アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 3-12 "Par Avion" 【前半】

2007年03月20日 | TV: Lost
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年3月14日】※久々にクレアのフラッシュバックが描かれ、彼女の過去および他のキャラとの意外な(でもない?)繋がりが明らかになる。

クレアのフラッシュバック。クレア・リトルトン(黒髪!まだティーン?)は車の助手席で目覚める。額に怪我をしている。運転席は空になっており、運転席側のフロントガラスに大きな穴が開いている。前方を見ると、道路に女性が横たわっている。彼女は運転席から窓ガラスを破って路上に放り出されたようだ。ドアが開かないので、クレアは窓ガラスの穴から這い出る。そして、路上に横たわる意識不明の女性を揺すりながら、「ママ!」、「ママ!」と叫び続ける。(クレアも交通事故に会ってたのね。また、車の計器に「10.8」という数字が!)

現在。島。クレアがビーチキャンプで目を覚ますと、チャーリー・ペイスが朝食(「G-Day!」と書いた紙が添えてある)とピクニックの用意をして待っていた。クレアは「このところ、ずっと沈んでると思ったら、今度はベッドでの朝食とピクニックだなんて、どういうわけなの?」と戸惑う。チャーリーは「もうクヨクヨするのは止めて、今を生きる事にしたのさ。どうせそうするなら、君と一緒にやるのが一番だと思ってね」と答える。

(以上、2つのシーンはそれぞれ、クレアの目のアップで始まる。これまで、各シーズンの冒頭で必ず使われている手法だ。)

Claire: What is all this?
Charlie: Mysterious island fruit before the picnic that I have set up in your honor. Just a short walk down the beach.
Claire: What's gotten into you, Charlie? You've been so depressed all week and now it's breakfast in bed and picnics.
Charlie: I woke up this morning and decided it was time to stop feeling sorry for myself and seize the day. And I can't think of anyone I'd rather do some day-seizing with than you. So? What do you say? Let's drop the cherub off with Auntie Sun and Uncle Jin, and you and I will go for a little stroll.
Claire: (お姫様のように片手を差し伸べて) I would love to.

ジャングル。サイード・ジャラー、ケイト・オースティン、ジョン・ロック、そしてダニエール・ルーソーはミハイル・バクニンを捕虜として引き連れ、アザーズの村を目指す。サイードはザ・フレイム・ステーションで入手した地図をチェックし、「この小川の位置からして、我々は地図のこの辺りにいるはずだ。縮尺度が正しいなら、あちらの方にあと2マイルほど行ったところだろう」と推測する。

ロックが「それは配線用の地図にすぎない。それほど正確だとは思えないね」と言うと、サイードは「そりゃあ、杖に彫られたご託宣ほどアテにはならないでしょうな」と皮肉る。ロックが「杖のおかげであのステーションに辿り着いたのは事実だ」と指摘すると、サイードは「あなたがうっかり爆破しちゃったステーションの事ですね」と応酬する。ロックは「C4爆弾が仕掛けられてるって警告してくれてたら、俺だってもっと気をつけたさ」とやり返す。

Sayid: From the position of this stream we should be here, If the scale is right, these people are two miles in that direction. (Mikhailを見遣り) I don't expect you to confirm that.
Locke: It's an electrical wiring map, Sayid. I'm not sure it's as accurate as you think.
Sayid: Well, it's certainly not as infallible as the magical carvings on your stick.
Locke: Hey, the stick did get us to that station.
Sayid: Oh, the station which you've accidentally blew up.
Locke: Well, if you'd have warned me that the basement was rigged with C-4, I might have been a little more careful.

ミハイルはロックとサイードが口論する様子を眺めながらニヤリとする。ケイトはミハイルに訊いてみる。ミハイルは「これが正しい道ですよ」と答える。本当なんだろうか?

ロックとサイードが「ミハイルを生かしておくべきか否か」という議論を蒸し返し、ダニエールも「殺すべき」だと主張する。ケイトはその議論を遮り、「とにかく、地図に描いてあるんだし、ミハイルがその地図は正しいって言ってるんだから、先に進みましょう」と、一同を促す。

Kate: Why don't you just tell us if we're going the right way?
Mikhail: You're going the right way.
Locke: Remind me why we're keeping him alive.
Sayid: What do you suggest? We shoot him like a dog?
Locke: No. I like dogs.
Rousseau: He's right. They will not trade his life for your friend's. You should shoot him.
Kate: Enough! No one is shooting anybody. The map says where they are and he says the map is right. Let's just keep moving.

