小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

年次総会

2012-04-15 05:39:45 | 農業塾OB会
 JA広島市農業塾OB会・第14回通常総会

 昨日は農業塾OB会の通常総会が行われた。
(詳しくはtontontonさんの記事白木農園だよりに)
総会終了後は,中岡 亮さん(26歳)の「若い農業者の熱い想い」と題する講演会。
 島根県津和野町に生まれた彼は,農林業を営む祖父の背を見ながら育ち,農業に生きることを決意。
広島県立農業技術大学校を卒業後,
『広島市“ひろしま活力農業”経営者育成事業』を受講して営農に踏み切った。
この講座は年間2名を育成し,16名の先輩の中には挫折した人もいるようだ。
彼は今,広島市安佐南区で6年目の就農生活に入っている。

 農地を持たない,資金もない彼が就農できたのはこの支援事業による。
就農にあたっては2000万円の補助(半分は国から,残りはJAからの資金援助)
農地を世話して貰い,そこに27aのハウスで軟弱小物野菜を生産・販売する。
すでに借り入れた金も返済したそうだが,すべてが順調であったわけではない。
サラリーマンの妻である母の援助も受けながら,2作目では小松菜が半作。
立ち直りのきっかけは,周りの声を聞き基本に返ることであったという。

 仲間の忠告に耳を傾け,自然の移ろいにあわせて農作業を勧めること。
そして,土作り。
ハウスで年7回転の作物栽培をしているが,10aあたり20㌧の堆肥を投入する。
水はけが良く,水持ちの良い土作りには,これだけの堆肥が不可欠であるという。
その堆肥も,肥料成分の多い獣糞でなく,いわゆるバーク堆肥が主力のようだ。
今では近くの主婦7名と,引きこもりがちな16歳の少年1名とで営農している。

 「農業へは企業の進出が盛んであるが」との問いに対しては,
「土で作った旬の野菜は,工場生産の水耕栽培とはひと味違います。
農に生きた106歳の曾祖父をみていると,土の力・強さを感じます」
と力強く答える。
青果会社に年間5000ケースを超える小松菜,ほうれん草,水菜を出荷する一方,
おいしさを広め,野菜の消費増の一助にとスーパーで対面販売も心掛けている。

 彼は今,地域に根付くべく,地域の農事研究会や消防団活動に参加している。
もちろん,JAユース広島市,JA広島県農青壮年連盟でも活躍している。

 彼の営農地は,広島市安佐南区だが,山間地と云ってもいい場所だ。
耕作放棄地も多く,10名が新たに就農したという。
私の友人もここで10aの農地を借りて,“JA元気市”に出荷している。

 米作農家への対策だけでなく,このような青年を育てる限り,
日本の農業の再起は可能となろう。

 両親の一周忌
 
 OB会通常総会のあと,懇親会もあったが欠席させてもらった。
午後は,妻の両親の一周忌法要が行われた。
一男二女をもうけ,長男は早くから,長女の連れ合いである私も今春リタイアし,
次女の連れ合いも五月末をもってリタイアするという。
会食では両親を偲ぶことより,老人の今後に話がはずんだ。

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