J’sてんてんてまり

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駿河トラフ

2012年07月22日 | 地震関連・防災

今日、こんな記事が出た。

駿河湾で巨大津波の可能性 海底にひずみ蓄積
 東海地震が懸念される駿河湾で、海底面を大きく持ち上げ、津波を巨大化させかねないひずみがたまっている場所があることが22日までに、名古屋大などのチームによる調査で分かった。

 最寄りの海岸である静岡市の清水港まで約10キロと近く、短時間での津波到着も予想され、避難指示が間に合わなくなる恐れも。
同じ仕組みのひずみは日本周辺のほかの地域でもたまっている可能性があり、研究者は「観測網の整備が急務」と指摘。

 駿河湾では、二つのプレート(岩板)が重なり合う境目が、駿河トラフという細長い海底盆地をつくっており、トラフの中心線付近にひずみがたまっていることが判明。
2012/07/22 18:17   【共同通信
http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012072201001596.html

 

駿河トラフは、南海トラフの一番静岡よりの駿河湾の部分で、このひずみが開放されて東海地震が来ると予測されている。

もともとの東海地震のシナリオは、駿河トラフから始まったと言ってもよい。

なぜ、今再び新たな発見のように発表されるのだろうか。
同様に取り上げた記事では、今月上旬に、下記のようなものがあった。

 

駿河トラフ付近のプレート 強い固着を確認(2012/7/10 07:47)
 東海地震の震源域とされる駿河湾北部のプレート境界付近が強い固着状態にあることを、

名古屋大大学院の田所敬一准教授らのグループが海底地殻変動調査で確認した。

大阪市内で8、9の両日開かれた「東海・東南海・南海地震の連動性評価研究」の成果報告会で発表した。

 駿河トラフ(舟状海盆)を挟んで東側のフィリピン海プレートはここで西側(陸側)のプレートの下に沈み込んでいるとされる。
これまでも付近の陸地の地殻変動は衛星利用測位システム(GPS)による観測で確認されていたが、初めて海底の地殻変動を調査した。

 2004年から11年まで、GPSを使って実施した。
駿河湾を南北に走る駿河トラフの東側と西側の海底に観測装置を設置し、それぞれの動きを調べた。

 その結果、双方が動いた距離は年間平均約3・4〜3・7センチで、ほぼ同じ。
プレート同士が強く固着していることが明らかになったという。
 田所准教授は
「強い固着域は陸地から近い部分にあり、破壊した場合は、静岡県沿岸を短時間で津波が襲う恐れもある」
と指摘した。
http://www.at-s.com/news/detail/397726390.html

 

このことだろうか。内容としては同様である。

ということは、いまさらだが、「22日までに~わかった」という表現は、
22日までの過去のどの時間であれ、適用できるのか。

記事の読み方として、覚えておくことにしよう。

気象庁には、想定される東海地震についての解説があるので、参考に。

 

東海地震は、駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするマグニチュード8クラスの巨大地震で、その発生の切迫性が指摘されています。

その根拠として、過去にこの地域で発生した大地震の歴史が挙げられます。
駿河湾内にある駿河トラフから四国沖にある南海トラフにかけてのプレート境界では、
過去100年から150年おきに岩盤がずれてマグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し起きていたことがわかっています。

しかし、前回の地震(東南海地震[1944年、マグニチュード7.9]、南海地震[1946年、マグニチュード8.0])の際には
南海トラフ沿いの岩盤だけがずれて、駿河トラフ沿いの岩盤だけがずれずに残ってしまいました。

そのため、駿河トラフ周辺の部分の岩盤は150年以上もずれていないことになり、
「東海地震はいつ起こってもおかしくない」と言われているのです。

また、駿河湾周辺の地殻のひずみの蓄積状況が測量などによって調べられており、
現在まで着実にひずみエネルギーが蓄え続けられていることが確かめられています。
すなわち、駿河湾周辺域は日本列島で最も地殻のひずみが蓄積された地域のひとつであり、

このことがさらに東海地震の発生の切迫性を裏付けています。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/tokai/tokai_eq2.html

 

 

*************** 追記 *************** 

*清水港から10キロほど沖合いの駿河トラフのプレート境界に、固着域があり、
 今回の調査で、コレが確認されたということのようだ。

 プレートが滑り込む境界線あたりは比較的浅く、大きな津波を起こしやすく、
 改めて備えや観測を充分にすべきであるという認識だ。



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