ばぁばの娘がまだ大学生の頃、彼女は大学生活を有意義に過ごしていました。 彼女の大学では推薦枠で色々な外国の大学に行かせてくれる制度がありました。 娘も希望を出していました。 彼女が希望した外国の大学は誰も希望者がおらず、彼女はその大学に留学をする事になりました。 彼女の友達もそれぞれ別の外国の大学に留学が決まりました。 お友達は夢と希望に満ちていて、友達はその夢を楽しそう娘に話していたそうです。 友達にはその留学で、したい事や目的ががあり、それに向かって進もうとしていました。 娘はいつもいつもそれを聞いていたそうなんです。 私は娘がとても芯のしっかりしている子でしたので、何にも心配はしていませんでした。 ところが、ある日、娘から電話が掛かって来ました。電話の向こうの娘の声は明るくありませんでした。 何かに悩んでいる様子がその声から感じられました。 私はびっくりして、「どうしたの?何か悩み事でもあるの?」と電話の向こうの娘に話しかけました。 娘はぽつぽつと力なく話し出しました。 「お母さん、私は高いお金を出してもらう資格がないよ。だって、友達は目的に向かって夢と希望を持って進んでいる。でも、私には目的が何もないもの。」と言うんです。 私は笑って娘に言いました。「なあんだ、そんな事か。目的ならあるやんか。留学してその学校で学ぶのを楽しむ事、又色んな所を観光して楽しみなさい。留学や観光で出会った人たちとの会話を楽しんで来なさい。そうすれば英語なんて一人でに身につくよ。なまじ目的を持って目的通りに行かなかったらそっちの方がショックで、早く帰りたくなるよ。だから目的なんて大げさなもの、持つ必要ないよ。気楽に楽しんでおいでよ。大丈夫!!」と言ってやりました。娘は「本当にそんな事でいいの?」「いいの、いいの、楽しむ事から始めよう!、目的は後から一人でについて来ると思うよ。」 娘は明るい声になりました。私はそう言って元気に送り出してやりました。
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