隊員NO.5いくので~す
昨日までのブログで、15世紀に吉崎にやってきた蓮如が広めた浄土真宗の教えが、
その後の加賀の人びとの生き方にどのような影響を与えてきたのかということに
ついてレポートさせていただきました。
それでは、真宗門徒が全国一多いとされる今の加賀で、「真宗の教え」はどのように
して受け継がれているのでしょうか?わたしたちは因乗寺住職・家山勉先生にお話を
していただきました。先生、貴重なお話をありがとうございました。
今の日本社会は「格差社会」になったといわれています。
「豊かな人」←→「貧乏な人」、「えらい者」←→「えらくない者」、
「勝ち組」←→「負け組」、「排除する側」←→「排除される側」。そのような社会の二極化が
どんどん進んでいるそうです。それでは、このような「格差社会」の中で、
加賀における浄土真宗は、一体何を伝えようとしているのでしょうか?
家山先生は「みなさん、今の格差社会はあの一向一揆の時代と似ていると思いませんか?」
とお話しされました。確かに「インターネットを使ってたった3分間で1億5千万円をもうけた
女性」のニュースがある一方、「ワーキング・プア」といわれる年収200万円以下の人びとが
たくさんいる話を聞くと、家山先生のおっしゃったことはもっともだと思います。
「"ただあきなひをもし奉公もせよ、猟漁(りょうすなどり)をもせよ"と説き、貧しい百姓たちに
生きる勇気を与えた蓮如の教えは、今にもあてはまるものです。わたしたちは、真宗の教えを
今の格差社会にあって、あくまでも"排除される側に寄り添う"ことで、伝えていきたいと
考えています。」
家山先生をはじめとする真宗大谷派の皆さんは、「ハンセン病」「」などの問題で
起こっている社会的な差別にかんする活動をされています。
「今、わたしたちが生活している地域において、もっとも大きな問題が、高齢者の方々の
おかれている立場のことだと思うのです。高齢者は今の社会の中で、いやおうなく
"排除される側"に立たされています。わたしたちは今"看取り"という問題について、
多くの皆さんと一緒に真剣に考えていきたいと思っています。」
わたしたちは、家山先生をはじめ真宗大谷派の皆さんが、地道に行っておいでる
グループホームでの活動を見学させていただくことになりました。