煩悩即菩提 煩悩あってこそ人間

大阪で町医者を営む傍ら、宗教団体「愛染舎」を運営する高橋如隼(じょしゅん)のブログです。

冬至 その1

2010-12-21 15:58:56 | 日記

大阪市内では、今朝、霧が発生していました。

いつもは冬の澄んだ空が一面白く覆われ、都心の高層マンションの上層階はすっぽり霧に包まれていました。

明日は冬至です。冬至とは二十四節気の一つで22番目です。

実際には一年の最後にある二十四節気です。天文学的には日本を含む北半球ではこの日に、太陽の南中高度が最も低くなり、昼間の時間が最も短くなります。

古来、各地に分布する太陽信仰を行う民族では、この日は、太陽が「最も弱る日」と考える風習があったようです。

都会に住んでいると、昼の長さが徐々に短くなっていくのはある程度実感できますが、太陽の高度が低くなっていくのは、ビルの多い都会で、しかも、日中デスクワークしている人にはなかなか実感が湧きません。

しかし、平原など大自然に住む昔の人々にとっては、まさに太陽の力が弱り、死んでしまうのではと考えても不思議では無いでしょう。

ある程度、天文学などの文明が発達すれば、冬至の日を境に太陽の南中高度は上昇し、昼の時間が長くなり、再び生命を育む春がやってくることがわかったでしょう。

そしてその冬至の日に、太陽に生け贄を捧げあり、祭りを行う風習が出来上がったと考えられます。

ですから、冬至の日こそ、一年の終わりであり、新しい年の始まりであったのです。

今日はここまで

煩悩即菩提 南無