等身大のジョンと僕

日常をのらりくらりと綴ります。
“The 四角形ズ”のVo&Gtのブログ。

2011年度 私的洋楽ベストアルバム 第2位

2011-12-26 05:28:24 | 音楽



2位. Wilco 「The Whole Love」


 続いてはアメリカ出身のバンド“Wilco(ウィルコ)”のニューアルバム、『The Whole Love』でございます。まず、僕は今年このバンドを聴き始めました、恥ずかしながら(笑)

 今や大御所といいますか、かなりアメリカでは名の知れたバンドであり日本のミュージシャンにも数多くファンがいるようです。僕がこのバンドを知った経緯は、日頃よく聴いている“GRAPEVINE”というバンドのメンバー全員がファンだと言うことを聞いたことにはじまります。ま、そんな出会い話はどうでもいいのですが、1曲目「Art Of Almost」からの衝撃。オルタナティブ・カントリーというジャンルを基本にもつバンドなのですが、流れ出したのはタイトなドラムと電子音。「レディオヘッドか?」と思わすほどの個性的なワールド。しかしボーカルのジェフが歌い出した瞬間、そのような考えは一切消え去って、あっという間にこのバンドの世界にのまれていきました。

 2004年からバンドにギターとして加入した、“ネルス・クライン”という男。この人がまた凄まじい。もともとジャズやフリー・インプロヴィゼーションの畑のギタリストなんですが、ものすごく変態なフレーズや音を出します。しかし、それがこのバンドではとても上手く驚くほどマッチしているのです。これが物凄く衝撃的で、この度3位にしました(勝手に)。もちろんそれだけではなく、曲がどれも素晴らしい。ポップ、ロック、カントリー、ポストロック、様々な要素が1曲に凝縮されていたり、なんのフェイクもない直球を投げてきたり。そのため、何度聴いても飽きることがないんですね。ドラム、ベース、鍵盤、ギター、その他様々な楽器、そしてボーカル(メロディ)。そのどれもが気持ちよく混ざり合っていて、とても心地よい。言葉では表し辛いのですが、どのパートも良い意味で主張しあっているのに纏まっている。逆にどれか1つでもなくなってしまったら、成立してないでしょうね。

 “スルメアルバム”ってよく聞きませんか? 「聴けば聴くほど味が出るアルバム」ということなんですが。このアルバムは1度聴いただけで、わりと虜になってしまうと思います。しかしながら、聴くほど新たな発見が出てくるスルメでもあるのです。肉感的な約60分の音楽、とは言え全て聴き終わると爽快感があります。ヒトにとって水は重要であるのに、あまり意識して飲むことはない。まるで水のようにそこにあって、自然と身体に馴染んでくるアルバムだと思います。現在のウィルコがありのままパッケージされていて、他のアルバムを知らなくてもこれを入り口として入っていけると思います。音楽ってこうあるべきだなと教えてもらい、久しぶりに色々な衝撃を受けたアルバムでした。いやぁ、音楽って本当に素晴らしい。


Wilco / Whole Love



 
 


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