海辺。チャーリーとクレアがピクニックを始めようとしたところにデズモンドが現れ、チャーリーをイノシシ狩りに誘う。チャーリーは最初、断ろうとするが、デズモンドの持って回った言い方から、「また、おいらが死ぬっていう話だろうか?」と思い始める。

クレアはというと、空を飛ぶカモメの群れに気付き、「この島から脱出できるかもしれないわ!」と叫び、走り去る。チャーリーは少し遅れて追いかける。

Desmond: Good morning.
Charlie: Good morning, yourself. What brings you down to the beach, Desmond?
Desmond: Boar are running thick. I was hoping you might want to join me in a hunt.
Charlie: Oh, well, thanks for the invite, but, as you can see, we're just about to begin a picnic.
Claire: (カモメの群れが飛んでいるのに気付く)
Desmond: I think hunting might be a better way to spend your day, Charlie. I mean, of all the things you could choose to do today, hunting with me might be your best option.
Claire: Oh, my God! Oh, my God!
Charlie: What is it?
Claire: I think I might know how to get us off this island! (と言って走り去る)

ビーチキャンプ。ジンとサンがアーロンの子守をしているところにクレアが駆け戻って来る。読書をしていたソーヤー(眼鏡をかけている)がチラッと見遣る。

クレアは「投網と魚が必要なの。それから、バケツも!」と急かす。ソーヤーは嫌味っぽい態度で「投網をどうすんだよ、バー…」と言いかけるが、サンに睨まれて「投網をどうすんだよ、クレア?」と言い直す。卓球の勝負に負けた罰として、ソーヤーはニックネームをしばらく使えないのだ。(多分、「Barbie」と言いたかったんだろう。)

Claire: Sun! Jin!
Sun: Claire, what's the matter?
Claire: I need Jin's nets and fish and I'm in a hurry. And buckets. I'm going to need those, too.
Jin: (韓国語)
Claire: We have to catch the birds.
Sun: What birds?
Claire: They just flew over and they're only going to be here today, so if we're going to catch one, we've got to do it now.
Sawyer: (嫌味っぽく) Oh, this sounds like fun.
Claire: (Jinに) Can you get some nets?
Sawyer: Nets for what, Barb...
Sun: (Sawyerを睨む)
Sawyer: Nets for what, Claire?

クレアは罠を仕掛けてカモメを捕まえたいのだという。海鳥は渡り鳥だから、南に向かって飛んで行くはずだ。(現在、劇中では2004年12月10日頃なのだが、ここは常夏の島なので、鳥たちが更に南に行くというのは変じゃないか?)

サンは「ごめんなさい、でも、だから、どうして…」と困惑する。クレアは「科学者たちが渡り鳥の動きを追うためにタグを付けてるはずなのよ。だから、オーストラリアだかニュージーランドだかわからないけど、辿り着いた先で科学者たちに集められるってわけ」と説明する。サンは「それなら、メッセージを送れるわね」と納得する。

クレアは「まず、魚を細切れにして餌を作って、鳥たちが水辺に降りてきて落ち着いたところで…あ、そう、投網も切らないといけないわ。チャーリー、ナイフ持ってる?」とまくし立てる。ところが、チャーリーはクレアの話をほとんど聞いていなかった。意味ありげにこちらを見つめるデズモンドに気を取られていたのだ。

クレアに名前を呼ばれて我に返ったチャーリーは「え?ええっと…どうして、そんなに鳥のことに詳しいの?」と尋ねる。クレアは「ママとよく一緒に自然に関する番組を見たの」と答える。チャーリーは「それじゃ、専門家ってわけじゃないよね。時間の浪費はしない方が良いよ」と言う。ついさっきまで、「今を生きる」なんて言ってたのに、一体、どうしたのか?

クレアはデズモンドがこちらを見つめているのに気付く。彼がチャーリーに何か言ったのだろうか?

フラッシュバック。病院の治療室。警官がクレアに交通事故の事情聴取を行う。「運転していたのは誰ですか?」と訊かれたクレアは「あたしです」と嘘をつく。相手のトラック運転手(今回は登場しないが、誰なんだろうか?)によれば、クレアたちの車がトラックに突っ込んで行ったという事だったが、クレアはその逆だったと主張する。警官が「どなたか、お父さんには連絡されましたか?」と尋ねると、クレアは「父はあたしが2歳の時に死にました」と答える。

警官は「速度はどの位でしたか?」と尋問を続ける。クレアは「そんなの、わかりません。どうして、そんなにいろいろと訊くんですか?」と声を荒らげる。警官が「死亡事故の際の手順なんですよ」と言うと、クレアは「母は手術中なのよ。まだ死んでないわ!」とキレる。警官は「また出直した方が良さそうだ」とでも思ったのか、治療室を出て行く。クレアは「あたしのせいじゃないわ!」と叫ぶ。

現在。ジャングル。ケイトはダニエールに「娘さんのこと、どうして何も訊かないの?」と尋ねる。アレックスは16年前、赤ん坊の時にアザーズたちに連れ去られ、母ダニエールの事を全く知らずに育ったのだ。もし、今から16年経って、ジャックが同じようにケイトの事を忘れてしまったとしたら、ケイトはどうするだろうか?ダニエールは「答を知りたくないから訊かないのよ」と答える。

Kate: I told you that your daughter was living with them and you haven't asked me a single question about her.
Danielle: Your friend, Jack... you care about him?
Kate: Yes.
Danielle: Imagine 16 years from now, you thought he was still alive, but you knew in your heart that he wouldn't remember you, he wouldn't know you. He wouldn't even know that you ever cared about him.... I haven't asked you questions about my daughter because I do not want to know the answers.
(これはひょっとして、「あまり、答を急がせないでほしい」という制作側から視聴者へのメッセージ?)

