アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 3-1 "A Tale of Two Cities"

2006年10月07日 | TV: Lost
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2006年10月4日】※第3シーズン、いよいよ開始。最初からビックリさせてくれる。『A Tale of Two Cities』というのはチャールズ・ディッケン著の同名小説から取ったものだろう。

今シーズンも「目を開く」映像から始まる。このギョロっとした目は偽ヘンリー・ゲイルのものか?彼はCDをかける。1970年代風の歌だ。(後で知ったのだけど、曲はPetula Clarkの『Downtown』で、CDケースはThe Talking Headsの『Speaking in Tongues』のものだそうな。バラバラに集めて来たんだろうか?)

『Desperate Housewives (デスパレートな妻たち)』のウィステリア通りあたりにありそうな家の中。ブロンド女性(ジュリエット)を中心に読書会が開かれている(本はスティーヴン・キング著の『キャリー』)。1人の男性が「こんなの、誰も読みやしないよ」と言うと、ジュリエットは「これ、あたしのお気に入りなのよ」とムッとする。

「のどかで平和な光景だなー。たしか、このブロンド女性は新レギュラーだよな。彼女のフラッシュバックなのかな?」と思って見ていたら、突然、ゴゴゴゴーッ、ドドドドーッという音がして、家が揺れ始める。地震か?いや、昨シーズンで「108分毎の番号入力」を怠った時の感じとソックリだ!

読書会の面々たちが外に飛び出す。他の家々の住民たちも次々と出て来る。あれ?イーサンがいる!おっと、グッドウィンもいるではないか!偽ヘンリー・ゲイルも!彼らはアメリカの郊外に住む人たちが着てるような普通の服(KOHL'SやOld NavyやMervyn'sあたりで売ってそうなやつ)を着ている。

空を見上げるアザーズたち(↑写真)の前で旅客機が空中分解する。オーシャニック航空の815便だろう。そう、これはジャックやアナ・ルシアたちが島に到着した日…つまり、デズモンドがケルヴィンと対峙して数字を入力しなかった日なのだ。

偽ヘンリー(本名は「ベン」だということが、後のシーンでわかる)はテキパキと指示を出す。「グッドウィン、おまえはテイル部分の墜落場所に行け。イーサン、おまえは胴体(フューセラージ)の方だ。生存者がいるかもしれない。旅客になりすまして、3日以内にリストを作れ!」

ここは例の島の「アザーズ」たちの住居区域なのだ!(ヒゲもじゃ男が「ここから先には来るんじゃないぞ!」と言ってた場所の奥にあるのかな?)

よく見ると、家と家を繋ぐ歩道はあるが、道路はない。公園の芝生のような所に家が並んでいるだけだ。芝生の周りには温帯植物が植えてあるが、その周りはやはり野生のトロピカル・ツリーのジャングルなのである。

ちなみに、この集落はテイル部分の墜落現場から徒歩(駆け足)で1時間程の距離にあるらしい。また、ここから両方の墜落現場が一望できる。

現在。

まずはソーヤーとケイトの話から…。

ソーヤーことジェイムズ・フォードは檻の中で目覚める。周りはジャングルだ。数メートル離れた向かい側にもう1つの檻があり、中に座っている若い男の背中が見える。彼も囚われの身なのか、あるいはアザーズが送り込んだスパイなのか?

また、ダーマのロゴが描かれたタンク(建物?)のようなものも近くに見える。

ソーヤーの檻の中には大きな箱のような装置があり、やはり大きな赤いボタンが付いている。ボタンの上にはナイフとフォークの絵が描かれている。これを押せば食べ物が出て来るのだろうか?ソーヤーはボタンを押してみるが、反応がない。もう1回押すが、やはり何も起こらない。もう1回押そうと思っていると、向かい側の檻の若い男が「やらない方が良いよ」と警告する。ソーヤーがそれを無視してボタンを押すと、電気ショック(?)があり、ソーヤーは後方に吹き飛ばされる。(これらの檻は元々、動物の訓練に使われていたものなんだろうか?)

