う言葉に行き着くのかもしれません。 そうした持続可能な仕組みや社会構築のために、様々な開発・投資をしていただきたいものです。

但し、「公正に」 です。 エコヒイキになるような政策決定は許してはなりません・・・。



ちなみに、我が家のクラインガルテン(自称)は、完全無農薬、有機肥料の農法にこだわっています。また、種を購入するときは、農薬処理されているかどうかを確認して、農薬処理されていないものを購入しています。 この点は、気がつかない人もいらっしゃるかも知れませんね。

*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。



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