一行は再び進み始める。ケイトはミハイルに「ここにどうやって来たの?」と訊く。ミハイルは24歳の時に採用され、潜水艦でこの島に連れて来られたのだという。アザーズたちは島と外世界との間を自由に行き来していたのだが、2週間前に発生した電磁パルスのせいで、水中に設置してあった信号装置が作動しなくなり、誰も戻って来れなくなったのだという。

ケイトが「ここに戻って来たい人なんているの?」と訊くと、ミハイルは「あなた方にはわからないでしょうな」と答える。ミハイルたちをここに連れて来た『崇高な人物』のリストに載っていないケイトたちには到底理解し得ない事柄なのだという。ミハイル曰く、ケイトとロックとサイードには欠陥があるらしい。なお、その『崇高な人物』とはベンジャミン・ライナスではない(Jacobか?)。

Mikhail: They brought me on the submarine.
Locke: (立ち止まり、Mikhailを見る)
Kate: So your people... they can just come and go whenever they want?
Mikhail: Oh, yes. But two weeks ago, our underwater beacon stopped emitting its locator signal. There was an event, an electromagnetic pulse. It would be impossible to come back.
Kate: Why would you want to come back?
Mikhail: You would not understand.
Kate: Try me.
Mikhail: I misspoke. What I meant to say is: you are not capable of understanding.
Kate: And why am I not capable?
Sayid: Kate...
Mikhail: Because you are not on the list.
Kate: What list?
Mikhail: The man who brought me here, who brought all of my people here... he's a magnificent man.
Kate: If Ben's so magnificent, then why did he need one of us to save him?
Mikhail: Ben? Ben is not. I will try to make this as simple as I can. You are not on the list because (Kateを見ながら) you are flawed. 'Cause (Lockeに目を移して) you are angry and (Sayidを見遣りながら) weak and frightened.

サイードは「私たちをよく知ってるかのように話すのは止めたまえ」と言う。すると、ミハイルは「もちろん、あなた…サイード・ジャラーさんの事なんて知りませんよ。あなた…ケイト・オースティンさんも赤の他人です。でも、あなた…ジョン・ロックさんについてはなんとなく覚えている気がします」と、3人をフルネームで呼ぶ。

ミハイルが「しかし、それはおそらく私の勘違いでしょうな。だって、私が知ってるジョン・ロックというのは麻…」と言いかけた時、ダニエールが「見て!」と叫ぶ。

Sayid: The more I learn about you people, the more I believe you're not as omniscient as you'd have us believe. Don't speak to us as if you know us.
Mikhail: Of course I don't know you, Sayid Jarrah. How could I? And you, Kate Austen, are a complete stranger to me. But you, John Locke, you... I might have a fleeting memory of you, but I must be confused because the John Locke I knew was par...
(「paralyzed」と言おうとしたのだろう。)

ダニエールが指し示した方向は野原になっており、金属製の柱のような物(以下、パイロン)が数メートル間隔で横に並んでいた。各パイロンの上部には丸い装置が左右に対になって付いている。ロックは「どうやら、着いたようだな」と言う。

海辺。ジンとクレアが水際に岩を積み上げて小さなプールを作り、木と投網で罠を仕掛ける。サンが餌にするための魚を持って来る。

サンはクレアとともに魚を刻みながら、「漁師の倅と結婚して、こんな事をするなんて、うちの母が最も恐れていた事よ」と苦笑いする。サンが「まあ、うちの母は外で働いた事なんてなかったから」と付け加えると、クレアは「あたしの母は図書館員だったんです」と言う。サンにはクレアの「だった(過去形)」という言い方が気になるのだった。

Sun: She had high hopes for me. That did not include being married to a fisherman's son.
Claire: Well, I guess we don't always turn out like our mothers wanted.
Sun: Of course, mine never worked a day in her life.
Claire: (遠くを見るような目で) My mom was a librarian.
Sun: Was?

フラッシュバック。病室。クレアの母キャロルは手術を終え、ベッドで眠っている。口には管が入れられている。クレアが入って来ると、付き添っていたリンジー(クレアの叔母)が「どこに行ってたの!?」と問い詰める。クレアは自分の治療が済んだ後、「ママはまだ手術中だし、髪の毛の中にガラスの欠片が入ってるから」ということで、家に帰ってシャワーを浴びて来たのだった。リンジーは「それはサッパリして良かったわね」と嫌味を言う。

そこに神経科のウッドラフ医師が入って来て、キャロルの容態を説明する。当面の治療は済んだものの、脳部の腫れが引くまでは正確な診断ができないため、しばらくは様子を見るしかないのだという。今のところ、彼女は生命維持装置によって生かされている状態で、このまま何年も目覚めない可能性も高いらしい。

リンジーが「そんなお金は払えませんわ」と言うと、ウッドラフ医師はある匿名希望の人物(おそらく、クレアの父だろう)が全費用を肩代わりしてくれる事になったのだと話す。

後半に続く。)


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