やがて、若い男は檻の鍵を開けることに成功し、ソーヤーの檻の鍵も開けてくれる。警報が鳴り響く中、2人はそれぞれ別方向に逃げる。ソーヤーの前にブロンド女性…ジュリエットが現れる。ソーヤーは相手が普通の女性っぽいので油断する。ジュリエットは何気ない表情でリモコンのような装置を取り出し、スイッチを押す。麻酔弾(針?)がソーヤーに刺さり、ソーヤーは気を失う。

再び目が覚めると、そこは先ほどの檻の中だった。アザーズたちが血まみれの若い男(カール)を連れて来て、ソーヤーを巻き込んだ事を謝るよう強制する。そして、アザーズたちはカールを隣の檻ではなく、どこか別の場所へ引き摺って行く。これで、ソーヤーは1人きりになってしまった。

ケイト・オースティンはロッカールームのような場所で目覚める。以前はヒゲもじゃだった男(第1シーズン・フィナーレでウォルトを拉致し、第2シーズン途中で「境界線を越えるな」と言ってジャックたちを脅したが、第2シーズン・フィナーレで「カツラと付けヒゲで変装していた」ことがバレた。今回は普通のカジュアルな服装)が「シャワーを浴びろ」と命じる。ケイトが「あんたの前でなんか、イヤよ!」と言うと、男(トム)は「あんたは俺の好みのタイプじゃないよ」と笑い、外に出て行く。

ケイトがシャワーを浴び終えると、服が無くなっており、別のロッカーに「これを着ろ」というメモが貼ってある。ケイトは仕方なく、その中にあったワンピースを身に着ける。

トムがケイトをビーチに連れて行く。藁の屋根の下にはテーブルが置いてあり、ヘンリー・ゲイルことベンが座って待っていた。一緒に朝食を摂ろうというのだ。挽きたてのコーヒー(Konaコーヒー?)もある。ただし、念のため、ケイトには手錠を嵌めておいてもらいたいという。

ケイトにとって、まともな食事をするのは少なくとも2ヶ月ぶりだったが、どうしても警戒してしまう(「愛人になれ」とか言われたら、イヤだろうしね)。ケイトが理由を尋ねると、偽ヘンリーは「君は今後2週間、とても辛い思いをすることになるからだ」と答える。

ソーヤーは食べ物を得る手順を解明する。「ナイフ&フォーク」ボタンを押すだけでなく、しばらく押したままにしておかなければならないのだ。ソーヤーがフィッシュ・ビスケットをかじる様子を見て、トムが感心する。だが、「クマたちは2時間しかかからなかった」という。ソーヤーはバカにされた事を怒るよりも、「え?クマ?一体、何頭いたんだ?」という事の方が気になるのだった。

トムがケイトを連れて来て、ソーヤーの向かい側の檻に入れる。ソーヤーはビスケットをケイトに投げてやる。ケイトとソーヤーはお互いの一応の無事が確認できて、ホッとする。

次はジャックの話を…。

ジャックの夢&フラッシュバック。

ジャック・シェパード医師は妻サラの心を奪った男を捜すため、彼女の仕事先の学校を覗きに行ったり、携帯電話に登録された電話番号に片っ端からかけたりする。それらの電話番号の1つが父のクリスチャンのものだと知ったジャックは「父さんがサラを寝取った」と思い込む。ジャックはクリスチャンと言い争っただけでなく、ついに殴りかかり、留置場送りになる。

サラがクリスチャンに電話をかけていたのは、自分が他の男性の所に行ってしまったためとはいえ、取り乱しているジャックのことが心配だったからだった。クリスチャンはその頃、アル中のリハビリ集会に通って飲酒を絶っていたが、息子との確執が再び表面化したことにより、また酒を飲むようになったらしい。

サラは離婚調停の席でジャックに「家も車も全部やるから」と言われても相手の男性の名を決して明かそうとはしなかった。最後にその男性とともに去る前、サラはジャックに「これでまた、あなたには治す(直す)べきものができたじゃない」と言うのだった。その治す(直す)べきものとは父子関係のことなのか、それともジャック自身の心のことなのか?

