イタリア観光の最終日は、ナポリからカプリ島に船で渡り「青の洞窟1日観光」の予定だった。5時モーニングコール、6時出発の強行軍。出発した時は、まだ薄暗かった。天気予報は雨模様だが、道すがら時々雲間から太陽が覗いていた。
ナポリの町に入ると、やや風が出ている様子。程なく乗る予定だった9時の船が欠航との連絡が入る。次の便でカプリ島に行けたとしても、帰りの船が出る保証がないとのことだった。
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仕方なく、バスでナポリ市内を車窓観光。ヌォーボ城の前面では、何やら大工事が行われている。何かの建設工事を始めたら遺跡が出てきたため、開発が中止され発掘調査に切り替わったとか。イタリアでは掘ったら、いきなり遺跡が出現することは珍しくないそうだ。
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カプリ島へ行けなくなったので、ポンペイの古代遺跡を観光することになった。私としては、こちらに行きたかったので願ったり叶ったり。
紀元前8世紀に建設された商業都市ポンペイは、紀元前4世紀に古代ローマの支配下になり、79年8月24日火山爆発により灰の中に埋もれてしまった街だ。
石畳の道には荷車の轍が残り、当時の繁栄ぶりを偲ばせる。
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劇場跡も残っている。この街は、既に古代ローマに存在したものが全てそろっているそうだ。
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テルマエ・ロマエでお馴染みの浴場跡。この時代に既にセントラルヒーティング方式が採用されていた。
さすがに富士山の壁絵ではないが、何やら絵の後も残っている。
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蛇の絵の看板です。何屋でしょうか?薬屋さんだそうです。
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そして独特の雰囲気がある街並みは…。ここは売春宿街です。
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店内の壁には、メニューの絵があります。様々な土地から商人が訪れ、言葉が通じないので絵で注文できるようになっています。この絵を指して「この体位でお願いします」という具合だそうです。
添乗員さんが、「未成年者がいるツアーだと説明に苦慮するが、今日は話し易いです。」と独り言。
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石のベッドです。部屋には窓がありません。
因みに、当時のお値段は、グラス1杯分のワインと同じくらいだったそうです。
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少し離れた所には、道しるべがあります。左下の石には、男性のシンボルのレリーフがあり、売春宿街の方向を案内しています。
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パンやの跡。手前が小麦を引く石臼、奥が窯です。ピザの窯と同じですね。
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中央の広場には、市場や両替所など様々な商業都市の機能があったようです。
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そして、火山の灰に埋まったポンペイ人の姿です。高温の灰の中で体は燃えて、その時のガスで人の体の形をした空洞ができたそうです。そこに石膏を流し込んで型をとったものがこれ。部分的に残っていた骨や歯がくっついています。この人は腰にベルトがあるので、奴隷だったそうです。
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遺跡の外観はこんな感じ。よく街全体を発掘できたものです。
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昼食は、ポンペイ遺跡の前の店でいただきました。前菜はボンゴレビアンコ。
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メインは白身魚の料理でした。魚の種類は不明。
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ローマへの帰路で立ち寄った、お土産物屋さんにも置いてあったイタリア南部産のワイン。「キリストの涙」という美しい名前が付けられています。私は昼食時にいただきました。お土産にも良いワインですね。
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時間に余裕ができたので、添乗員さんが気を利かせてくれて、ローマ唯一のアメリカンスタイルのショッピングセンターEUROMA2に案内してくれた。3階まで吹き抜けのショッピングセンター。正方形の通路に店が立ち並び四隅がドームアーケードになっている。
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ここで、愚息のお土産にサッカーチームのユニフォームを購入。
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イタリア最後の夜は、本場のカンツォーネ・ディナーを楽しみました。(続)