実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

7月の活動(7)吸坂飴職人・谷口数雄さん(5)

2012年07月17日 | 日記

隊員NO.1あさので~す!

2001(平成13)年5月9日(水)『北国新聞(夕刊)』に掲載された谷口数雄さんの記事です。

谷口さんの吸坂飴にかける情熱が感じられる「百人百職」という特集です。みなさん、お読みください!

吸坂飴の材料は米と麦芽だけで、混じりっ気なしや。どこでも作っとるもんやない。

自然食品やから自信持って人に薦められる。あっさりした甘さで、口ん中に入れてしばらく

かんどったら「じわっ」と溶けていく。店に売っとるのは見た目のきれいな飴がほとんどやから、

今の子供は分からんやろな。

飴作りで気を使うのは、最後に窯から上げる時や。硬すぎても、やらこ過ぎてもいかん。

何べんか飴をすくって水に冷やしてみる。「パリッ」と割れる状態になったら一気に上げるんや。

「まだ早い、まだ早い」って唱えてやる作業や。一番緊張する時やな。

飴作りは一人じゃできん。絶対二人おらなできんのや。棒状に伸ばした飴は、ぬるま湯

くらいの温度やけど暇がたつと硬くなる。「耳たぶの硬さ」のうちに、二人ではさみで切って

しまわんとだめなんや。

やっぱり三百年以上続いた飴の伝統は絶やしたくない。街でお客さんに会うと

「おめえんとこの飴は癖になってやめられん。長生きしてもっと作ってくれ」って言われる。

「命ある間作るわいのう」って答えるんやけどね。良い飴を作る。ただそれだけやね。

【谷口数雄さん】

1631(寛永8)年創業の谷口製飴所の長男として、1921(大正10)年に生まれる。

幼いころから飴作りを見て育ち、家業を手伝う。1962(昭和37)年、父親の死去を

機に同製飴所を受け継ぐ。

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