現在。

ジャックは四方を壁に囲まれた薄暗い部屋で目覚める。ジャックの傍にあるドアには鍵がかかってるようだが、反対側のドアは開いている。2つのドアは同じ方向(向かって右手)にあるので、おそらく、同じ通廊に出るのだろう。

ジャックは開いているドアに向かって歩き出すが、透明な仕切り(ガラス製?アクリル製?)にぶつかってしまう。仕切りは叩いてもビクともしない。ジャックは天井から垂れている鎖にぶら下がるが、無駄な努力だった。

ジャックの叫び声を聞きつけたのか、仕切りの向こうの開いているドアからジュリエットが入って来る。その手には食べ物と水のペットボトル(ラベルにはダーマ・ロゴが…!!)が載ったお盆を持っている。ジュリエットはおだやかな声で「とにかく、あなたには食事を摂る必要があるわ。これから、そちらのドアを開けて食べ物を置いてあげるから、その間、(ドアから離れた)奥の方でジッとしてるって約束してくれる?」と言う。ジャックはしばらく抵抗した末、遂に承諾する。

ジュリエットは先ほど入ってきたドアから通廊に出る。数十秒後、ジャックの脇のドアが開く。ジャックがジュリエットに飛び掛かる。ジャックはジュリエットを人質に取り、通廊を歩き出す。やがて、船のハッチのようなドアに行き当たる。ジャックが「このドアを開けろ!」と命令すると、ジュリエットは「開けたら、あたしたちは死ぬわ!」と答える。彼女は嘘をついているのだろうか?

その時、偽ヘンリー・ゲイルが通廊の反対側に現れる。偽ヘンリーは「ドアを開けたいなら、開けてごらんなさい。皆、死んじゃうよ」とうそぶく。ジャックはジュリエットを突き飛ばし、自分でドアを開けようとする。ジュリエットは偽ヘンリーの方に向かって走り出すが、偽ヘンリーはもと来た出入り口からサッサと外に出て行ってしまう。

ジャックがドアを開けた途端、大量の水がドドドーッと流れ込み、2人をなぎ倒す。ジュリエットは咄嗟にジャックを殴って気絶させ、ドアを閉める。

ジャックが再び目覚めたのは先ほどの部屋の中だった。透明な仕切りの向こうにはジュリエットがいる。この施設…『The Hydra Station』は元々、水族館のようなもので、イルカやサメが飼われていたという。

ジャックが「あんたたちはダーマ計画とやらの残存者なのか?」と訊くと、ジュリエットは「それは遠い昔のことよ。今の私たちは以前とは違うわ」と答えるのだった。

ジュリエットは分厚いファイルを持っていた。そこにはジャックの人生の全て…ジャックが外科医だった事はもちろん、コロンビア大学出身である事や、離婚調停で異議を申し立てた事…が細かく書かれているだけでなく、シドニーで死んだ父の死亡診断書のコピーまで入っているという。もっとも、ジュリエットはその情報源を明かそうとはしなかった。(インターネットじゃないの?)

ジャックはショックを受けながらも、「サラの事も書かれてるのか?」と尋ねる。ジュリエットは「そうよ。何が知りたい?」と答える。ジャックはおそらく、「相手の男の名前を知りたい」と思っていたはずだが、しばらく考えた末、「サラは幸せか?」とだけ訊くのだった。ジュリエットは「彼女は幸せ…とても幸せよ」と答える。

ジュリエットはあらためて、ジャックに食べ物&飲料水を渡したいという。「今度こそは奥の方でジッとしてて頂戴ね。約束できる?」というジュリエットの要望をジャックは今度はスンナリと聞き入れることにする。

