凪いでた海をゆらゆら浮いてた。
黄色の空を、ちぎれた雲を、遠くまで眺めてた。
叶いっこないと、手を空に伸ばしていた。
目を閉じれば、遠くの港に居るみたいだった。
諦めがつかないのは、私のせいでしょ。
だから前を見て歩いた。
丘にあがって、太陽に背を向けて。
キミの事を、想い出さないように。
日の光で目を閉じないように。
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私の好きな人は、とても遠くに居て、
私もその人から、とても遠い場所に居る。
その人の普通の毎日の中には、私は存在していません。
私の毎日の中にも、さほど存在していません。
だけど私をとても好きで、
私もとっても好きです。
だけど、
だけど、
きっと、一緒に生きていく事なんて、無理でしょう。
99.9%、無理でしょう。
だとしたら、
うっすら、
うっすらと、全て諦めるの。
海の上を歩いてゆけない事のように、
空を一目散に飛んでゆけない事のように、
私は好きな人を、好きなまま、遠くに置いて。
好きなままずっと。
好きなままずっと。