ジュリエットが向こうのドアから通廊に出ると、偽ヘンリー・ゲイルことベンが待っていた。ベンは「ご苦労さん」とジュリエットをねぎらう。ジュリエットは「ありがとう」と言ったかと思うと、そのまま立ち去ってしまうのだった。


偽ヘンリーことベン(Michael Emerson)とジュリエット(Elizabeth Mitchell)とデズモンド(Henry Ian Cusick)、およびニッキー(Kiele Sanchez)とポーロ(Rodrigo Santoro)が今シーズンからレギュラー陣に加わったが、その中で今回出番があったのはベンとジュリエットのみ。

また、クレア、サイード、ハーリー、ジン、サン、ロック、チャーリー、エコーも今回は出番なし。

ジャックのフラッシュバック・シーンでカーラジオから流れている歌は『ムーンライト・セレナーデ』(第2シーズンの『The Long Con』でサイードとハーリーがかけたレコードと同じ曲)。

これでまた、新たなステーションが登場したわけだけど、ストーリー自体はほとんど進んでいない?


★名言・迷言集

【その1】
Jack Shephard: What's your job besides making sandwiches?
Juliette: Oh, I didn't make it. I just put the toothpicks in.

【その2】
Kate Austen: I'm not showering in front of you!
Tom: Kate, you're not my type.

【その3】
Kate Austen: Why did you bring me here? Why did you make me put on this dress? Why are you feeding me breakfast?
Ben: I brought you here so you could look out at the water and feel comforted... comforted that your friends were looking out at the same ocean. I gave you the dress so you'd feel like a lady. And I wanted you to eat your food with a real-life fork and feel civilized. I did all those things so that you'd have something nice to hold on to... because, Kate, the next two weeks... are going to be very unpleasant.

【その4】
Tom: Hey! You got yourself a fish biscuit. How'd you do that?
James "Sawyer" Ford: I figured out your complicated gizmos, that's how.
Tom: Only took the bears two hours.
James "Sawyer" Ford: ... How many of 'em were there?

【その5】
Jack Shephard: I need to know who he is.
Sarah Shephard: It doesn't matter who he is. It just matters who you're not.

【その6】
Jack Shephard: So you people are just whatever is left over of them?
Juliette: Well, that was a long time ago. It doesn't matter who we were. It only matters who we are. We know exactly who you are Jack Shepard.
Jack Shephard: You don't know anything about me.
Juliette: I know that you're a spinal surgeon. Based out of St. Sebastian's Hospital in Los Angeles. I know that you went to Columbia and graduated a year faster than anyone else. I know that you were married... only once and that you contested the divorce. I know that your father died in Sydney. I know this because I have a copy of his autopsy report.
Jack Shephard: How did you get...
Juliette: We got it.
Jack Shephard: (ジュリエットが持っている分厚いファイルに気付いて) What is that?
Juliette: This, Jack, is your life.


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2 コメント

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はじまりましたね (tinker)
2006-10-07 21:56:07
はぁ、これがついに始まって毎週シンドイですw。でも見ちゃう。「愛人になれ」はウケました。ははははははは。その展開いいなぁ。そういう展開が欲しいですよこのドラマは。



このエピではジャックのフラッシュバックのヤバさ加減にびっくりしました。あれじゃストーカーですよね。彼は最初の頃では医者ということもあって、みんなを助けたりして、リーダー的なポジションだったけど、途中からだんだん怒りっぽくなってカリスマオーラがなくなって、相対的にソイヤーの人気の方が上がってきたという経緯を思い出したりなんかして、元々こいつはちょとヤバい人だったのだなと思いました。



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シンドイ? (ジョウ)
2006-10-14 06:28:09
tinkerさん、『Lost』は確かにシンドイですね(苦笑)。



ジャックはちょっと真面目すぎるんでしょうか?お父さんも「おまえのおかげでアル中を克服できたって皆に言ったんだよ」って、ちゃんと説明すれば良いのに…。



ところで、「サラの恋人=サンの見合い相手」という私の推測がハズれてしまいました。
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